精神科(23話)
担任の先生の勧めにより精神科にも受診した。
そして行く度に薬が増えていき、結果、頭の中がボワーンと雲がかかった様で人との焦点も合わなくなり、地面もフワフワしていてとても楽しかった。
赤ちゃん返りになり掃除機や色んな物に顔を描き一人遊びが始まった。
傍から見れば異様極まりない状態である。
この時点でどんどんおかしくなっていく娘を側で見て母は処方していた薬を全て捨てた。
極めつけに教室を飛び出して渡り廊下から飛び降りようと勢いよく走った時には自分でもビックリしました。
でも、担任の先生があり得ない速さで走って来て止めてくれた。
その時に手を握ってくれた。
その瞬間自分に戻った。
このことがあり学校側から退学を言い渡された。
しかし、担任の先生が校長先生を説得し頭を下げて無期限の停学となった。
今思えば本当に感謝である。
自宅療養に切り替わったのだ。
只、この様な状況になってもやはり楽しんでいた。
薬漬けになってふらふらになることに対してもとても新鮮であった。
つづく
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