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インフラが寿命を迎えるニッポン、これこそ実は大チャンス

今回は日本の社会インフラについて語ってみたいと思います。
最近、高速道路のリニューアル工事がやたら多いとは思いませんか?私の地元である大阪では、阪神高速道路の松原線が3年もかけて橋の架け替えをしています。これと同様に、通行止めを伴うような大規模な工事が目白押しです。この状況は大阪だけでなく、日本全国に起きていることです。

先日、あるニュースが目に飛び込んできました。そのニュースとは、青函トンネルがもうボロボロ状態になっていて、劣化が深刻になっているというものです。
青函トンネルは青森と函館を結ぶ、世界的にも大規模なプロジェクトです。日本の土木技術、建築技術が広く世界に知らしめられた一大工事の成果ですが、そんな青函トンネルも1988年に開通したので、まもなく40歳です。
だいたいこうした社会インフラの寿命は、50年といわれています。高速道路や橋梁、トンネル、地下鉄などなど、これらは50年程度で大規模なメンテナンスをしなければ最悪は崩壊してしまう恐れすらあります。
青函トンネルもそんな時期が近づいて来たということですね。
ということは、その他にも瀬戸大橋や関門トンネルなど、日本全国にはたくさんの国家的プロジェクトで生まれたインフラがあります。これらも巨額のお金をかけて守らなければならない時期がやってくることでしょう。

こうした社会インフラの多くは、日本が高度成長期だった頃に作られました。その時期と比べると経済成長率も一桁となり、衰退しているとの声もあちこちで聞かれるので、さすがにあの高度成長期のような発展をするような展開は考えにくいでしょう。
しかし、だからといってこのまま放置しておいていいわけがありません。むしろ私は、これこそ日本が大きく飛躍するチャンスだとも思っています。

社会インフラが寿命を迎えて修理をしたり作り替えたりするのは大変な作業ですが、逆に考えるとそんなチャンスはそうそうめぐってきません。最近あちこちで大規模リニューアルをしている高速道路も、次回大きなリニューアルをするのはおそらく数十年後でしょう。
今、あちこちで社会インフラを更新するのであれば、せっかくなので未来型の都市づくりをすればいいのです。
例えば、大阪の大動脈である御堂筋。御堂筋も重要な社会インフラなのでしっかりとメンテナンスされているわけですが、現在側道を歩道化する工事が進められています。心斎橋から難波にかけての区間はクルマよりも歩行者は自転車のほうが圧倒的に多く、それなら歩行者の空間を広くして街を活性化しようというわけです。細かい数字などは知りませんが、街を歩いている限り、この試みは成功していると思います。自転車が通りやすくなったことで安全になりましたし、路上を使ったイベントの際にも多くの人が集まって賑わっています。
かつて道路といえばクルマのためのものでしたが、時代の変化に合わせて歩行者や自転車が主役の道路に生まれ変わるというのは、いかにも今どきです。こうした考え方をあちこちに採り入れて、社会インフラを未来型のものに生まれ変わらせていけばいいのです。
今後は自動運転がさらに普及するでしょうから、道路もそれに合わせて自動運転車が安全に通行できるインフラになっていく必要があります。道路をリニューアルしていくのであれば、日本が世界に先駆けて自動運転車が走り回るような道路を創り出せばいいと思います。日本にはその技術や力、資金がありるのですから。
実際に国土交通省が描いている未来像にも、今私が話しているようなことが盛り込まれています。大阪には維新の会があるので改革が進みやすいですし、こうした動きが全国に広がれば、日本全国にもっと安全で快適、そして力強い街が誕生すると思います。

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