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自由

 世界史をふりかえると、有色人国家のほとんどが".マスター・カントリー"を持っていました。
 つまり、ご主人様国家が居たということです。

 いわゆる"本格的な植民地"になったことがない日本人には、この概念が見事に欠如しています。
 当たり前といえば、当たり前です。

 いや、日本はアメリカの植民地だ。とおっしゃる方もおられるでしょう。
 たしかに1945年にマッカーサーに占領されましたが、他国が味わった植民地支配とは、その内容や悲惨…残虐さに大きな差がありました。原爆や空襲は別にして。

 または、日本の"マスター・カントリー"は韓国であるべきだ、という方もおられると思いますが、それはそういうかたがたの勘違いです。
 ついでに、もちろん中共が日本の"マスター・カントリー"というわけでもありません。

 白人国家から植民地支配をされた有色人国家の歴史を調べると、ホンマに悲惨です。

 イギリスが、中国やインド……
 フランスが、ベトナム……
 スペインが……ポルトガルが……

 有色人種たる彼らが、民族として、人間として、必死に……時には命を賭けて求めたのは、独立…すなわち、植民地支配から解き放たれた「自由」だったのです。

「自由」は、勝ち取らねばならないものでした。

「自由」は、高嶺の花でもありました。

「自由」は、freedom ではなく、liberty なのです。

 ところが、植民地になったことがない日本は、受動的な意味合いの"freedom "ですらありません。

「自由席」って、何やねん?

"unreserved seat" ? いやいや、

  英語表記は、ノンリザーブ……やて?
 まるで無賃乗車のような…。

 指定された席にしか座れないチケットと、どこでも自由に座れる自由席。

 なんか、みんな騙されてませんか?

 指定席は自由席も兼ねるんですぜ。普通免許で原付が乗れるように、勝手についてくる。

 逆に「自由」とうたいながら、自由席のチケットでは、指定席もグリーン車も座れません。全然自由ではありません。

 わかりますか?

 私には、貧しい者は貧しいエリアのみで、おかみから自由をあたえてあげる、と言うようにしか思えません。
 貧乏人は麦を食えと言った首相もいました。

 自由は安い、チープ。
 限定……指定は、高級。

 格差や差別化のごまかしなんでしょうね、やんわりとした……たぶん小狡い官僚が考えたんでしょう。

 私は、このこそくに洗脳しとる腐った風習が気にくわないので、なるべく新幹線は、こだま号に乗ります。

 新山口駅から新神戸駅まで、こだま自由席。
 これは、ほんまに自由満喫です。
 最近は、シニア向けの激安チケットもJRが販売しています。

 こだま号は、各駅停車なので、駅ごとに多少の出入りはありますが、1車両、私1人で独占の区間が、半分ほどありました。

 ABCの三列の肘当てあげて、寝ても、文句言われません。もちろん靴ぬいで。

「自由は、命がけで勝ち取るもの!」

 あっ! たしかに満員の時は必死に駆け込んで席を確保するのが自由席ですね。

 なんか、この世は実に複雑です。

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