エッセイ ラム肉と建立
夏バテ防止のために、肉を食おうと思いついた。思いついたら止まらない。
それで、閉店間際のスーパーに行ったら、ラム肉が、特売だったので、180g✖️2を買った。
帰ってからすぐに、ラム肉をパイナップルジュースに漬け込んだ。臭みをとるためである。
それから、醤油、みりん、酒、砂糖、ニンニク、生姜、ごま油、塩、胡椒、コチジャン、豆板醤、リンゴジュースで、自家製のタレをつくり、野菜は、ナスとモヤシを用意した。
かならずどこかにあるはずなのだが、ジンギスカン鍋が見当たらないので、仕方なく、真ん中に油が落ちる仕組みの、焼肉用のホットプレートで焼いた。
ラム肉よりもひとランク下の羊が、マトンである。
昔は、安かったので、よくマトンを食べたのだが、近頃は買おうと思っても、スーパーでも肉屋でも見当たらない。
北海道なら、ラムもマトンも、普通に流通しているのかもしれない。
ふと、小樽や室蘭あたりに移住しようかと考えたが、そうだ、父親の墓を長門(山口)に建てたのだった。
墓を建てることを、建立という。お寺もそうである。
たとえば、法隆寺の紹介文には、こう書かれている。
「飛鳥時代の607年、聖徳太子の父である用明天皇の願いであった寺院建立と薬師像の安置をかなえるために、法隆寺は創建された……」
さて、この「建立」。もちろん、「こんりゅう」と読むのだが、以前、とある資格の研修会で、講師が「たてだて」と読んだので、驚愕した記憶がある。
ラム肉を口にはさむと、いろんなことを思いだす。
サッポロビール園が、ビールを薄めていたか何か……とにかくインチキがバレてニュースになったことがあった。
あれはいったい、何年前のことだろうか……。
そして、頭をめぐる歌は、やはり、38年前に流行ったあの歌、そうだ、「ジンギスカン」だ。
あれを歌っていたのは、西ドイツのバンドだったことを、最近になって知った。
そこで、即興で替え歌を真面目につくり、
歌いながら、ラム肉をすべてたいらげた。
【ジンギスカン】 替え歌 K.Kubo
うっ! ほっ! うっ! ほっ!
牛肉 豚肉 とり肉 ぜんぶ おいしぃ
それでもたまに ほかの肉 たべたい
北海道に 行ったら
ふつうにみんな たべてる
サッポロ ビール園でも…
ジン ジン ジンギスカン
ラムもマトン も ヒツジの肉だよ
ジン ジン ジンギスカン
キャベツ タマネギ もやしも たっぶり
ニオイがあると いうけど
タレをつけたら へっちゃら
慣れるとやみつきに〜
ジン ジン ジンギスカン
ラムもマトン も ヒツジの肉だよ
ジン ジン ジンギスカン
ニンジン ピーマン キャベツもかぼちゃも
牛肉ほどは 高くない
安い肉ほど おいしい
なかなか やめられない……
※ 以下 繰り返し
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