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自分勝手な正義/秩序を乱す、それは善意によって


◆自分勝手な正義


〇〇さんは悪人だから、
あいつはこんな悪いことをしたから。

そういって他人を攻撃する人は、
インターネットではごまんといます。

彼らは悪を正すとし、
正義と称して晒しやらなんやらを行う。

しかし彼らは法を無視して、
しかも自分たちが勝手に判断した
自分勝手な正義を振りかざしているだけです。

大衆の意を得たからと言って、
正義と称して私刑を行うことは
差別主義者やかつての暴君たちと
なんら変わりありません。

容疑者だからと言って、
刑が確定するまでは
犯罪者ではありませんし、
彼らに罰と更生の機会を与えるのは
民衆ではありません。

ただ自分の価値観だけで、
勝手に正義と悪を判断して
勝手に他人を裁く。

他人を扇動して、
それに巻き込み執行する。

わたしにはそういった行いは、
とても危うく恐ろしいことに思えます。


◆秩序を乱す、それは善意によって


そうした行いで
勝手な正義がまん延すれば、
秩序は乱れています。

他人を共感させられる人や、
他人を動かせる財力や力を持つ人が
正義を執行したら、
秩序を保つ機関は意味をなさなくなります。

デスノートがそんな感じの話でしたね。

はるか昔の
王がいた時代に逆戻り。

それどころか、
力が支配する原始時代です。

ただ多数の人がそう言っているから。
高名な〇〇さんがそう言っているから。
それだけで自分勝手な正義を
肯定してしまうのは、
現行の社会への否定へと繋がります。

もちろん、
機能していないことには良いでしょう。

しかし私刑を加え、
それを威嚇として機能させるのは
明らかに逸脱しています。

正義を守ろうとして、
秩序を乱しているだけになってしまいます。

振りかざす拳。
それがたとえ自身の信念や、
正義に準じたものだとしても。

システムを使うのではなく、
逸脱してそれを無理やり力で
通そうとしてしまえば
秩序を乱す革命家への
血塗られた道を歩むことになるでしょう。

血を流さない革命は、
ほとんどありませんから。

それではまた。