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学びの種 #014「誕生日をてがかりにする」

誕生日は歴史の宝庫。
誕生日から世界がひろがる。

 書店で、偶然にこんな本を見つけました。「歴史を動かした事件や世界的な偉人・著名人の生誕など、過去100年以上にわたる365日分の出来事を1日1冊にまとめたフォトブック」とのこと。誕生日や記念日用のギフトとして作られたようです。

 自分の誕生日に、歴史上どんな出来事があったのかは、さまざまなサイトで調べることができますが、きれいな写真とともに一冊にまとめてくれているのは助かります。
 さて、自分の誕生日をてがかりに、歴史について考えるのは面白いことです。ちなみに2月14日について調べると、バレンタインデー以外にも「ネクタイデー」でもあることがわかります。日本ネクタイ組合連合会は、1971年に10月1日を「ネクタイの日」と定めていて、のちになって、2月14日をネクタイデーに定めたようです。どうやら、バレンタインデーにあわせてネクタイの宣伝をしようという戦略だったようです。
 10月1日がネクタイの日になったのは、明治17年(1884)に小山梅吉が日本ではじめてネクタイを作ったことに由来します。最初は、着物の帯を裁断して作られたようです。ちなみに、日本ではじめてネクタイを締めたのはジョン万次郎(中浜万次郎)だということです。嘉永4年(1851)、アメリカから帰国した際の所持品目録にはネクタイ3本が記録されています。
 さて、明治20年(1887)の2月14日、郵便マークが「丁」から現在の「〒」に変わっています。すこし調べると、「逓信(ていしん)省」(の読みの頭の「テ」の文字を図案化したのが「〒」であることがわかります。
 2月14日生まれの歴史上の人物はというと、画家のモネ(1840年)、トヨタグループの創始者・豊田佐吉(1867年)、東京裁判でA級戦犯となった外交官・政治家の広田弘毅(1878年)などがいます。城山三郎は小説『落日燃ゆ』で広田弘毅の生涯を描き、テレビドラマ化もされています。
 自分と同じ誕生日の歴史上の人物やタレントについては、調べたことがある人も多いでしょう。しかし、歴史上の出来事について詳しく調べる人は、それほど多くないかもしれません。出来事の名前だけをみて、「あ、そうか」といって終わるのではなく、もう一歩、いや二歩、三歩を先に進むと、さらに世界が立体的にみえてきます




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