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第十四回「七夕は永遠に曇り空」

気になっているバンドのCDを数枚買った。

お金が手元にあると、何々と何々と何々は今買えるな、というように商業科特有の金銭管理によって手持ち金を丁度よく使い切ってしまう。そんなことだから当然、俺の預金額は増えない。

CDをパソコンに落とし、今はすっかりただのiPodと化した旧型のiPhoneに転送する。転送が完了したCDからまずは一周、歌詞カードを眺めながら聴いてみる。この時間で好きになる曲は多い。本日も無事成功。


なんだか今日はこの音楽たちを聴きながら、フラフラと夜を徘徊したい気分だった。そして行き着いた先で酒を飲み、あわよくば誰かと気ままな会話がしたかった。

俺は最近近くに住んでいると知った友人を唐突に呼び出そうと電話をかけた。友人は、さらにその友人の結婚式に出席し、二次会の最中だった。俺はフワフワの気分のまま、いつもでは多分断るであろう二次会に混ざった。今日起床してから始めて、他人と会話をした。声を上げて笑った。店の入口の蚊取り線香の匂いが俺の席まで届いた。気が付いたら朝だった。


俺の幸せってこんな感じでいいのかもしれない。

トモフスキー、僕のレテパシーズ。
もっと聴いてたかったな。カンチガイの海を、俺もまだ泳いでいくよ。

ここで、ここ数日で作った曲の中から歌詞を一部抜粋。

・タイトル「まるで君は」

「君はまるで夜空に光る
真ん丸い満月のように
たくさんの人達を振り向かせる
下を向く若者も見上げさせる」

「僕はまるでそこら辺の
転がる石ころみたいに
道行く人からも気づかれずに
走るガキ共に蹴飛ばされる」


・タイトル「リンダリンダの意味もわからずに」

「この星はお金が無ければ
君の手の温もりも守れない」

「永遠なんてないというけれど
僕の人生あと半世紀くらいだし
その一瞬だけの永遠を
信じさせてくれないか」


この日から何故か急に、新曲が出来て出来て、止まらない。ウィッス。


2023.7.19

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