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脚むず先駆者の20年①

レストレスレッグス症候群

通称「むずむず脚症候群」

未体験者→「何それ(笑)」
体験者→「…(涙)」

反応差は常夏ビーチとシベリアの永久凍土くらいか。


これ、どんな症候群なのか。未だに原因が解明されていない謎の病気だ。

名前のかわいらしさを余所に、わたしの半生20年間を容赦なく苦しめ続けている「むずむず脚」について書いていこうと思う。


発症した日のことは今も鮮明に覚えている。

20年前、一人暮らしをしていたわたしは懐かしの映画「アキラ」のビデオを見ようとビデオデッキにカセットを入れた。(今で言うと、DVDをプレイヤーにセットするといったことです)


すると、全身がモワっとした静電気に包まれたような感覚を覚える。

そして、その静電気は次第に無数の小さな虫が体中を這いまわっている感覚に変わっていった。

今だからこのように俯瞰して書くことが出来るが、当初は「本当に」自分の体には「目に見えない小さな虫」が這いまわっていると思っていた。


それから地獄の日々が始まった。


なんせ、自分の体には小さな見えない虫が無数にいる(と思い込んでいる)のだ。

しかも、その虫は自分の体だけにとどまってはくれない。

自分から周りの人にも飛び移っていく。

そう思っていた。

誰かに想像してみてほしいが、おそらく難しいだろう。


「未知の小さな見えない虫が常に自分の体を這いまわり、周りの人にも飛び移っていく」
そんな惨状を。


髪の毛に、背中に、顔に。腕に、胸、腹に、そして脚に。
その見えない無数の小さな虫は常に蠢いている。

気が狂いそうである。

しかも、それらの見えない小さな虫は、わたしだけを苦しめるだけでは満足せず、わたしから周囲の人に伝播していく(ように感じる)のだ。

まるで、自分が周りの人々の不快感の原因を作り出し、それをまき散らしているかのように思えていた。

そんな症状を持つのわたしは、これまで何度も何度もその「見えない敵」に戦いを挑んできた。

これから、そんな「見えない敵」との長い奇想天外な戦いを綴っていこうと思う。

理由は、ここ数年でこの病気の認知が進み、普通の病院でも医者から怪訝な顔をされなくなった事、また、SNSの発展によって、自分と同じ悲惨な道を歩んでいる人々が思いのほか多くおられることを知ったからだ。

今なら、変人扱いはされないだろう(笑)


投稿頻度は随時。書けたら投稿と言うことで初めます。

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