夏の日

自分がかつて通っていた小学校の前を通り過ぎた時、ふと吹いた生暖かい風でカーテンが開き、通い詰めた図書室が見えた。6年間、ランドセルが小さくなるまで通ったあの場所に、確かに私は存在したけれど、今はもう私を知る先生さえいない。そんな当たり前のことが、ちょっぴり切なく思えた。それでも私はこれから「今」を過ごしに行くわけで、新しい季節の風に背中を押されて、今日も乗れるか乗れないかわからないギリギリの電車へと走り出した。

#女子大生の日記
#夏

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