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「自然体」〜大阪からきたとある女性の話〜

「高校から電車で15分いくとユニバでした!笑」

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※ユニバ = ユニバーサルスタジオジャパン

明るくインタビューに協力してくださった、梶川さんは、関西弁の明るくて素敵な方だった。

近くにユニバなんて環境があろうものなら、”この近くに住んでいたい”、”友達とたくさん遊びたい”年頃の学生ならそう思ってもおかしくない環境の中で、彼女が選んだ選択は”北海道”だった。

なぜ梶川さんは、北海道にきたのか。その理由や彼女の行動力は、単純かもしれないが、ものすごく大切で今の学生が忘れかけていることかもしれない。

wakazoo第2弾は彼女の人生について書いていこうと思う。

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wakazooとは?
”くすぶる大学生を突き動かすメディア”
として,主に大学生向けに”ヘンタイ”なキャリアを歩む人たちを

これまでの記事については、下記リンクよりチェックしていただけます。 
「圧倒的異種!!大学生・路上シンガー・学長・旅人…彼を動かした出来事とは!?」

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<プロフィール>

✔︎梶川 菜々実(かじかわ ななみ)
✔︎1997年7月15日生まれ
✔︎大阪府出身
✔︎大阪府立市岡高等学校→大阪ECO動物海洋専門学校
✔︎NPO法人 食の絆を育む会(2021年3月で丸3年)
✔︎カメラマン

<目次>
1.「北海道(仮)」
2.「インターン」
3.「社会人での挑戦」

〜Q&A 一問一答!!〜
・今自分の中でアツいこと
・都会出身の梶川さんから見た、”田舎の魅力”について
・この記事を読んでくれている大学生へメッセージ!
・地方に行きたい!と言う学生に一言!
・あなたにとって「つながり」とは?

〜ライターコメント〜

〜おまけ〜

1. 「 北 海 道 」

高校2年生の時に修学旅行で北海道にきたという梶川さん。農家さんのお家に1泊2日ホームステイするというものだった。

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ーどんな思いでしたか?

梶川:3泊4日の1日目がホームステイやったんやけど、最初は怖くて。農家さんって亭主関白なイメージがあって…優しい人がいいなって思ってた。笑
でも最初の対面式で「菜々実ちゃん?」って声をかけられて、農家さんがいたんやけど、「うちのところに泊まるから!よろしくね!」と優しく声をかけてくれた。
 当時、生徒だった私たちは、どの農家さんにお世話になるかわからなかったから、緊張してた。そんな中、農家さん側は事前に誰が来るのか分かっているから、声をかけてくれた。

ー印象変わりましたか?笑

梶川:もう絶対楽しい!大丈夫!って思って、虜になった。笑
もうそこから感動と驚きの連続で、空は広いし、水は美味しいし、食べ物も美味しいし、苦手だったプチトマトもフルーツみたいで食べれたし、とにかく楽しかった。

ー特に印象に残っている話とかありますか?

梶川:ホームステイのお父さんが言ってたんやけど、”不登校気味の子が北海道にきて滞在することで、心が元気になった”という話を聞いて。
もともと先生になりたいと思っていたけど、ちょっと学校の先生違うな…とモヤってしてた。でもその話を聞いて、”子どもが自然の中で体を動かしながら学べたらいいな”って思った。
私も数学が得意だから教えたい!とかではなくて、どちらかというと外で遊ぶとか、子どもが好きだから、自分の特技を生かせることがしたい!と思った。

ーどういう進路だったんですか?

梶川:初めは近大(近畿大学)の農学部にいきたかったけどダメで、浪人を避けるため、専門学校等を探してた。
子どもに自然や環境について教えるなら学ばなきゃ!と思って”自然”とか”環境”で探したらヒットしたのがその専門学校(大阪ECO動物海洋専門学校)やった。

ーもともと先生になりたかったんですか?

梶川:中学校2、3年生の時の担任を尊敬していて、恩師やと思ってる笑
中3の時に修学旅行実行委員になって、その実行委員会を行うための事前準備の打ち合わせが朝7時からあって、そして放課後の実行委員会の後に残って振り返りとかをしていた。その時に先生が”始発”に乗って私たちの会議に間に合うようにきてくれていて。その先生をみて、人の人生に関われるのっていいな…と思った。

ーめちゃくちゃいい先生やないかい!!!

梶川:そう。そして、ちょうど中学校って進路を考える時期でもあっていろいろ相談してて、中学の先生いいなーって思ってた。なんか思春期真っ只中の生徒たちと一緒に過ごしたいなって思ったし、生徒を応援できるというか、寄り添えるような先生になりたい!と思ったのが先生になりたいと思ったきっかけ。

ー高校の修学旅行で北海道に来て、自然や人の「温かさ」に触れて、専門学校在学中はどんな進路を考えてましたか?

梶川:先輩が、”小学校五年生が四泊五日の自然学校にいく”という活動に参加してて、キャンプファイヤーや飯盒炊爨とか、チームづくりとか。自然と触れ合う活動に参加していて、私も何度か参加したけどすごく表情とかに変化が見れて、これも民泊と同じような体験ができるんだな〜って思ってた。この活動を通して、先生でなくても教育に関わることができるんだなとわかった。
 そして、同じような変化をもたらすことのできる自然の中での活動とかを皆が平等に受けることができる”学校教育”の中でやりたかった。
 実は、ホームステイ先のお父さんと体験した後もたまに連絡をとっててん。そのためにFacebookも初めて、学校での様子とかを送ったりしてた。連絡をとっているうちに、就活の学年で一旦”やりたいことが見つかった原点”に帰りたいと思って、インターンを決意した。

ー他の人も連絡をとっているものなんですか?

梶川:全員ではないけど、ちらほらいたよ!SNS得意な方は結構連絡とっているけど、得意ではない農家さんもいるから。


2.「 イ ン タ ー ン 」

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ーそこではインターンを受け入れていたのですか?

梶川:そういうわけではないけど、ホームステイ先でお世話になったお父さんがいろいろ動いてくれて…なんとかインターンさせていただくことになって。祭りのお手伝いをしたり、牛さんを飼っている農家さんのところに行かせていただいたりと幅広く体験させてもらった。

ーなぜNPO食の絆を育む会にインターンしたのですか?

梶川:そこに至る経緯は二つあって、一つはもう一度北海道に行きたかったのと、もう一つは”教育”という視点で、さっき言ったように、後輩たちの表情がたった一泊二日で体験する前と後で変化していく姿が面白かった。だからそこを支える立場を経験してみたいと思った。

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※母校の生徒に行った事後学習の写真です。

ー不安はなかったですか?

梶川:めちゃあったよ。修学旅行では”楽しい!”という感覚しかなかったし、住むなんて思ってなかったから。でも自分が住むとなった時、畑と農家さんのおうちがポツンとあるような田舎に、農家でもない自分が住めるんかなって思ってた。
 でも実際に行って、自分の目で見て大丈夫だなって思ったからなんとかなった!笑

ー今の仕事に結びついているのはこのインターンが大きかったんですね!

梶川:そうですね、「仕事」という視点でもう一度浦幌に行ったことが非常に大きかったと思う。

ーインターンでの刺激的なエピソードは?

梶川:ホームステイを第3者として見ることができて、NPOの人はもちろん、役場の人や農家さんなど多くの人が関わっていることを知った。1泊2日を実施するのにものすごい準備があって、”裏側”を見ることができて、感謝しなければいけないなと思った。
 その中でも、農家さんは「来てくれてありがとう」って言ってくれて、こっちは”忙しい繁忙期に受け入れてくれてありがとう”しかないのに、それでも「来てくれてありがとう」って言える気持ちってかっこいいなって思った。

ーめちゃくちゃかっこいいですね!!!

梶川:他にも、インターン中はNPOの人の家庭にお世話になってて、すごく温かい人たちだなって思ってたし、この人たちと仕事したいなって思った。さらに、浦幌って結構若い地域おこし協力隊が多くて、よそものの私に対してもあまり抵抗がなく、先輩方も優しくしてくれた。

ー梶川さん意外にも北海道に来た人もいますか?

梶川:インターンはいないけど、北海道の大学に進学した子や、農業系の大学に進んだ子はいます。帯広畜産大学に進学した子とかはいる。

3.「 社 会 人 で の 挑 戦 」

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ー北海道という場所に抵抗はなかったですか?

梶川:おばあちゃんのお兄さんが岡山の田舎に住んでて、夏休みよくいってて。魚釣りしたり、赤とんぼ捕まえたり、外で鹿肉バーベキューしたり。そういうことができる環境が北海道にもあって、そういう暮らしをしたいと思ってたから特に抵抗はなかったし、1度行ってたから楽しみだった。
 一番安心したのは”人”。「おいで」って言ってくれる人がいる。イメージできる人がいたのはすごく安心だった。両親も北海道好きだったし、インターンから帰ってきた私の顔をみて、行きたいって言うんだろうなって思ってたらしい。だから行くことに反対はなかった。どちらかというと寒くないのかな?とか、生活できるかは不安だったらしい(笑)

ー実際に卒業後、浦幌に来て働いてみてどうでしたか?

梶川:(事業的な)課題がかなりたくさんあって、どうしたら解決できるだろうかということをよく考えてたかな…。入って1年目は右も左もわからないままとりあえずがむしゃらにやる!って感じだったけど、だんだん見えてきて。どうしたら受け入れ農家さんが増えるだろう。高校生がちょっとでも楽しみにしてきてくれるにはどう伝えたらいいのだろうか…とか。
 ホームステイの体験した子が就職したということもあって、人前で話すことが何回かあったんだけど、そういう時にどう伝えたらいいかはよく考えてました。

ーそこで学んだことで特に印象に残っていることは何ですか?

梶川:自分のしたいことと、相手の立場って結構かけ離れていることが多くて、インターンまで体験してこの事業のありがたさを知ったけど、高校生は修学旅行でくるから、いえーい!わーい!やーい!って感じよね。(笑)つまり、学びとして来てるかといったら、そうではないというか。だから、どちらかというと、この経験の貴重さを伝えたいけど、そこはグッと抑えて、楽しいことはわかっていたから、どうしたら楽しんでくれるか考えて伝えてた。

ーコーディネータというように、”つなぐ”仕事ではどのような学びがありましたか?

梶川:なんか難しいよね。相手と相手の間に挟まれるって。それこそ相手の立場になって考えないと、わからない部分が多かった。例えば、相手に何かきつく言われたとして、その相手はきっと忙しかったりするんだろうなって。もし自分がその立場だったら私もきつく当たってしまうかもしれないって考えるようになったし、電話をかけるタイミングも、この時間は農家さん忙しいからもう少し後でかけようとか、考えるようになったかな。

ーそこでの学びが仕事以外でも活きたことありますか?

梶川:あるある!!恋愛とかまさにそう!(笑)ちょっとイラッとして、くそー!!って思っても冷静になって。自分軸になって話さないようにしたり。友達もそうやし、たくさん活きています。(笑)


〜 Q & A  梶川さんに聞いてみた!〜

Q1.今自分の中でアツいこと

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梶川:写真ですね。2021年4月からフリーランスのカメラマンをやるから、カメラ・写真かな!
 師匠に会うまでは、芸術系の展示にお金を払う意味がわからなかった。でも師匠の写真展を見に行った時に、”ふっ”と笑う瞬間にシャッターを押すようにしています。と師匠が言っていて、それを聞いてから、なんでこの人はこの瞬間にシャッターを押したんだろう、とかを考えるようになった。さらに、どうしたら自分の撮りたい瞬間が作れるのかとか、コミュニケーション力の大切さを知ったりとか。色々考えるようになったし、今もすごく考える。まさに今アツいですね(笑)

Q2.都会出身の梶川さんがみた、”田舎の魅力”は何ですか?

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梶川:空が広い。時間がゆっくりと流れている感覚を感じることができる。人がとにかく温かいし、自分は何に追われてるんだろうとか、思考の時間が増えるのが田舎の魅力かな〜。

Q3.この記事を読んでくれている大学生へメッセージ!

梶川:大学生って時間がたくさんあっていいなーって思います。私は「人」がキーワードだと思うから、気になっている人とか、憧れの人とかにSNSで質問投げかけてみたり、浦幌に行きたいと思ったら浦幌の人を見つけてメッセージ送ってみたり、どんなことでもいい。インスタやDMでもいい。聞いてみるといいと思います!きっとその送る相手も悩んできてた人だと思うから嬉しいと思う!

Q4.地方に行きたい!と言う学生に一言!

梶川:イベントに参加してみたり、思い切って電話かけてみたりすることで、本気度が伝わって、相手が機会を作ってくれたり、動いてくれるかもしれない。一歩どこでも、小さくてもいいから踏み出してみると変わるかもしれない!

Q5.あなたにとって「つながり」とは何ですか?

梶川:考えた先にあるものかな。悩んだ時に相談したりして見えた世界がインターンだったりするから。


ライターコメント

こんにちは!ぜんです!ここまでお読みいただきありがとうございました!
今回は僕と同じ浦幌町で働いている、同級生の梶川さんにお話を伺いましたがいかがでしょうか?僕なりに感想と学びを少し書かせて頂きたいと思います。

僕が特に大切だと思ったのは、「相手の立場に立って考える」ということだ。僕自身、教育実習でよく言っていた言葉の一つであるが、”言うは易し行うは難し”である。自分軸で考えたり話してしまったりと、意外とできていないことではないだろうか。
 最近読んだ「夢を叶えるゾウ4」と言う本にも似たようなことが記されていた。その人がとった行動、発した言葉に対して、直に受け止めるのではなく、この人はこうだからこう言ったのではないかと、その人の背景を考えることで、より相手を理解することができるし、イライラすることが少なくなるのではないだろうか。人と接する上で大切なことの一つだと思う。
 自分の〇〇したい!という思いを持つことはあるだろう。しかし、その思いを信じて行動に移す人はどれくらいいるだろう。行動の一歩は大きなことではなく、きっと連絡してみるとか、メールしてみるといった小さなことにあることを、梶川さんは教えてくれたのだと思う。

自分の〇〇したいという思いを信じて、小さな1歩を”今すぐ”考えて行動してみよう!!

梶川さんありがとうございました!!!!!

気になった方はぜひSNSをチェック!!!

<梶川菜々実さん>

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〜おまけ〜

<ポケモン診断コーナー>

梶川さんのポケモンは…???

カイリューでした!

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インタビュアー:藤巻岳(たけ)八田佳樹(KJ)・越膳慧太(ぜん)
記事作成:越膳慧太(ぜん)
ゲスト:梶川菜々実
掲載団体:わ組


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