自伝『ゆーたウェイ』
玉置浩二さんはほんといい声してますよね~。ちょっと切ない気持ちで眠りたいときは決まって「悲しみにさよなら」を聴きながら寝てます。
なんてこの記事も「悲しみにさよなら」を聴きながら書いてますけど^^
さてさて、久しぶりにちゃんとした?記事を書こうと思います。頭の中にはいろいろイメージや妄想などは膨らんでいるんですがなかなか実際書くとなるといつもながら重い腰が上がらないもんですw
そんな妄想、野望の一つが自叙伝を書くことです。
そう、自叙伝なんです。
はい、と言うことで今回はこのような内容でお届けしたいと思います。
ーーーーーー ーーー目次ーーー ーーーーーー
・野望。自叙伝を書く
・2005年 佐賀から広島へ
・感謝。浜中店長に。
・忘れられないお巡りさんの一言
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※7分程度の内容
野望。自叙伝を書く
思えば中学生ぐらいから思ってたことかもしれません。いつか書くことになるであろうその自叙伝のために日記なんかしたためた記憶があります。1週間ともちませんでしたが笑
よくテレビ番組でやっている芸能人、著名人の半生を振り返った番組。本人のトークや再現VTRを交えてやってたあれです。
僕の小さいころに流行ってた番組で「波瀾万丈」という徳光さんがMCを務めてらしてたものがありましたがあれは印象的ですねー。
今でもあのVTRに入るときのBGMを思い出せますもんね。いつか出たかった。
なんでかな。なんで自叙伝なんか書きたいの?と聞かれれば、んー。印税?(笑) まぁ無くはないですよね。印税をライフスタイルに取り入れるのは誰だって憧れですからね~。
ただ色々考えて割合を大きく占めてるのは「たくさんの人に自分を知ってもらいたい」ですかね。誰にも知られずひっそりと静かに暮らすというのも勿論カッコいいんですがなんでかみんなに知ってもらいたいという気持ちが強いです。性格上の問題?w
こんな僕でもカッコいいと思ってもらいたい。なによりこんな僕でも人に感動や勇気を与えられたら、と思うんです。このサービス精神とでも言うのでしょうか、これはうちの父に由来するものなのですがなぜなのかはまた別の機会にでもお話しさせていただきます。
今回はちょっとした自叙伝ぽく実家を出て広島に行ったときのお話をちょこっと。(結果そこそこ長くなったけど)
2005年 佐賀から広島へ
プロフィールにも書いてますが僕は俳優になることが夢なんです。正確には芸能事務所にも所属でき一応デビューも果たしているので俳優になるそれ自体は達成しているので「有名な俳優になること」が夢であり目標なんです。
20歳ぐらいからそんな夢を持っていましたがなかなか住み慣れた地元は離れられないものです。しかし21歳の時に転機?が訪れます。
当時、福岡県のとあるガソリンスタンドで副所長をしていた僕は些細なことで所長とケンカをして職場を辞めました。辞めたと言ってもしっかり「辞めます」といってやめたのではなく翌日から無断欠勤をしそのまま行かずじまいという形。
所長とケンカをした僕はその夜、実家のアパートの下で車の中
「俺はなんでこんな所にいるんだろ?俺には夢がある。俺にはなんだってできるんだ。動くんだったら今だ。今しかない」
なんて今思えば身勝手、無鉄砲、自己中極まりない考え。そしてまたある種の「若さ」携え家を飛び出したのがそもそものこの旅の始まりです。
当時マイカーを持っていた僕はこのまま東京に行こうと高速に乗りましたが早速出鼻をくじかれます。
お、お金がたりない・・
その時の所持金が約3万円。東京までいくらだったかは覚えていませんが倍以上足りなかったことを覚えています。
「どうしよう・・。大阪まで行くか?いやそれだと高速代とガソリン代でお金が無くなってしまう。生活費を少しはとっとかなくちゃ」
その当時カーナビなど高級品でもちろん僕の車に備わってるわけもなく、スマホなんてあるわけない。ドコモのムーバ「N506is」とかそのあたりで36和音の着メロでみんな騒いでた時代。
僕の無い頭で考えた、届き得るかつ生活費を少し残せる現状理想的な都会といえば広島でした。
そうと決まれば迷いもなくなり夜が明けると共に広島に着きました。
とりあえず着いたという安心感からか、はたまた夜通し運転した疲れからか一気に睡魔に襲われた僕は家から盗むように持ってきた毛布に包まり後部座席で寝ることにしました。
ガソリンは無駄にはできません。移動の時以外はエンジンをかけておくわけにはいきませんから当然アイドリングストップで寝ます。
しかし季節は夏。
ちょうど今と同じ8月下旬でした。そうつまり僕が家を飛び出したのはまさに丸11年。
当然当時の夏も最高に暑かったです。ええ、そりゃぁもう。
しかも車の中。エアコンがガンガン効いた寝始めは毛布に包まってちょうどよかったですがその内段々と暑くなってきます。2時間もしない間に眠さより暑さのほうが勝って起きてしまいます。
「ね、寝れない・・」
仕方がないからどこか日陰はないかと広島市内から色々いい場所を探して回ります。
途中路面を走るチンチン電車に興奮しますがその線路上に停まって信号待ちをしていた僕に容赦なく「チンチンチンチン!!」と警笛を鳴らされたことを覚えてます。
いやーあれは勉強になりました 笑
なかなかいい場所が見つかりません。
日陰&駐車しても切符を切られないという好条件を満たすスポットがないのです。
その間にもガソリンはみるみる減ります。脇に置いた携帯には会社や友達、家族からガンガン電話が鳴っていました。
市街からかなり離れたところによさげな場所を見つけた僕はそこを拠点にしばらくの間生活をしました。といっても3日ともちませんでしたが。
人生の難民となった僕は威勢よく実家を飛び出した割りに今後のプランについて真剣に考えてませんでした。
それどころか生活がギリギリになるまで結局のところ何ということはしませんでした。
当然食うものは喰って飲むものは飲んでるんですからお金は減っていきます。当時は煙草だって吸っていました。ガソリンだって足しても減っていきます。
そんな夢を追いかけているような逃亡生活はすぐに終わりを迎えついに手持ち金が500円という嘘のような状態にまでになります。
さすがの僕もここまでくると生命の危機を感じ活動を再開しはじます。
「よし、とりあえずお風呂に入ろう」
………………
えええええーーーーー!!!??(みんなの心の声たぶんw)
何を思ったのか僕はあろうことかなけなしのお金でお風呂に入ろうをしたのです。まぁ3日もお風呂に入っていなかったし体がデロンデロンになってたんでね~ 笑
そうと決めたらすぐ動く。当時の僕の最大の武器でもある「行動力」を活かしすぐさま銭湯を探しに出かけます。
感謝。浜中店長一同に。
市内を少し外れたところに大きな駐車場を備えたスーパー銭湯をみつけそこにします。
タバコ臭くなった車から降りると汗で膝の裏がべたべたと神経にさわります。
自動ドアをくぐると入ってすぐだったかな?右手にカウンターがありました。僕は自分のお匂いを気にしつつ店員さんにお風呂の利用方法を訊くのではなく、いきなりこう切り出します。
「すいません。あのー店長さんはいらっしゃいますか?実は僕、いま家もなく手持ちに500円しかありません。なのでこれからどうしようかと困っています。あの、もしよかったらここで寮付きで雇ってほしいんですけど」
店員さんは「え?あ、あの・・」と困惑した表情。
そらそうですね。いきなりやってきた汚らしい男がお風呂に入るわけでもなくアポなしで突然雇ってくれとキテレツなことを言い出すわけですから。
「しょ、少々お待ちください」とその店員さん。
店長さんを呼びにいくのかなと思いきや「あ、ではこちらにどうぞ」と僕を奥の個室に丁寧に案内してくれました。
「ただいま店長を呼んできますんでこちらで少々おまちください」と静かに襖を閉めて行きます。
5~6人で使うような綺麗な和式の客室。真新しい木のいい匂いが印象的でした。汚くなった体で座るのがちょっと申し訳ない気持ちになったのを覚えています。
10分くらい経った頃だったでしょうか。
一通り観察し終わって見るところが無くなったころ、ススッと襖が開きます。そこには20代後半、30代前半?の若い男性が現れました。手には小皿を持っています。
「こんばんわ。どうも店長の浜中です。これ、君おなか減ってるでしょ?おにぎり。よかったら食べて。ごめんね今ちょっと忙しいからもう少し待っててくれる?」
そう言うと浜中店長はすぐにまた表へ戻りました。
「え?え?」
僕は置かれた二つのおにぎりと閉じた襖を交互に見やります。
「・・・・」
店員さんから事情を聞いた浜中店長が僕に気遣って食事を持って来てくれたのです。この時の感情は11年たった今でも覚えています。
ありがとうございます。
まさにこの一言に尽きます。たくさんの人を裏切り自分の思うがまま飛び出してきた僕には何より染みました。粋でした。感謝しかありませんでした。のり玉の黄色がやけに目に染みました。
さらに10分くらい経った頃でしょうか。再び襖が開きます。
「いや、ごめんね。お待たせ、ちょっと今忙しくてね」
とさっきよりは幾分落ち着いた感じで浜中店長が入ってきました。 僕の前に座ると前置きもそこそこに本題に入ります。
「うん話は聞いたよ。寮付きの仕事先を探してるんだってね?」
「はい。あ、おにぎりごちそうさまでした」
「うんごめんね大したもんじゃなくて。でここで雇ってほしいという話なんでけど、申し訳ないけどうちには寮がないんだよね。募集はしてるんだけど近辺に住んでる人に限っちゃうんだ」
「そうですか・・」
実のところ結構な確率で成功するんじゃないかと根拠のない自信を持っていた僕はいよいよ窮地に立たされた思いでした。
「うん。力になってあげたいんだけどどうすることも出来ないんだよね。もし本当に危ない状態であれば親御さんに連絡してみたらどうかな?」
「・・・」
「それかこの近くに交番があるからお巡りさんに助けてもうらうとか」
「警察署あるんですか?」
「うん。その表の通りをまっすぐ行った角にあるからそこで相談してみなよ」
険悪になっている父親に電話をしても意味はなく(そもそも連絡する気などない)、親戚に助けを求めても結局望ましい形にならないと思っていた僕は警察に相談することにしました。
「本当にありがとうございました。お食事までいただきまして」
「うん。頑張ってね」
出口まで送ってくださった浜中店長さん、店員さんに深くお辞儀をしお礼を言うと僕はその銭湯を後にします。
車に乗り込む僕の前を核家族が嬉しそうに横切っていきました。
忘れられないお巡りさんの一言
2~3分行った右手に交番はあり、わらにもすがる思いで交番に駆け込みました。
夜勤体制に代わっていたんでしょうか、フロアには数人しかいません。部屋の奥は省エネ目的か、必要のない所は消灯されており随分暗い印象でした。
二人のお巡りさんが来てくれて事の一部始終を説明しました。全部聞き終わったあとお巡りさん
「うーん、お巡りさんはそう言ったことには力になれないかなー。そうだなーまずハローワークに行ってみてはどう?」
無知すぎる僕にはそれすらも確かにいいアドバイスでした。がなんだか期待したような答えじゃなかったのでもう少し食い下がってみます。
「そうなんですけど、もう食べていくお金もないんです。さっきもそこの銭湯の方におにぎりをいただいたくらいで」
「あーそうぉ。んーでもなんともしてあげれないかな~」
「そうですか・・」
さすがにあきらめて立ち去ろうとした僕に年配のお巡りさんが一言
「ま~、君のサクセスストーリー。がんばって!」
・・・・・・。
いやめっちゃ他人事やん!!(笑)
確かに他人事ではあるけどそれにしてもめっちゃ他人事やん!!!
なんてツッコミを心の中でいれながらその場をあとにしました^^
あの時の店長さんとお巡りさんは今頃どこで何をしているんでしょうか。
ホント浜中店長さんには感謝です。あの優しさはきっと一生忘れないと思います。
そしてお巡りさんの
「君のサクセスストーリー。がんばって!」
のフレーズも一生忘れないと思います(笑)
なんてことを思いつつ今回はこの辺りで終わりたいと思います。
これからもちょっとずつお話しできればなと(*^-^*)
最後までお読み頂いてありがとうございました!
それではまたね~(*´∀`)/
*登場人物の名前は架空の名前を使わさせていただいております*
木下ゆうた
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