戌亥とこ/星街すいせいのオリジナル曲騒動に関する見解

 はじめに

 先日行われた星街すいせいのライブにて初公開となった、戌亥とこ、星街すいせいによるオリジナルソング『OUT OF FRAME』を巡って、騒動が起こっています。
 批判しているのは『あんスタ』というゲームのファンたち。批判先は、上記Vtuber2人と、その曲の製作、ジャケットのイラストを担当したイラストレーター、つまりオリジナルソングの製作に関わった人たちです。

 この件に関しては、どうも腑に落ちないところがあります。その最たるものは、批判側も擁護側も、良識に基づいて判断ができている者が少ないということです。邪推が含まれていたり、故意か無知によるものか、論点がずらされていたり。
特に目に余るのが女性蔑視の発言です。批判者に女性ファンが多いのをいいことに、とりあえず女性と女性向けコンテンツを馬鹿にしたいがために、Vtuber擁護側につき、「女性の嫉妬によるもの」という結論ありきで、争点のずれたトンチンカンな理論を披露して悦に入る。
こういう野次馬は、Vtuberファンとしても迷惑な存在です。
 彼らは劣等感の塊で、『日本の男性で健常者として生まれた』ということ以外に誇れるところが何もないから、イケメンを好む女性をかたっぱしから罵倒することで、己のちっぽけなプライドを維持しているに過ぎません。議論するだけの知性と品性を持ち合わせていないので、好きに言わせておくのが得策ですね。
 こういうのはVtuberファンでもなんでもない人です。一般的なVtuberファンはまともですので、そこだけは誤解しないで頂きたいです。

 私は「わかってもらえない」苦しみは、人間の苦しみのうちで第一級のものだと信じております。
だから、いかなる場合も言葉を尽くして弁解し、聞く側はそれをわずかでも封殺してはならない。
すべての弁解を聞いてから反論すればいいのです。
  
                    『私の嫌いな10の言葉』

 これは、私の好きな哲学者、中島義道さんの言葉です。
批判の声は聞くべきであり、その批判が正当なものであるかは良識に従い判断を下すべきです。「はいはい。女性の嫉妬でしょ?」と片付けるのは、あまりにも不誠実な態度です。
 今回の件において、その務めが私にできるかはわかりませんが、少なくとも『Vtuber』と『あんスタ』の両方の知識があり、感情的にはならない点において、中立的な立場にいると思っています。
 
 では、今回の騒動の争点はどこにあるか、その見解を述べていきたいと思います。


 騒動の流れ

 まず、主観の入っていない客観的な事実に基づいて、流れを追いましょう。
 ①Vtuber、戌亥とこ、星街すいせいがオリジナルソングの作成にあたり、
  作曲を外部に依頼する。なお、作曲者たちは、

  作曲:桑原聖
  編曲:酒井拓也
  作詞:松井洋平

  であり、『あんスタ』にも楽曲を提供しているお馴染みのメンバーである。

 ②ジャケットの作成をイラストレーターの鴨居妙に依頼する。

  ジャケットのビジュアルが、『あんスタ』に似ていることが指摘される。
  作曲陣も相まって、『あんスタ』に関連があると勘違いされる恐れがあると指摘される。

 ③作詞担当の松井洋平が、この曲と『あんスタ』(名前は出さなかったが、それ以外に考えられない)の世界線を繋げたと示唆する。
  上記の発言は、『あんスタ』の世界に外部の侵入を許したかのように捉えられたために、『あんスタ』のファンが批判。松井洋平は発言を取り下げる。


 大筋としては、このようになっています。
争点となっているのは、まず、このオリジナルソングが『あんスタ』の利用規約に違反したかどうかです。
当然ながら公式の許可を得ずに、営利目的で『あんスタ』を利用することは違反です。
では、当該Vtuberは『あんスタ』のネームバリューを利用して、あるいは『あんスタ』の関連商品であると誤認させて、オリジナルソングを売り上げようと画策していたと言えるでしょうか?
 そこに故意、または重大な過失があったがか重要となります。

 ちなみに、関連がないのにかかわらず関連があると匂わせて金銭を得たために、裁判で有罪となった判例があります。
ゲーム史において、そこそこ有名な裁判なのですが、『ティアリング・サーガ』というゲームシステムが、『ファイアーエムブレム』というゲーム
にそっくりで、おまけに世界観も似ており、スピンオフのような匂わせ方をしていました。『ファイアーエムブレム』の販売元である任天堂は、
『ティアリング・サーガ』の販売元を訴えました。ゲームシステムの類似性については、独自性はないものとして訴えは却下されましたが、
『ファイアーエムブレム』と関連があるかのような売り方をしていた点は認められて、相手方は任天堂に賠償金を支払うこととなりました。

 今回も、この判例が当てはまるといえるでしょうか?


 ①の時点においては、何の問題もありません。Vtuberが『あんスタ』を愛しており、この二人は『あんスタ』で強く繋がった仲なのですから、
この方たちに作曲を依頼することは問題ではありません。法的にも問題がありません。
 アニメでも映画でも「私は貴方の作品を見て感銘を受けたのだから、ぜひオファーしたい」と依頼することは自然なことです。

 ②の場合は、『あんスタ』にイラストを寄せることで『あんスタ』関連作品だと誤認させる意図があったかどうかが重要となります。
確かに、このジャケットは色合いこそは違うものの、ダブルフェイスを連想します。服装も完全に一致とはならないものの、所々『あんスタ』の
衣装に似通っているところがあります。
 しかし、それを理由に『あんスタ』関連の作品だと誤認するかどうかは疑わしいところです。『あんスタ』の肝は、男性アイドルの存在です。
そして、このジャケットには、明らかに女性だとわかる(しかも身元も判明している)2人しか登場しておらず、誤認される可能性は極めて低いと言えます。これはオマージュの範疇に留まるというのが私の見解です。
 服装も参考にしているのは間違いないでしょうが、パクリと言い切るのは難しいでしょう。見栄えの良いアイドル衣装を描くときに、部分的にも
一切を一致させずにいるのは不可能です。『あんスタ』には、40人以上のアイドルがいて、イベントごとにMV衣装が増え続けているのですから、
どこかは一致してしまうものです。

 『OUT OF FRAME』は、『あんスタ』の二次創作という認識はされておらず、関連作品であるという発言もなされておりません。そしてジャケットには、『あんスタ』の肝となっている男性の姿は影も見当たりません。むしろ『あんスタ』とは、まったく別のコンテンツに属していることが明記されています。服装も構図も完全に一致するものはありません。
 以上の理由から『あんスタ』と関連があると誤認させていると主張するのは厳しいと思います。オマージュし、参考にしていることが明らかな場合であってもです。ゲームや映画のインタビュー記事で、「〇〇という作品に影響を受けている」「名前をもじっている」と答えることはよくあることですし、それが不当に利益を得たということも、オマージュされた作品の価値を損ねたという話も聞きません。

 なお、それでも『あんスタ』を利用して無許可で営利目的の活動をしていると主張するのであれば、その判断は『あんスタ』運営に仰ぐのが正当な方法です。
それで運営が問題ありと判断したときはもちろんのこと、問題なしと判断し表明した場合でも、vtuber側の善意でジャケットイラストを差し替えることは十分に考えられます。

 ③についてですが、ここが一番のポイントだったように思えます。①と②だけでは利用規約に違反したとは言えなくても、この③が加わることで、
上記の①②が一気に胡散臭くなり、違反が疑われるようになってしまうからです。

 今回の件の批判でよく使われた『私物化』という言葉。これは③の出来事に対してだと思っています。批判に対する擁護として、「①は私物化ではない。よって、間違っているのは『あんスタ』ファンの方だ」という意見を見たことがありますが、これは論点のすり替えというものでしょう。
 この『私物化』は、『利用規約の違反』と並んで問題とされるものです。

 松井洋平は『あんスタ』に対し、楽曲を提供している人ですが、外部の人間なので『あんスタ』の世界について設定を加えたり変更を施せる立場にありません。ゆえに、vtuberと世界観が繋がっているかのように誤解される発言をしたために非難されました。これが『私物化』と言われる所以です。
邪推すれば、自分が製作に関わった『OUT OF FRAME』の売り上げを伸ばすために、『あんスタ』を利用した。または、依頼主であるvtuberを喜ばすために、己の権限を超えたサービスをしてしまい、『あんスタ』の世界観を歪めてしまった。と見ることができます。

 彼はこの件で唯一、己の非を認め謝罪した人物です。そして発言は撤回されました。
 後に公式は関与していないことがわかり、『あんスタ』の世界は何一つとして傷ついていないことが判明したわけです。

 松井洋平が伝えたかったことは何か?

 さて、では謝罪をした松井洋平ひとりを利用規約の違反者として難詰し、その誤解を招く発言を撤回させたところで、この件は丸く収まったとみていいでしょうか? 少なくとも私は、それでは腑に落ちません。
 ネットの意見を見て思ったのは、この松井洋平の擁護の声が全くないということ。好意的に彼の言葉を側面通りに捉えるならば、
『言いたかったことは別にあったのだが、言葉が足りずに誤解させてしまった』ということになります。
 ならばその『言いたかったこと』とは何でしょうか? それについて考える人が全くいなかったのです。彼の発言には問題があり、それが事を大きくしたことは確かですが、謝罪をしたその誠実性には応えるべきだと思うのです。

 正直言いますと、私は最初、彼の発言を批判しました。Vtuberと『あんスタ』の世界を繋げるなんて馬鹿げている。そんなのファンに文句を言われて当たり前だと。
しかし、消された元のツイートを見てみると、彼の言説は歪曲されて広まっているように思えました。もちろん、誤解を招くような発言ではあったでしょうが、少なくとも『私物化』という傲慢さは感じられませんでした。

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 『世界線を繋げる』というのであれば、身勝手なクロスオーバーを企てたように思われます。それならばファンに文句を言われて当たり前です。しかし、私が引っ掛かっているのは、『精神的な部分』という言葉を無視して(理解せずに)彼が批判されているところです。この解釈も無しに彼を批判することはできないと思います。少なくとも私には、これほどの人が、『あんスタ』とは別件で依頼をしてきたお客さんに対して、そんな品の無いサービスを提供するとは思えなかったのです。

 かなり好意的な解釈になりますが、彼の真意を汲み取ってみます。


 私は『あんスタ』において、運営の心遣いに感銘を受けることがあります。それは『第四の壁』を超え、フィクションの作品とリアルの世界を
融合させ、私たちがいる世界にアイドルがいるという錯覚に陥らせてくれることです。
 例えば『あんスタ』が他の企業とタイアップするときは「『あんスタ』がタイアップする」とは言いません。「COSMIC PRODUCTION所属の『Crazy:B』が水陸両用バスとタイアップする」というのです。COSMIC PRODUCTIONは、おそらくこの現実世界のどこかにあって、そこにCrazy:Bが所属しているのです。
『カフェ シナモン』にしたってそうです。カフェ内は、コラボカフェのように『あんスタ』グッズがわんさかと出てくるわけではありません。
知らない人ならば、それが『あんスタ』と関連していることなど気づかないであろう外装です。それでもファンにとっては嬉しい。なぜならば、このカフェは『あんスタ』の世界にある『カフェ シナモン』をそっくりそのまま、この現実世界に切り取ってきたかのように思えるのですから。
このような心遣い、もてなしの精神には感服します。
 ちなみに、戌亥とこ、星街すいせいは、二人で一緒にクレビの水陸両用バスを堪能しております。『カフェ シナモン』への賛美は、私自身の言葉ではなく、この二人の受け売りであることを付け加えておきます。

 『Vtuber』においても、バーチャルとリアルの世界を繋ぎ、その境界を曖昧にさせることは課題の一つでした。
技術班は3D、AR技術などの研究をし、イベント企画者やライバーは様々な形で、リスナーとの交流方法を模索する。様々なジャンルにチャレンジし、エンタメの可能性を探っている。二次元と三次元という隔たりがあるものの、それでも身近に感じられ、生活に入り込んでいる。
『にじさんじ』を運営するANYCLOR株式会社は、Vtuberを流行りではなく、文化への昇華を目指し活動していると言っていました。単なる物珍しいものではなく、エンタメ業界に根付いたものとする。それは、天祥院英智の思い描いている理想のアイドル業界に通じるものがあると思います。
 今や、『Vtuber』業界を牽引しているのが『にじさんじ』と『ホロライブ』です。そして、そのにじさんじとホロライブ、違う企業でありながらも、魂で繋がっているのが、戌亥とこと星街すいせいの二人なのです。
この二人は『あんスタ』を愛する同志として意気投合し、別の企業に属しながらも、その枠を飛び越えてお互いのソロライブにゲスト出演し、オリジナルソングを出すに至ったのです。
 私は彼女たちの『OUT OF FRAME』という題名を見たとき、まさに彼女たちの生き様だと思いました。企業という枠に囚われずに『好き』を原動力に
どこへでもいける相棒。バーチャルとリアルの枠を乗り越えようとする『vtuber』としても、『枠を飛び越える』ことは重要な意味を持つのです。

 ここで松井洋平の『別の世界線の大きく精神的な部分を繋げようかと…』の意味を、こう捉えることができると思います。
『大きく精神的な部分』というのは、『あんスタ』の『第4の壁』を壊し、リアルに侵食していくダイナミックな精神のこと。
その精神は、Vtuberにも存在していて、彼女たちにはバーチャルからリアルへの侵食を許す捉えがたい魅力がある。
そのような彼女たちの活動は、肉体的という意味ではなく、互いに認知されないメタ的な世界において『あんスタ』の精神と重なり合うのだろう。

 私は、そのように解釈しました。これは「戌亥とこを衣更真緒に合わせて、挨拶させてあげよう」とか言うちっぽけな話でもなければ、彼女たちを他のファンよりも格上にさせてあげようという越権による贔屓でもありません。『あんスタ』と『とこまち』のリスペクトすべき精神は、メタレベルにおいて繋がり合っているという意味だと思うのです。
 それなのに、広まっている言説だと、どうもそこの『大きく精神的な部分』が抜けていて、真意(私の解釈が正しいかはわかりませんが)が、
汲めなくなっている。そこがとても腑に落ちないことでした。

 他の人とは違い、私がこの考えに至ったのは、両方に知識があって思い入れがあるからだと思います。どうもツイッターでの意見を見てると、どちらかの陣営に所属して、片方の知識がない状態、あるいは両方の知識がない状態で批判と擁護が繰り返されている印象を受けました。
 去年の大晦日、私はスマホで『あんスタ』のカウントダウンを見ながら、パソコンでyoutubeの『にじさんじ』の年越し番組を見て年を越しました。
そのとき、確かに、私のいるこの世界に『にじさんじ』のライバーもいて、同時に『あんスタ』のアイドルたちも存在していたのです。そのように錯覚してしまうような魅力がどちらにもある。だからこそ、私は誰も解釈しようとしなかった『大きく精神的な部分』を漠然と捉えることができたのです。

最後に、各立場の人に言いたいこと。

 『あんスタ』ファンに対して

 今回の件で怒った人は多いと思います。しかし、私の見解では、作曲者を指名し、ジャケットを似せることだけでは利用規約に違反しているとは言い切れません。
そこは個人の見解によって異なると思いますので、『あんスタ』の尊厳が傷つけられ、損失を被ったと思ったならば、然るべき機関である『あんスタ』運営に問い合わせ、公式の見解を待つことが、最も法治国家に則しており、品性のある行いであると思います。くれぐれも誹謗中傷や根拠のない批判はやめていただきますようにお願いします。
それは自分の推しアイドルの顔に泥を塗る行為でもあります。私は、しがないラビおじですが、このような騒動においても感情で動かず、理性的であろうと思うのは、仁兎なずなのファンとして恥ずかしい人だと思われないためでもあるのです。

 私は、戌亥とこの配信をよく見ますが、彼女は紛れもない『あんスタ』ファンであることは言わせていただきたいのです。
彼女はリスナーから「『あんスタ』の案件がくるといいね」と言われたことがありますが、それに対し、きっぱりと断わると言っていました。
 彼女はあの世界では一人のあんずに過ぎないということを自覚しており、
間違っても他のファンより優位に立ったり、あの世界に介入していこうとする図々しさは持ち合わせていないことは保証します。
 彼女たちは『あんスタ』を語るだけの配信をしたことがありますが、4時間もの間、ずっと愛を語っていました。私もリアルタイムで参加しており、あまりにも共感できることばかりでしたので、深夜の3時になってもリタイアすることなく、参加してコメントを打っていました。
それだけの愛が、彼女たちにはあります。

 今回の件で、一番の邪推される要因となった松井洋平のツイートですが、彼は既に発言を訂正し、謝罪をしております。
それに発言の『大きく精神的な部分』が抜けて、歪曲されやすい形で広まっていることに留意する必要もあるでしょう。
私は、上記のように好意的な解釈もできたわけですし、Vtuberのひととなりも知っていたので、そこまで邪推することはありませんでした。
以上のことを踏まえて、彼の発言は水に流せとは言わなくとも、少しばかり寛大になってもいいと思います。

 もし、今後『あんスタ』の関係者が
 「星街すいせいは、星奏館に出入りしている」「衣更真緒は、異世界の扉をくぐって戌亥とこの喫茶店に訪れたことがある」のような発言をしたときは、そのときは私も一緒になって怒って批判しますので、今回の件に関しては、その矛を収めていただけないでしょうか。

 宗「『無能』で説明できることに悪意を見出すな、という格言がある。
    人生を心地よく生きていくための秘訣だね。
    自分に不利益を与えるものは、自分に悪意があって
               攻撃しているのだと―——
    そんなふうに考えると、世界は敵ばかりになってしまう」
                                        『降臨! 紡ぎ始めるネヴァーランド』より抜粋

 誰かに至らない点があったとして、それに悪意を見出すのは早計です。
偏見を取り払ってみれば、みな『あんスタ』が好きな人たちばかりだとわかるはずです。
邪推して相手の人間性を否定するのは、不健康でよろしくないと思われます。
もちろん、中には完全に話の通じない敵がいます。冒頭に書いたような、女性であるというだけで罵倒する人たち。どの界隈に属しているかも不明で、論争あるところに現れては理解も浅いまま、好き勝手に嘲笑していく人たち。自分の怒りの理由を全く読み取ってくれず、見当違いな理屈で罵倒されて、とても悔しかったことでしょう。
それでも、絶対に耳を傾ける人はいますし、その怒りは聞き入れられるべきなのです。少なくとも私は誠実に受け止めて、その上で見解を述べたつもりです。
 『あんスタ』のファンの中には、vtuber及び、そのファンに失望した人もいたかと思います。
しかし、このように誠実に向き合おうとするVtuberファンもいること、そして大半はそういうまともな人間であることだけは理解していただきたいと思います。
 
 『Vtuber』ファンに対して

 自分の好きな世界を、まったく知らない世界の住人が介入してくる恐怖は計り知れないものがあります。誰もが自分の好きな作品が別の要因で台無しになった苦い経験はあると思います。
ですから、今回『あんスタ』ファンが感情的になったとしても、そこは大目に見る大らかさはあっていいと思います。
況してや、自分の推しのVtuberを守るために、『あんスタ』ファンに対して攻撃的になっては、自分の推しに対しても失礼な話です。
私は、今回の件は、利用規約違反に当たるとまでは言えないという見解でいますが、それでも総合的に見て、邪推されても仕方がないような要素はありましたし、オリジナルソング製作側で非を認めた人もいたわけです。

 私が一番嫌なのは『あんスタ』ファンは、感情的で攻撃的な奴ばかりだという偏見を持たれることです。
『あんスタ』ファンの中にも、今回の件を客観視し、私のように擁護しながらも過失があったことを認められるような、良識に従って判断をしようと務める人もいることは忘れないでほしいです。
 自分の巣が荒らされそうになったら、団結して過剰に攻撃的になってしまうのは仕方のないことですし、ネットですから圧の強い意見ばかりが目につきやすいだけで、普段の『あんスタ』ファンは、いたって普通の人間であることを忘れないで頂きたいです。戌亥とこ、星街すいせいの二人と推しについて話し合っているリスナーが狂暴な人間に見えたことはないでしょう。

 

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