皆様は桜もちの葉は「食べる派?食べない派?」たまにお客様にも聞かれます😄
広島は本日快晴で気温も20度あるそうで
絶好の花見日和となりました。
さて本題ですが、僕が今まで聞いた中では圧倒的に「食べない派」が多かったです。
理由は葉が固いとか葉脈の真ん中の主脈が口に残るというのが多かったです。
かくいう私は「食べる派」なのですが、葉の固さを解決するために試行錯誤。
以前に他の職人がチラッと「みりん」に漬けてると言ってたのを思い出したのですが、ご存じの通り「みりん」にはアルコールが結構含まれています。
そこでトレハロースという天然甘味料(でんぷんから作られています)を使ってみました。
なぜ?トレハロースなのか?
トレハロースは砂糖の45%の甘味度で浸透性も良く和菓子では甘味度を下げたい時や保湿としてしっとりさせたい時など使われています。
浸透性と甘味度での特徴を活かして葉を柔らかくできないかと考えた訳です。
水とトレハロースを同量を鍋に入れクツクツと沸騰させます。ここに塩抜きしてない桜葉を投入!
ポイントです!
「蜜は冷まさず、葉は塩抜きせず」
投入したらラップを水面にピッタリと覆い熱が直ぐに逃げないようにします。
1晩置き完成です。
結果、大成功でした!
葉は柔らかく、塩気も香りを残りここ2年はこれで販売しています。
利点
1.葉が柔らかくなった。
⒉ 葉が乾燥しにくくなった。
⒊ 仕込んでからの日持ちが向上した。
(従来葉を塩抜きすると日持ちはしません。)
欠点
⒈ 原価が上がる(T . T)
(この4月からトレハロースが値上げです)
⒉残った溶液の使い道がない。
注意点
トレハロースは砂糖より結晶化する糖濃度が低いため余り煮込んだり、塩漬けの桜葉を水分を切って作ると結晶化することがあります。
桜もちは道明寺で餡を包んだ後に、寒天を塗ります。
これは艶出しと桜葉が外れやすくする為です。
また、それぞれ容器にいれて販売するのであれば
問題ないのですが、ケースにハダカで陳列する場合は更に葉にも寒天を塗って乾燥しないようにしてました。
食べない派の方に葉が外れやすい様に
道明寺に寒天は塗ってますが、葉には塗らなくなりました!
京都では葉を外して食べられています。
道明寺に移った桜葉の香りを感じながら食べるそうです。これは咀嚼(そしゃく)を多くする菓子は品がないとされ、チマキで有名な川端道喜さんの著書にも、
従来の団子チマキは咀嚼しないといけないのと、腹にもたれると茶人から言われ、現在の葛チマキができたそうです。
その背景から京都では桜葉は食べないんですね。
結論〜「食べる」、「食べない」はお好みで
ルールはありません😁
道明寺に限ってこの方法で、長命寺では従来の塩抜きのみでやっています。
葉が蜜を含んでいるために長命寺の生地がベタッとなる様な気がしてやってません。
いかがでしたか?長々と書いてしまいましたが参考になればと思い載せました。
最後までお読み頂きありがとうございました!