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今年の十五夜は9月21日です。「お月見」のお話です😄


今年は9月21日が十五夜です。

なんとお彼岸期間中にあるので、和菓子屋さんは
お彼岸の「おはぎ」とお月見の「月見団子」や「月見うさぎ」で忙しくなりそうです。
お月見は旧暦8月15日から16日の夜に行われる「十五夜」と旧暦9月13日から14日の「十三夜」の2回行われます。
前者を里芋を供えることから「芋名月」、後者を栗や豆を供えるので「栗名月」とも呼ばれています。

古来、中国や日本では「月」を愛でる風習がありました。 貴族の間では、和歌を詠んだり、楽器を奏でたりして宴が行われたようです。
当時は見上げるのではなく、杯に映った月を愛でた様です。

江戸時代に入り、庶民の間でも広まり今のような形になりました。

月は「花鳥風月」と言われるように日本人の美意識に根ざした存在です。多くの文学や芸術の題材にもなりました。

また、信仰の対象でもあった月にお供えをして、豊かな実りを感謝し収穫物をお供えしました。

お団子はお供えの代表的なものです。
白い丸い団子を月に見立てたのが始まりとされています。

団子の数では「十五夜」では15個、「十三夜」では13個とされています。
15個の置き方は一段目に3x3の9個、二段目は2x2の4個。三段目に縦に2個置きます。
注意点は三段目の置き方です。横に並べると仏事になりますので気をつけて下さい。

関西では丸い団子の代わりに円錐に丸めた団子にこし餡を巻きつけて「里芋」を模したものをお供えする風習もあります。


飾りに使われる「ススキ」は秋の七草の1つで「尾花」とも「茅」(かや)とも言われます。
先の尖った葉は邪気を祓い、魔除けとして用いらたり、月の神の化身ともされ「家族の繁栄」や「豊作」を祈願したとも言われています。


月のウサギ伝説のいわれは、昔あるところに猿、狐、ウサギがいて、疲れ果てて食べ物を乞う老人に出会います。猿は山に木の実を、狐は川に魚をとってきます。しかしウサギは頑張っても何も取れなかったため火に飛び込み自らを捧げました。
実は老人は「帝釈天」という神様で3匹を試そうとしたのでした。
帝釈天はウサギを憐れみ、月の中で蘇らせました。

これは仏教伝来の地インドのジャータカ神話からきてるお話でそうです。
この伝説が人から人へ語り継がれて、今もお月見にはウサギが登場しています。

和菓子屋さんでは「月見うさぎ」として薯蕷饅頭で作ったものや練り切りや外郎で作ったものなどが店頭に並びます。

21日には名月がみれると良いですね。
また、日本のこのような風習は大切にし次世代にバトンを渡したいですね。

最後までお読み頂きありがとうございました。


参考、引用文献
*事典 和菓子の世界  中山圭子
 岩波書店
*和菓子噺  薮光生
 キクロス出版

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