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もし今日が人生最後の日なら←遺産整理しろ

今週義理の父が亡くなった。昭和の人なので案の定死んでから周りが「銀行通帳はどこ!」「実印はどこ!」「年金はどこの口座に振り込まれてるの!」と探し回ってる。

うちの父親が死んだ時もまったく同じだった。もっとたちが悪いのは、死んで1ヶ月してから突然銀行から「あなたのお父上に借金があるのはご存知でしょうか」と電話がかかってきたことだ。

自分の財産はどこにどれだけあって、パスワードはこれこれで、株とかFXとかやったことがない人(たいていは奥さんに向けてだろうけど)へ、このページでこうやって売却してとか、ちゃんと書いて残しておくのは死んで行く人の義務と責任だ。そのことは遺産放棄した時の記事で書いた。

特に昭和時代の男性の場合、当時の教育なのかはたまた戦後の男のプライドなのか、お金に関する話はしないし、公開もしないし、借金があっても墓まで持っていくことが多い。

持っていくなよ。

お金も借金も死後の世界では使えないんだから(知らんけど)。

今回の妻のお義父さんの場合も、「お金が残っているとしてもせいぜい数十万」「借金をしている可能性がゼロではない」ということから、うちの妻は遺産放棄をする予定。

それを他の法定相続人に強制するつもりはないようだけど、「私は(遺産があっても)いらないから、遺産放棄をする」と宣言して、毎日ボクのところへ相談しに来てる。ボクは経験者だからね。

遺産放棄は面倒くさいけど、今はインターネットで調べたら弁護士が情報を出してくれてるから手続きのイメージは掴める。

必要な書類と手順を調べて、その上でどの自治体もたいてい無料で弁護士に相談できるコーナーを設けているので、アポを取って「こうやって調べたのですが、間違いないでしょうか」と確認すると万全。

30分の時間が設けられていたうちの自治体だったけど、ボクは全部調べ、書類も取り寄せた上で弁護士に相談しにいったので、「はい、それで大丈夫です」の一言をもらうだけで終了した。時間にして5分だった。

5分だったけど、専門の人に「大丈夫です」と言ってもらえる安心感はとても大きい。

スティーブ・ジョブスはスタンフォード大学の卒業式のスピーチで「もし今日が人生最後の日だとしたら、私は今日やろうとしたことを本当にやりたいだろうか」と毎朝鏡に向かって自分に問いかけたそうだ。

中高年に入った男性なら、「今日が人生最後の日」だと思って、用意していないなら今すぐ自分の資産状況を周りに分かる資料を作れと言いたい。それは義務であり、責任だ。

それをしないとどうなるか。

うちの親父も、今回のお義父さんもそうだけど、遺族から「恨まれる」

どうせ死ぬなら気持ちよく三途の川を渡りたいじゃないですか。でも死んだら遺族に待っているのはあなたの年金や生活費、税金、名義人などなど山程の事務手続き。

「メモぐらい残して行け、このロクデナシー!」と三途の川を渡っている時に後ろから石が飛んでくることになる。

ましてや借金があるなら、なおさらだ。その借金で妻や子供が地獄を見るんだから。

ほんとに昭和世代(ボクもだけど)の男と来たら、どいつもこいつも立つ鳥跡を濁すだけ濁して旅立ちやがってという事件が続いたのでした。

なお、妻や子供以外にばれることなく資産状況を残す方法は先の記事に書いた。ボクはこの方法で管理していて、月に一回資産状況を更新し、「ここに必要書類とUSBメモリはあるから、オレが死んだらここを見てくれ」と妻に告げてある。

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