キャッチコピー、1フレーズで人の心をつかむもの
このnoteはアジア車いす交流センター(WAFCA)のスタッフが交替で書いていく交換noteです。
アジア車いす交流センター(WAFCA)は、車いすと教育を通じてアジアの障がいの子どもたちの自立とバリアフリー社会の実現を目指して活動している認定NPO法人です。詳しくはホームページをご覧ください。
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本日担当の関谷 司です。WAFCAでは、一人でも多くの皆さんにWAFCA活動に共感いただきたいとの想いから先月23日からホームページを全面リニューアルしました。(ぜひ、一度ご覧になってください)
今年4月に入社した恒松奈於さんが実作業の中心となり、他のスタッフもホームページに載せる一言一句について、あれこれ意見交換を重ねて完成しました。ちなみに私の貢献度はゼロ。自分のセンスに自信がないので、努めて口を挟まないようにしました。(←自分の怠慢をごまかすための単なる言い訳です)
しかし、スタッフがう~んと唸っている姿を傍で見ていると、短いフレーズで人を惹きつけるって難しいんだなとつくづく感じました。いささか強引な展開ですが、そこで今回のテーマはキャッチコピー! 短いフレーズで人を惹きつけるあのキャッチコピーに関するお話です。
昔、文春砲で有名な「週刊文春」の1コーナーに読者参加型のキャッチコピー養成塾があり、私はすっかりハマり毎週欠かさず、本屋で立ち読みしていました。
私と同世代(60代)の皆さんならご存知かも知れませんが、コピーライターの糸井重里さんによる「萬流コピー塾」というコーナーです。ひと言で言えば、大人による言葉のお遊びコーナーといったいったところでしょうか。
どんなコーナーかを簡単に説明しますと糸井さんが毎週、怪しい奇妙な「お題」を出し、読者がキャッチコピーを投稿してくる。そして、家元(いわゆる塾長です)である糸井さんが、そのキャッチコピーに「松」、「竹」、「梅」、「毒」、「破門」の5段階評価をするというものです。
単にこれだけのコーナーですが、糸井さんが読者作品を評価した理由が、ユーモア満載の“上から目線”で実に軽妙に書かれており、いつもクスクス笑いながら読んでいました。
当時は結構人気があるコーナーで連載終了後は、以下のように単行本や文庫本にもなりました。私も購入し、家で読み返しては、読者が投稿したユニークな(時には下ネタ的な)キャッチコピーに「う~ん、この人なかなかやるなあ」と感心してました。
参考までに怪しい奇妙な「お題」と「読者からの投稿コピー」をネットで見つけましたのでいくつか紹介します。
ちなみに週刊文春に「萬流コピー塾」が連載されていたのは1982~1984年の3年間。
今から考えると「これって、セクハラだろ?!」と思われるものもあります。ただ、そこは今とは時代が違ったということで、どうか大らかな気持ちで読んでください。
(お題)東京大学
(読者からの投稿作品例)
さりげなく東大生をディスってる感じが笑いを誘います。
「鼻にかけているのはメガネだけです」
「さりげなくディスコで学生証を落としてみる」
(お題) 女
(読者からの投稿作品例)
短いけど、読み方次第では深い! でも今の時代、こんなことを言ったら、問題になりそう...。
「人類の黒幕」
「生きる資本主義」
(お題)ゲートボール
(読者からの投稿作品例)
ご高齢のゲートボール愛好者が読んだら怒るかも…。
「飽きるか、死ぬか」
「ローバの休日」
(お題)東京タワー
(読者からの投稿作品例)
完成から20年以上過ぎると、若い世代の来館者が減り、マナー知らずの中高年客のこんな姿がパッと目に浮かびます。
「てっぺんまでいかせろや、ねえちゃん」
いかがですか?風変りなキャッチコピーばかりですが、心を掴まれるというか、心に刺さるものがありませんか?
最後に、お口直しとしてプロのコピーライターが考えた秀逸なキャッチコピーをご紹介して今回の話を終えたいと思います。
洒落たデザインのポスターにこんなキャッチコピーが引かれていたら(書かれていたら)、私はきっと足を止めて見入ってしまいます。
・JR東日本のICカード「Suica」
「日本を、一枚で。」
・伊勢丹
「恋が着せ、愛が脱がせる。」
・LUMINE
「あなたが思い出すわたしは、どんな服を着ているのだろう。」
・Zoff(メガネストア)
「おい、そこの、カッコいいの方のメガネ。」
・漬けもんや
「一か月間、暗闇に監禁した。」
これはポスターがないと伝わらないので以下の通り
あっ!、忘れてました。WAFCA新HPのトップページの見出し(=キャッチコピー)は以下の通りです。
「障がい者とともに」学び、生きる、インクルーシブ社会へ
WAFCAはこの言葉を心に刻み、これからも頑張っていきます。皆様の変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。
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