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NDロードスターにエアコンフィルター取付(外側編)

 日本の自動車メーカー、マツダにロードスターという車があります。うっかり「ユーノス」っていっちゃう人が多いアレです。
 そんなロードスターも代を重ねて4代目、いまの型はND型といいます。そのND型から新たに導入されたものがあります。
 それは、エアコンフィルターです。
 そうなんです。ロードスターが生まれて25年余り、この車にはエアコンフィルターがついていなかったんです。つまりこの車、外気導入にすると本当に外気をそのまま導入しちゃってたんです。花粉の季節にうっかり外気導入なんかしちゃった日には、そりゃあもうつらいんですよ。
 ところが2015年に発売されたND型からはめでたくエアコンフィルターがつきました!それがこれです!

おわかりいただけるだろうか。目があまりにも粗いのである。

 網……、ですよね?これ、網ですよね?フィルターっていわないですよね?
 これでなにを防げっていうんですか?たしかに落ち葉やら紙くずやらは入ってこないでしょうけども、ホコリや花粉は入り放題。
「誰だ?」
「花粉です!」
「よし、入れ!」
 そんなフィルターがありますか。
 そうなんです。マツダがいうところの「エアコンフィルター」なるものは世間では網なんです。
 カブトムシとかナナフシなら捕まえられるでしょうけれども、雲霞のごとき羽虫の群れに突っ込んだらあいつら入ってきますよ?そもそも昆虫採集をしたいわけではない!
 そんなわけで困り果てたロードスター乗りは市販のものをカットして、エアコンフィルターを自作していたりしたわけです。
 ところがなんということでしょう。MLITというところからND型ロードスター専用のエアコンフィルターが発売されているのです。
 ちなみに"mlit"で検索すると国土交通省が出てきちゃうので、「エムリット」または"mlitfilter"で検索してみてください。リンクも貼っておきますが、いささか往年のアメコミ色の強すぎるHPが出てきます。
 さてこのエアフィルターとっても良いのですが、とりつけるのがちょっぴり困難です。腕に自信のある人は「そんなの簡単だよ」とおっしゃるのでしょうけれど、そうはいかないのが我々しろうと。
 今回は実際の写真を交えながら、取り付けの手順を見ていきたいと思います。自力で取りつけたいという人はぜひ参考にしてみてください。

 フィルターを取りつけるところは内と外の2か所あります。どちらから取り付けてもかまいませんが、外のフィルターを先に取り付けることをおすすめします。
 なぜならば、内側の取り付けはちょっと厄介なので、そっちを先にやりはじめちゃうと外側に取りかかる頃には心が折れちゃってる可能性があるからです。

 さて、では外側のフィルターを取り付ける準備をしましょう。
 必要なのはプラスドライバーまたは8㎜のレンチです。付属の説明書には10㎜と書いてありましたが、8㎜です。それから軍手があった方がいいです。それもできれば薄手のものがあった方がなにかと便利です。
 まずはドライバーかレンチを使って、助手席前のアウターパネルを留めているネジを外します。ネジはキャップの下にあるので、内装剥がしか精密ドライバーにマスキングテープを巻いたものでこじあけます。このキャップ、けっこう簡単に傷つきますので内装剥がしを使った方がいいです。

このまん中のだ円形がキャップです。
外すとネジが見えます。

 このネジを外せばすぐにパネルが外せるほどDIYの道は生やさしくはありません。次にボンネットを開けてウェザーストリップを外していきます。

黒いパネルの前にあるホースのようなものがウェザーストリップ

 ウェザーストリップは釘のような形をしたクリップと呼ばれるもので留められています。パネルは左右で分割されていて、今回は助手席側だけ取れればいいので外すクリップは5個だけです。
 このクリップ、挿したら簡単には抜けないように返しがついていますので、下から指でその返しをつまみながら引き抜くことになります。
 これ自体はむずかしくないのですが、タワーバーがついている場合はまん中のクリップがかなり抜きにくいです。左手でクリップに触ろうとすると、ボディパネルの前端が絶妙な感じで親指の爪の表面を削ってきます。最初から爪にばんそうこうを貼っておくといいんじゃないかと、犠牲になった爪でこの記事を書きながら思いつきました。
 さて、ウェザーストリップのクリップが外れたら、今度はウィンドウウォッシャーのチューブを外します。といってもここは単にチューブを固定している部品から引っぱって外すだけです。
 このあとパネルを引っぱって外すのですが、そのときにウィンドウウォッシャーのチューブが固定されていると邪魔になるからです。

パネルを外した状態がこちら。

 パネルを外すと四角い穴が見えます。これがエアコンの外気取入口です。などと簡単に書いていますが、このパネル、動きはするもののなかなかこの状態まで移動してくれません。知恵の輪の要領でボンネットとの干渉をくぐり抜けてください。

外気取入口

 上の写真は外気取入口のアップです。なにか気づきますか?この外気取入口、たいへん積極的に外気を取り入れようとしています。そう、ここにはフィルターがないんです。これだけしっかりと口を開けていれば、そりゃあ外気もなにもかも取り入れ放題です。開国したての日本か!というくらい、外のものを取り込む気満々です。
 これでは内側のフィルターがあまりにかわいそう。ここを放っておいては内側のフィルターに孤軍奮闘を強いることになります。MLITさんもそう思ったのでしょう、ここに新たに外気取入口用フィルターを用意してくれています。

外気取入口用フィルター

 こちらは目の粗い網ですが、ここで大きなゴミがひっかかってくれれば取り除くのはむずかしくありません。そのまま中に吸いこまれてしまった方が厄介です。
 取り付けはいたって簡単。外気取入口の周りにある黒いパーツ、これは左右のクリップを引っぱれば外れます。外したら、フィルターを挟んで元に戻すだけです。

取り付けた状態がこちら。

 "F"の文字がある方が車体前部です。そこだけ間違えないようにしましょう。
 あとはパネルやウェザーストリップを戻すだけですが、せっかくなのでいろいろ清掃しておくといいと思います。

元に戻せばこの通り。

 ここまでくれば半分は終了です。内側のフィルター取付は別記事で。


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