【増田村概要】~学生たち~
村内中央にある麓地区には増田村立学校が設置されており、一般的な古民家を改築して使用している
元々、村の学生は隣町にある隣町小・中学分校まで登校していたが、近隣の地域を含め全体的に子供の数が減少したことと、隣町自体が隣接する中間市と合併したことで廃校となってしまった
次々に学生達が外へ出ていってしまい、危機を察した村長の意向で、増田村村立学校を設立することとなった
現在は小・中・高一貫の施設として登録されている
敷地そばには元・材木置き場だった広大な空き地があり、整備はされていないが学生が運動するのに使っている
近隣の地域との交流が少ないため、部活動は盛んではない(と、いうかしていない)
そもそも団体競技をするには人数が足らず、単体で活動するにも設備が用意出来ないのである
学生は主に畑仕事や家畜の世話、女子は裁縫と調理実習を中心に行っている
農業などで忙しい保護者からの強い要望により、村立学校では給食が導入されている
一週間の献立を決定しているのは、インドからの移住者である
月曜日の献立:野菜カレー
火曜日の献立:チキンカレー
水曜日の献立:豆カレー
木曜日の献立:魚カレー
金曜日の献立:マトンカレー
カレーを食べたくない学生は各自弁当を持ち込んでいる
村立学校の敷地内には中央村立公民館があり、毎日午後15:00から青年会が行われている
本来は周辺住民の雑務・援助・救護など男手が必要な場合に協力する人員として登録されている筈だが、誰からも必要とされておらず、暇を持て余した男子学生達が行く宛もなくダラダラするだけの集まりと化している
時々近隣のお祖母ちゃんが差し入れをくれる
当日の気分でそのまま公民館に寝泊まりすることもある
時々『靴下爆弾』や『フライパンテニス』などの謎ゲームが開発されてはブームになる
退屈しのぎが本気になり始めた頃、申し合わせたかのように消える
繁農期以外の暇な時間は、各自で得意分野のスキルを向上させる姿が見られる
増田村では一見ノホホンとしたお年寄りでも、秒速で大立廻りを見せることも珍しくないため、子供達は小さいうちから己を鍛えるのだ
反抗するにも、同等の土俵に立つまでが遠いからである
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