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優しいことはこんなにもカッコいい〜鮎川誠ドキュメンタリー

今年の1月に癌で亡くなったSheena & The Rokketsのギタリスト鮎川誠のドキュメンタリー映画を観に行ってきた。

去年の5月に74歳バースデーツアーライブに行った時はめちゃめちゃ元気で相変わらずカッコよくて、ギターも最高だったのに、あの時にはもう末期癌だったのか!と死去のニュースを聞いて衝撃を受けたものだ。

70年代にやたらと日本人離れしたSheenaと鮎川さんなので二人とも外国育ちみたいなイメージだったが(もちろん鮎川さんはアメリカ人の血が入ってはいるが)
バリバリの福岡の土着の人たちだったのね、と改めて驚き。
初めて会った次の日には一緒に暮らし始めたというエピソードも感動的。

そして改めて、あの当時に愛妻があんな過激なファッションで(めちゃくちゃカッコ良かった!)弾けまくって「お休み前のレモンティー♪」なんて過激な歌を歌っているその後ろでクールにギター弾いてたなんて、今考えると日本のフェミニズムの先駆者よね。ぜひ国会のおじさん達に見習ってもらいたい。もう2023年だけど。

「私も歌いたい!」と突然言い出したSheenaに賭け、未知数の妻の才能が弾けるのを優しく見守りつつ、でも音楽性は厳しく追求した夫鮎川誠だから、日本で最初の女性ロックボーカリストが誕生し、日本ロック史にSheena & The Rokketsが名前を残したんだよな。

「どうですか?鮎川さんが亡くなって」とつまんない質問をインタビュアーにされた甲本ヒロトの返事がまた最高。
「鮎川さんが居たってことが大事なんです。亡くなったなんてことはどうでもいい。鮎川さんが居たってこと自体がもう大事件ですよ」

よし、私もロックに生きるぜ。

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