見出し画像

【コラボレーターの仕事術】夢はハリウッドでレッドカーペットを歩くこと  映像クリエイター 檀 拓磨

今では多くの日本人が海外で活躍していますが、映画産業の中心地であるハリウッドではまだまだ日本の知名度は発展途上です。今回インタビューをさせていただいた檀拓磨さんは、「レッドカーペットを歩く」という夢を持ち続け、ハリウッドがあるロサンゼルスで活躍しています。

異国の地で多くの壁にぶつかりながらも、仲間とともにロサンゼルスで活動を続けている檀さんに、今の仕事をするに至った経緯やビジョンを伺いました。

■アメリカに目を向けたきっかけは先輩たちの姿

ーーこれまでの経験や、今の仕事に至った経緯を教えてください。

檀さん(以下:檀):現在は、映像ディレクターの仕事をしています。新卒で日本のテレビ制作会社に入り、1年半ほどADの仕事をした後、業界としてはわりと早い時期にディレクターデビュー。仕事は楽しかったですが、30代40代の先輩たちが生き生きとしていないように見えました。大変な業界なので、戦い続けてきた疲労が表情に色濃く映し出されていました。当時の僕にはかっこよく見えたのですが、自分にできる気がしませんでした。

そんな中、アメリカの映像ディレクターの収入が、尊敬する先輩の7倍だと聞いたんです。理由は、顧客や仕事の規模だと思いました。そのときから世界に目を向け始め、入社3年でアメリカに行く決意をしました。大学生のときに撮った映画が国際映画祭で賞をいただき、そこで挨拶した方がロサンゼルスで映像制作会社をやっていたんです。タイミングよくディレクターを募集しているというので飛びつきました。

残念なことに1年半でその会社がなくなってしまったので、現地でフリーランスになりました。友達から仕事を紹介してもらうところから始まり、さまざまな企業の広告を撮らせてもらえるようになりました。本来アメリカに来た理由は、映像の仕事でひと花咲かせたいのと、幼い頃から好きだった映画を撮るためなんです。

「アメリカで映画を撮る」「レッドカーペットを歩く」「オスカーを獲る」と言ってきたのに、いつしかその無謀さを思い知って、全くその夢を追わなくなっていました。YouTubeを一緒に作っている俳優や、歌手を目指している仲間も同じくモヤモヤした想いを持っていました。そこから人生をちゃんと賭け直そうと決め、今も映像制作の仕事をしています。

■壁にぶつかっても”好き”を仕事にし続ける

ーー波乱万丈ですね。悩んだときに日本に戻ろうとは思わなかったんですか?

檀:思いましたよ。特に最初の会社がなくなったときは、お金もすぐ尽きましたし。英語があまり上手ではなかったので、なかなか友達もできず孤独を感じることもありました。そんな中でも、キリスト教の施しという教えだからか、驚くほど優しい人にも助けられましたね。「来週までがんばってみようかな」を続けていたら、いつの間にか楽しくなってここに定着していました。

ーー自分のモチベーションの保ち方はありますか?

檀:ストレスを抱えたときはひたすら映画を観ます。何かに集中していると気持ちが楽なので、それでモチベーションを保っています。でも1番は、好きなことを仕事にしていることですね。浮き沈みがあるなかでも仕事に集中していれば幸せです。

■アメリカの多様性によって培われた価値観

ーー海外でチャレンジして結果を作っている要因は何だと思いますか?

檀:
良い変化で言えば、考え方ですね。日本にいるときは、口ぐせのように「それはありえない」と言ったり、良くも悪くも常識的な思考の持ち主でした。でもこっちでは普通ではないと感じることばかりなんです。アメリカはさまざまな人種がいて、それぞれの考え方があるなかで多様性を受け入れている社会です。日本で育ってきた常識は通用しないので、経験を重ねて色んな角度で物事を見れるようになりました。人や国、仕事に対しても、良いところを見つけて多様な価値観を持って見るという訓練ですね。その連続が今の自分を作っていると思います。

いろんな人と会って、話をすることで自分の心の許容範囲が広がりました。あとは慣れない英語で話すときは、幼稚な表現を使って子供っぽくなることがあります。僕のつたない英語でも耳を傾けてくれる人がいると、いつまでも初心を忘れずにいられますね。

■アメリカとの架け橋になって日本をアピールしていきたい

ーーこれからのビジョンや、今後コラボレートしてみたいことがあれば教えてください。

檀:ビジョンでいうと、ハリウッドを中心としたアジアン・フィルム・フェスティバルに行ったときに決意したことがあります。アジアの作品がたくさんある一方で、日本の映画が1つもなかったんです。ハリウッドでは日本のコミュニティはとても弱いことを痛感しました。

面白いコンテンツや、ハリウッドが取り上げたい題材が日本にはたくさんあるはずなのに、全然活かせていない。それはコミュニティの小ささだと思うんです。日本人がまとまってハリウッドで何かをすることが大事だと感じました。「人種の垣根を越えて」と言われますが、意外と人種のまとまりの強さが大事なんです。僕たちは国内外にいる日本人と、ハリウッドの架け橋になりたいと思っています。みんなが力を合わせて、映画をたくさん作ってアピールしていきたいですね。

▼ワクセルコラボレーター
映像クリエイター
檀 拓磨さん

<プロフィール>
日本大学芸術学部を卒業後、映像制作会社東北新社に入社。3年半日本のコンテンツ作りを学び、渡米。現在、フリーランスの映像クリエイターとして、日米のクライアントと共に、広告を中心とした映像を制作。

自身のYouTubeチャンネルでハリウッド業界を目指す姿を公開中。

<代表作・主な実績>
ロサンゼルス フリーランス映像クリエイター
YouTube:LA LA Landers

Vimeo

■SOCiAL BUSiNESS COMMUNiTY『ワクセル』
ワクセルは、コラボレートを通じて、人に夢を与え続けていくソーシャルビジネスコミュニティです。健全に学び、チャレンジし、成長し、達成し続ける人が次々と集まるコミュニティを作り続けます。 さまざまな分野で活躍する著名人や経営者、クリエイターの方々とコラボレートすることにより、下記の取り組みやコンテンツ制作を行っていきます。

・YouTube等での番組配信
・オンライン講演会
・出版プロデュース
・プロジェクト創出
・対談、インタビュー記事制作

ワクセル公式HP(主催:嶋村吉洋)

ワクセル公式チャンネル

ワクセル公式Twitter


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?