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【コラボレーターの仕事術】フードロスの業界で爪痕を残したい 株式会社STRK 代表取締役社長 我時朗(がじろう)

今、世の中でSDGsやサスティナブルが注目されている中、問題になっているフードロス。これは私たちの生活にも関わりのある問題です。それをビジネスにして精力的に活動している我時朗(がじろう)さん。今回のインタビューでは、なぜフードロスビジネスに取り組もうと思ったのか、きっかけや活動、そしてビジョンについてお話を伺いました。

■ターニングポイントはムヒカ元大統領の演説

ーートクポチの仕事をするに至った経緯を教えてください。

我時朗さん(以下、我時朗):ゆくゆくは自分で会社を立ち上げようと考えていました。
最初はお金もない、経営のやり方もわからない。ならば勉強もできる所へ就職しようと考え、経営全般を見る経営コンサルティングの会社に入社しました。最初はどうやったら業績が上げられるか、お金を儲けられるかだけを追及していました。言われた通りにコンサルっぽいことをやったんですが業績は上がらず、悩んだ時期もありました。だけど、一生懸命働いていたら、2年ほどで再現性を持って多くの会社で業績を上げられるようになりました。

そんな中、YouTubeで世界の経済発展についての国際会議で、ウルグアイのムヒカ元大統領のスピーチを観たんです。

「今の先進国の生活水準を世界70億人全員が行なったとき、資源は足りますか?」と問いかけていました。経済発展のための策を各国の代表がスピーチする中、今の先進国の経済発展のやり方(大量生産・大量消費)で成り立つのかという話を聞いたとき、その通りだと思ったんです。

ーーそのスピーチがきっかけで行動が変わり始めたんですね。

我時朗:ずっとコンサルティングで儲けることを考える世界にいたので、ムヒカ大統領のスピーチは大きかったですね。AIが進化している世の中で、中小企業の強みであるアイディアもAIが最適なことを出してしまうと通用しなくなる。そうなると、資本力勝負になるんです。

ではAIが発展していない市場はどこか考えると、優先順位が低くて儲かりにくい市場です。そこでビジネスができたら面白いのではないかと思ったんです。

■フードロスビジネスでインパクトを与えたい

ーーそこから色々と開拓されていったんですね。

我時朗:そうですね。トクポチにつながるんですが、2020年2月にコロナショックで景気が悪くなったときに、色んな業界の人に話を聞いたんです。リーマンショック当時の状況も聞いていたら、フードロスの市場は、リーマンショックのときに景気がよかった低単価やリサイクルの市場と相性がいいのではないかと思ったんです。

最初は興味本位で調べ始めました。調べていくと、食品業界の「1/3ルール」を知りました。これは1/3が破棄されるのではなく、残った2/3の食材が破棄されるということです。そこから使命感が沸いてきました。

食品卸会社の社長にフードロスビジネスは成り立つかと相談したら、食品業界において絶対に必要だから業界のために動いてほしいと言われたんです。
男として生まれたからには、何か爪痕を残したいと思うじゃないですか。食品業界に大きなインパクトを与えられるかもしれないと思いましたね。

ーー未知な業界でもやろうと思ったのはなぜですか?

我時朗:昔、フィッシング詐欺にあったんですよ。台湾出張に行くときに、お金がおろせなくなってしまったんです。その頃は銀行口座は1個しか持ってなくて、残高を見たら数百円。慌てて口座を止めてもらって凍結させました。

お金の恐怖から逃れるために、それまで節約をしていました。そんな矢先に、全部持っていかれてしまったんです。「がんばって節約しないで、もっといい生活すればよかった」とか色々と思いが巡りました。でも30分後くらいに、死ぬわけじゃないしなという気持ちになったんです。今まで奪われるのが怖かったのに、お金を全部奪われても30分で復活するなら、ここからの人生は幸せでしかないという考えに辿り着いたんです。その瞬間に、なんだか幸せになりました。だからやってみようとなったんだと思いますね。

■トクポチを通じてフードロスをなくしていきたい

ーートクポチの魅力とはどんなものでしょうか。

我時朗:トクポチでは、賞味期限表示がある滞留在庫や廃棄されるような食材を扱っています。それを60%オフから販売していき、1週間ごとに10%づつ値段を下げます。商品は缶詰・レトルト食品・調味料・お菓子など賞味期限が気にならないものだけを扱っています。

商品が売れたときの中間マージンは一切取りません。売れた全額をメーカーや卸にお渡しします。その代わり、会員さんから月額130円か330円をもらう仕組みです。

ーーこれからのビジョンや、今後こんな分野とコラボレートしてみたいことがあれば教えてください。

我時朗:商品が集まるようなところを紹介してもらいたいですね。今は会員さんの購買力の方が強くて、商品調達が追いついていないんです。会員さんも月々払っているので、元をとるためにたくさん買わないとなので。

僕の目標は、トクポチの会員を1000万人にまで増やすことです。それくらい集まると、日本のフードロスにかなりのインパクトを与えることができると思うんです。儲けにくいことをビジネスモデルにしているので、いかにインパクトを与えられるかが大事なんです。

事業として継続ができ、社会貢献にもつながるものを作りあげられたら、フードロスだけでなく他の業界にも応用して世の中がもう少しよくなるんじゃないかと思っています。

▼ワクセルコラボレーター
株式会社STRK 代表取締役社長
我時朗(がじろう)さん

<プロフィール>
2010年4月 船井総合研究所 入社
2013年4月 ACコンサルタントに昇格
2013年10月  経営コンサルタントに昇格
2014年4月 EC専門経営コンサルタント チームリーダーに就任
2015年4月 チーフ経営コンサルタントに昇格
2015年12月  船井総合研究所 退職
2016年1月 DAQ 副社長 COO就任
2017年8月 STRK代表に就任コンサルティングを再開
2018年8月 プロゴルファー大槻智春のマネージャー就任
2019年4月 株式会社ライフブースター 取締役就任
2020年1月 一般社団法人 未来のTVを考える会グロースマネージャー就任
2020年2月 トクポチ事業 スタート

トクポチ

■SOCiAL BUSiNESS COMMUNiTY『ワクセル』
ワクセルは、コラボレートを通じて、人に夢を与え続けていくソーシャルビジネスコミュニティです。健全に学び、チャレンジし、成長し、達成し続ける人が次々と集まるコミュニティを作り続けます。 さまざまな分野で活躍する著名人や経営者、クリエイターの方々とコラボレートすることにより、下記の取り組みやコンテンツ制作を行っていきます。

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