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【コラボレーターの仕事術】自分に誠実であれ!ベジタリアンの活動から伝えたい「ビーガンをビジネスにする」 株式会社みんなのごはん 代表取締役 岩溪 寛司

今回は、「株式会社みんなのごはん」で、野菜中心の食を提供する岩溪さんにお話をお伺いしました。

今では ベジタリアンやビーガンという言葉はなじみ深くなってきましたが、岩溪さんはまだ日本では知れ渡っていないころから活動されていたパイオニア的存在です。現在では、「洗練された食事」を体験できる社会の実現に向けて活動をされています。

そんな岩溪さんが事業を立ち上げたきっかけや、仕事をする上で意識されること、将来の展望についてお伺いしました。

岩渓さん1


自らの経験からベジタリアンへ。ヴィーガンを広めたい思いから国際線の機内食を提供をスタート。

インタビュアー)
「株式会社みんなのごはん」が立ち上がったきっかけを教えてください。

岩溪さん)
元々の経緯は、30歳の時にミュージシャン志望としてバンドメンバー4人で京都から音楽をやりに上京したことでした。実は音楽をやっていた時、よく体調を崩していたんですね。ただ、あまり深くは考えずに「タバコかな?」と思っていました。

京都はラーメン屋が多くてよく食べていたので、東京でもバンドメンバーとラーメンを食べに行っていたのですが、ラーメン屋に行くと必ず次の日にお腹を下すようになりました。しばらくラーメン食べないでいるとお腹壊さなくなったので、体質としてラーメンが合ってないのかと感じ始めました。

このことがきっかけで、焼肉やラーメンを控えるようになりました。すると調子が良くなって、寝れなかったり起きれなかったりということがなくなったんです。動物性の食べ物を控えた時、ふと「ベジタリアンってこんな感じなのか」と思うようになりました。

実は、当時好きだったUKロックのミュージシャンはベジタリアンが多かったんです。ポール・マッカートニーは、今でもベジタリアンとしての普及活動をされています。ミュージシャンはベジタリアンだから創造性に富んでいるのかなと思って、「自分もベジタリアンになれるのでは?」と思って本格的に野菜中心の食生活となりました。

ベジタリアンと言うようになったのが、上京して1年も立たないうちです。最終的には、半年間かけてビーガンのライフスタイルになりました。周りにも変化がありました。上京して1軒屋に4人で住んでいたのですが、他のルームメンバーも全員がお肉も食べなくなったんです。実は、ルームメイト全員がこっそり「ベジタリアンて何だ?」と調べてリテラシーを高めていたら、気付くとみんながベジタリアンになっていたんです(笑)。

これは面白い!と思って、メンバー全員がベジタリアンのミュージシャンであることを打ち出し始めました。そうすると、当時は「ベジタリアンって宗教ですか?」とか「ビーガンって何ですか?」って言われるようになりました。その中でも、一部のベジタリアンが応援してくれるようになったんです。

音楽だけじゃなくて、ビーガンの飲食店さんや、NGOなどを探してライブ会場にきてもらって、僕と対談することもイベントとして増えました。
するとベジタリアンやビーガンのライフスタイルを、みんなが気軽に食べられるような社会にする活動を日本で誰がやってるのかな?日本でやってるならお手伝いしたいな、と思い始めました。ただ、調べてみると当時は誰もやってなかったんです。

じゃあ「僕らでやろう!」とバンドメンバーでNPO法人を立ち上げました。今から10年前、今の会社の前身が立ち上がった瞬間でした。NPOの時に代表となりましたが、バンドは結局解散になりました。僕のその時落ち込んで帰ろうかなと思いましたが、NPOは有意義じゃないかと思い、1人で継続していました。

いろんな人に会いに行っている中で、”ETIC”というNPO法人とご縁があったんです。当時、ETICの経営支援とセットにしたプランがあり、その第一号として受かりました。その後、ETICが推薦団体となっていた「東京イノベーションリーダーズサミット(経産省主催)」に参加できる機会を頂きました。ベンチャー600社と上場企業100社がマッチングできるという機会です。その場で、JALとキッコーマンが話しを聞いてくれることになりました。

その中で、JALに行ったプレゼン内容が、美味しいベジタリアン料理の提供でした。昔は、機内食にベジタリアンのメニューあるけど美味しくなかったということで、JALの機内食担当が困っていたんです。「うちだと美味しいの作れます」と3分でJALに提案したら、後日「すぐ会いたい」と言われて、エコノミークラス用にベジタリアンの機内食提供が始まりました。そして、現在の「株式会社みんなのごはん」を設立しました。7年前の話です。

岩渓さん2

※B2C向けに開発した自社ブランド商品
引用元:野菜のための基本調味料本道佳子の「さしすせそ」
https://sa-si-su-se-so.jp/


「食事は体験」を意識するために実践してきたことは「自分に誠実であること」

インタビュアー)
仕事をする上で大切にされていることはありますか?

岩溪さん)
仕事のジャンルで言えば「食」なので、「食事は体験」だと思っています。栄養補給ではないんですね。少なくとも、私たちが提供する食は全て体験です。体験として人におすすめしたいものになっているかを意識しています。「それって栄養補給ですよね?」って僕らから出ないようにしています。

仕事として意識していることは、ジャンル関係なく「自分に誠実である」というのがモットーです。これは違うなと思ったり、しんどいと思うことは素直に口にするようにしています。しんどいことをそのままにしていると、経験上後で心も体も癌のように蝕んでしまいます。会社全体もBtoBでコンサルすることもありますが、忖度せずにやることを意識しています。

インタビュアー)
「誠実であること」はタフなことだと思いますが、どのようにされていますか?

岩溪さん)
経験的に誠実であることで、仕事は結果的にうまくいきます。誠実ではなくなることで人付き合いを避けていくと、すれ違いが生じて苦い経験となることを痛感してきました。

岩渓さん3


失敗を恐れずチャレンジしても、意外となんとかなる。

インタビュアー)
今後の展望を教えてください。

岩溪さん)
今まではBtoBでJALをスタートにしましたが、BtoCの分野へも進出を考えています。コロナもあって飛行機が全然飛んでなくて機内食は出ていません。JALに頼りきりのビジネスは危ういので、コンサル業を始めました。BtoCのビジネスで、直接消費者と接点の持てるサービスを広げていきたいと思っています。

インタビュアー)
これから活躍していく20代、30代にむけて一言お願いします。

岩溪さん)
「自分に誠実に」。
自分がチャレンジしたいと思ったことは、失敗してもいいので早く体験してほしいですね。失敗していく中で、消去法で正攻法が見えてきます。

自分が20代からやり直せるなら、どんどん失敗して、できるだけとにかくいっぱいやりまくっていきたいですね。バンドやっていたのも、プチ会社経営みたいな感じでした。自分がやりたいことでも周りにどう思われるかなと考えていたら歳を重ねてしまいます。

自分に誠実にあることの方が答えが近いと思います。なので、すぐに行動すべきと考えます。意外となんとかなります。たぶん死にません(笑)。飢え死にすることもありません。たいていはなんとかなるので、まずはやってみて失敗するといいと思います。

一同)
ありがとうございました!


▼ワクセルコラボレーター 
株式会社みんなのごはん 代表取締役 岩溪 寛司さん
https://waccel.com/collaborator/iwatani-kanji/

<経歴>
2006年に音楽を志して京都より東京に上京。音楽活動中にベジタリアンになり、その後ビーガン関連のNPOを設立し音楽活動と並行して精力的に活動する。ベジタリアン業界では知られたバンドになり海外公演も経験するが2013年に解散。バンド時代の知名度を活かしつつ機会を創出しつづけ、日本航空との契約を機に2014年に株式会社みんなのごはんを設立。
現在はSHARPや石井食品、JR東日本など多くの上場企業を取引先としている。
趣味は筋トレ。

■代表作・主な実績
2020年11月放送のBS朝日 バトンタッチ出演(https://www.bs-asahi.co.jp/sdgs/post-4946/)

■公式ホームページ、SNS等
公式ホームページ
https://www.minnanogohan.com/

Instagram
https://www.instagram.com/kanji_iwatani/


■SOCiAL BUSiNESS COMMUNiTY『ワクセル』
ワクセルは、コラボレートを通じて、人に夢を与え続けていくソーシャルビジネスコミュニティです。健全に学び、チャレンジし、成長し、達成し続ける人が次々と集まるコミュニティを作り続けます。

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