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【コラボレーターの仕事術】選択理論心理学を通し、福祉の世界で人間関係の大切さを伝えていく。 一般社団法人 社会福祉学び支援協会 専務理事/施設長 瀧川 昇三

今回、精神疾患を抱えている方々のサポートをされている『瀧川 昇三』さんにインタビューをさせていただきました。

人間関係の改善が就労の支援になる。その考えの元となる「選択理論心理学」という心理学に基づいて利用者の方々に伝えていらっしゃいます。

ご自身の過去の挫折、そこから心理学に出会って得た経験や成長から、今も学び続けながら福祉の世界で活躍されていらっしゃる瀧川さんに、大切にされていること、今後の展望についてインタビューさせていただきました。

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スキルだけではなく大切なのは人間関係

インタビュアー)現在の活動を教えてください。

瀧川さん)一般社団法人 社会福祉学び支援協会で、18歳〜65歳までの鬱や発達障害の方、主に精神疾患を抱えている方を対象に、就労するための訓練をする事業所を大阪で2拠点運営しています。

ただこの事業所は全国に約3,300カ所もあります。国からは「就労につながる訓練」としか言われないので、8割以上の事業所がパソコンや資格取得など、スキルに特化した訓練を行なっています。

一方で相談に来る多くの方からお話を聞くと、働けていない原因の大半は『人間関係の不満足』だという事がわかりました。

そこで私たちは就労移行支援事業所、スリーピースグループとして北浜(大阪市中央区)と今里(大阪市東成区)に作りました。人間関係を良好に改善していく中で、自信をつけ卒業していただく。スキルではなく、問題となる原因にフォーカスし改善しています。

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原因にフォーカスする中で出会った「選択理論心理学」

瀧川さん)人間関係や人生がうまくいかない、それは何故だろう?という中で出会ったのがアメリカ発祥の「選択理論心理学」でした。提唱者が精神科医なので、選択理論の“理論”は後付けで、元々はカウンセリングから始まったものです。

アメリカにある女性対象の刑務所では出所しても戻ってきてしまう状況が激減、精神病棟では退院する患者が増えたという効果があります。

精神医療だけでなく、学校領域や社会にこの考えを浸透させるために理論を本にまとめられました。効果があるものを体系的にまとめているので、落伍者なき学校やトラブルなき社会が目指せるようになってきています。

それを私たち事業所はいち早く取り入れました。初めは不安もありましたが、時間の経過とともにすばらしい方々が卒業し、就職した先の企業からも新たな紹介求人のリピートを受けます。

「全国に広げた方がいい」とお声をいただくこともありますが、私たちは事業所を増やすという考えではなく、支援の質の向上を追求しています。利用者さんの人間力や思考や行動の質があがり、社会に通用して人間関係を良好にできる方たちを輩出することが目的です。

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失敗して得た経験を多くの人に伝えたい

インタビュアー)福祉の世界に携わるきっかけはなんだったのでしょうか?

瀧川さん)きっかけは約15年前に携わった事業の失敗でした。その時はお金を手に入れたら幸せは90%以上掴めると思い込んでいました。なので自ら起業して、そこでベンチャー企業に出会い、副社長まで務めました。

最初は順調だったのですが最後は民事再生にまでなってしまったのです。その時の失敗は「代表が悪かったんだ」と他責にしていました。でも経営や扱う技術にもっと関心を持ち、私自身がしっかりマネジメントする力があったとしたら防げたかもしれないと考えるようになりました。

失敗してからは償いの人生です。

心理学に出会って肩の荷が下りたのが、償いの正しい意味を知ったときです。「償いとは、いま目の前の携わっている人に最善を尽くし、積み重ねていくこと」と教えてもらいました。

未知の世界であった福祉の世界に飛び込んだのは、自身の経験を多くの人たちに伝えたいと思ったからです。

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失敗を恐れずにチャレンジすることの大切さ

インタビュアー)20代30代の方々へのメッセージと今後の展望をお願いします。

瀧川さん)今私から言えるのは、その時が最善だということ。とにかくチャレンジをしてほしいです。

「人生最大の失敗はチャレンジしないこと」
「諦めない限り、それは失敗ではなく経験と成長でしかない」

どんどんチャレンジをして、うまくいかなかったことを失敗と捉えず経験だと捉えてください。成長や経験の積み重ねの先には成功があります。

今後の展望は、これまで人生の酸いも甘いも経験させていただいたので、その経験を生かしていきたいと思っています。この心理学をしっかり学び、教える立場になったら、その後は経営者のメンターをしたいと思っています。

その際にはよくある経営のアドバイスをするのではなく、経営者自身の願望を明確にするお手伝いをしたいと思っています。そこから自ら決断し、自分で自身の背中を押せる人になってもらうことが目的です。

「豊かな人生を目指すのではなく、豊かな人間になりなさい」と恩師に教えてもらいました。

人間関係を良好にできる人が、結果的には経済的な自由を得る。お金を求めるのではなく、豊かな人間になることを求めていくことが経済的な自由を得ると思います。


▼ワクセルコラボレーター瀧川 昇三さんhttps://waccel.com/collaborator/takigawa-shozo/ 

<プロフィール>
大阪市立工芸高等学校図案化卒業。日刊工業新聞社に広告デザイナーおよび企画担当として入社。11年間、主にクライアントの企業広告デザイン、企画記事特集面のコピー、カット等担当する。また労働組合にて執行部2年勤め、他媒体の記者とのブレーンを構築。その後、起業しデザイン事務所を設立、企業のCIはじめWEB、パンフレット等視覚的コンサルティングを行う。当該事業のクライアントの建設系ベンチャー企業にヘッドハントされ入社。広報責任者兼取締役副社長として約5年半従事。その間約800件のパブリシティを手がけ、当該企業の知名度を挙げる。建築・不動産業界でも広報戦略の成功事例として、関係団体、企業等から広報戦略のセミナー講師なども行う。その後、再び独立し不動産・建設・広報の総合プロデュース会社の代表取締役に就任。主に東京都の税理士ネットワークを通じ、土地活用を提案。またマスコミでのキャリアを活かし、複数の資格関係団体の広報顧問等に従事。2016年8月より一般社団法人社会福祉学び支援協会の創業メンバーとして参画。専務理事、施設長として従事している。 

得意スキル/リアリティセラピー、選択理論心理学、広報戦略、グラフィックデザイナー、リアリティセラピー、うつ病にさせないためのアドバイザー

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LITALICO仕事ナビ:スリーピース今里 https://snabi.jp/facility/10946
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YouTube【ボクらはわがままな起業で生きてゆく】出版記念対談 
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オオサカジン
https://kaishaoen.osakazine.net/e718097.html 

挫折感から統合失調症に…自分を変えたのは就労支援で学んだ「思考法」だった
https://snabi.jp/article/101

 リレーエッセイ
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医療従事者応援!障がいのある仲間たちと、たい焼き1000匹お届けプロジェクト!
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独自のカリキュラムで「企業で働きたい」障がい者を応援! https://worksmart.osakazine.net/e689617.html 

就労移行支援事業所「スリーピース」へ取材しました https://shohgaisha.com/column/grown_up_detail?id=2147 

就労移行ナビ 
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