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アルナックの失われし遺跡にチキンレース的なインタラクションを垣間見た

先月中旬に「アルナックの失われし遺跡」を購入してからようやく今週末に家族で遊ぶことができました。このゲームは非常にネットでも評価が高く、ワーカープレイスメント+デッキ構築という人気のあるゲームシステムを取り入れているだけではない魅力がどこにあるのか体験しました。
なお同じようなゲームシステムを採用したゲームとしては「デューン:インペリウム」があります。こちらはワーカープレイスメントにデッキ構築を組み合わせることでワーカーを配置する制約をデッキ構築に求めるという非常に引き算で整えられたシステムでした。

「アルナック」と「デューン」は同時期に発売した類似ゲームシステムのタイトル同士のため、つい比べてしまいます。個人的にはシステムの完成度を語り合うだけであれば「デューン:インペリウム」、感性的に面白さを訴えかけてくるのは「アルナックの失われた遺跡」という感想を持ちました。
「デューン:インペリウム」ではワーカプレスメント的なインタラクションだけでなく派閥への影響度や紛争などプレイヤー同士の直接的な駆け引きが非常に多いと思います。

それに対して「アルナックの失われた遺跡」はターン中のアクション種類は豊富ですが、「研究」アクションの点数配分が非常に高く設定されています。そのため、いかに無駄なく「研究」を進めるために効率の良い資源回収が重要になります。この部分を面白くするポイントは効率の良い資源回収方法は特定プレイヤーが投資によって拡張されていくという点です。例えば「アグリコラ」であればターンを追う毎に実行できるアクションが自動的に拡張されますが、このゲームでは各プレイヤーがワーカーを配置できる場所を拡張します。
投資したプレイヤーは資源だけでなく点数を得ることができますが、それ以上の資源の喪失(リスク)も負います。

このように相手が大きなリスクを負って得たリターンを少ないリスクで同量のリターンを得ていくことで徐々に引き離していく感覚があるので水面下でチキンレースをしているようなインタラクション性が強いと感じました。

ワーカーを早い者順で置くと有利になるところと、少し状況を見て判断した方が良いところが散在しているところ、拡張したワーカーを配置できる場所で得られる資源がランダムであることから参加したプレイヤーが一喜一憂して盛り上がれるところがこのゲームの魅力だと思います。


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