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ゲームマーケット2022秋で購入したゲームを遊ぶ(3) / キーフラワー

ゲームマーケット2022秋で購入したゲームで遊んでいないゲームも残り2つとなってしまいました。今回は先日ゲームマーケットで先行発売していました「キーフラワー日本語版」を2人で遊びましたので紹介したいと思います。こちらのゲームは本日(2022/11/24)発売です。BGAで遊ぶこともできます。

結論から言いますと、ゲーム自体は多くの要素を楽しめる内容で大変満足でしたが、日本語版を購入する必要は殆どなかったという印象です。理由は「ゲーム自体に関係するテキストが書かれたコンポーネントが殆どない」、「10年前にリリースされている上に海外でも高い支持があるので、ルール解説動画がYouTubeで豊富にある」という二点です。実際に日本語版ルールは殆ど読まずにこちらの動画で理解できました。

もっとも海外版は昨今の円安で日本語版より高くなりますので買う理由もありません。中古で6000円くらいで英語版を「イエローサブマリン秋葉原店」で見かけました。

このゲームはワーカー、資源、技術トークンをリソースとして、得点源となる土地タイルをワーカーによるオークションで競り落とし、土地タイルを得点化するための資源を土地タイルにワーカーを置いて獲得します。
プレイヤーは互いにワーカーと技術タイルを隠した状態でゲームが進むため、各ターンで獲得したワーカー、オークションで入札しているワーカーなどの情報から相手のリソース状況を推測して入札を有利に進めます。

これだけでも面白いのですが「キーフラワー」はこれだけでなく、以下の4点が特徴的です。

  1. 入札や資源の入手に「しばり」があります。それは土地タイルの入札、資源/効果の獲得には、一番最初に入札あるいは資源/効果を獲得したときにプレイヤーが使った色の「ワーカー+1」しか後続プレイヤーは出せない点です(マストフォロー)。土地タイルに対する複数の行為(入札、資源/効果の獲得)が1つのルールで管理されるという発想が非常に合理的かつ衝撃的です。そもそも入札前の土地にワーカーを置いて資源/効果を得るという発想自体がなかったです。

  2. 他のプレイヤーが所有する土地タイルにワーカーを配置して資源/効果を獲得できる点です。土地タイルを所有するプレイヤーがより有利な資源が出せるように強化した土地タイルを他プレイヤーがワーカーを置くことで資源を獲得できるというルールがプレイヤー同士の干渉(以下インタラクション)を強烈に高くしています。

  3. ゲームの一番最初に各プレイヤーに対して最終ターンの土地タイルを配布して、最終ターンが来た時に各プレイヤーはその中から1枚~最大枚数までを入札可能な土地タイルとして場に出すというルールです。最終ターンは勝利点を一番多く稼げるターンであるため、最初に最終ターンの土地タイルを確認することで、どのように得点を獲得するかを事前にプランニングできるだけでなく、最終ターンで相手を有利にさせないようにあえて出さないという判断もできる深みを作っています。

  4. 一度ターンをパスしても、プレイヤー全員がパスしなければプレイに復帰できる点です。この後出しジャンケン要素が土地の入札を面白くしています。

このように土地を所有していなくても(入札前の土地であっても、相手の所有する土地であっても)ワーカーを派遣すれば資源/効果を獲得できるのが非常に面白い点です。しかし、おもな得点源は所有する土地タイルですので、どの土地タイルを入札するか、どの資源/効果を相手から得るか(邪魔するか)のバランスが面白いゲームです。また出てくる土地タイルがランダムで変わるターンと各プレイヤーの思惑で出てくる土地タイルが変わってくる最終ターンが複合している仕組みも非常に素晴らしいと思いました。

最近はインタラクションが薄いゲームが比較的人気な感じがします。最近ですと「ウィングスパン」が典型だと思います。特に直接的なインタラクションが本当に少なくなった気がします。しかし「キーフラワー」は直接的/間接的なインタラクションが満載ですので、この辺りは好みが出てくると思います。

実際に遊んだ方から感想を聞いたところ、「システムは面白いけど、不快に思う局面が多い」とのことでゲームマーケット2022秋に購入したゲームでは一番購入までに時間を要しましたが、一番不評でした。

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