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ゲームマーケット2022秋で購入したゲームを遊ぶ(2) / オンリーワンコレクション

1週間前に行ったゲームマーケット2022秋で購入したボードゲームを少しずつ遊んでいます。今回は気分が清々しい休日前の夜に「オンリーワンコレクション」を遊びました。なお2人対戦のため、「2人で遊ぶ場合の専用ルール」を適用し、「使い魔カード」は抜きました。

結論から言いますと、バースト、セットコレクションが基本となりますが、何といっても最後の得点計算が独特で、これに向けたプレイングが決まると非常に爽快な内容となっています。ただし参加しているプレイヤーは最後の得点計算を理解し、それに沿ったプレイングを行わないと理解していないプレイヤーが意図せずキングメイカーとなり、その左隣に座っているプレイヤーが有利になる可能性が高くなります。

以上のことから、ボードゲームの慣れが異なる集まりで採用するのは止めた方がよい印象を受けました。逆にルールをある程度理解している集まりでは、読み合い、カウンティングで大いに盛り上がると思います。

1. ゲーム中の進行

プレイフェーズの進行は非常に単純です。1ラウンドは「準備フェーズ」と「探索フェーズ」に分かれます。

「準備フェーズ」では山札から人数分(2人対戦は3枚)のカードを列方向に1枚ずつめくり、スタートプレイヤーから以下のいずれかをアクションします。

準備フェーズ完了した後の盤面

「探索フェーズ」は以下の2つで構成されます。

(1) 材料探し
山札からカード1枚を引いて任意の列に追加します。1列に置ける最大カード数は4枚です。

材料探し

山札から引いたカードを同じ数字カードがある列に置くとバーストとなります。この場合には引いたカードを入手して、残りの1列にあるカードはすべて捨て札となります。またバーストしたプレイヤーはラウンドから抜けます。材料探しのときはカード上の4A,4B / 6A,6B / 8A,8Bは同じ数として扱います。

材料探しをしているときにバーストする

(2) 採集
任意の列にあるカードをすべて入手し、ラウンドから抜けます。

なお入手したカードは表向きで手元に置きますが、バーストで捨て札に入ったカードは裏向きで置きます。全員のラウンドが終了しましたら、ラウンドを最後に抜けたプレイヤーが次ラウンドのスタートプレイヤーになります。

上記ラウンドを繰り返して「準備フェーズ」か「探索フェーズ」の材料探しで山札の下から5枚目にある「1」のカードが出ましたら、これ以降は材料探しができなくなり、すべての列を採集が終わるとゲーム終了となります。

2. 得点計算

(1) 最初に特別な材料1枚につき1点を加算します。カードの左端にカギのマークが入ったカードが特別な材料です。

特別な材料カードを示すカギマーク

(2) 入手したカードに書かれた「1, 2, 3, 4A, 4B, 5, 6A, 6B, 7, 8A, 8B, 9, 10」各々について小さい順に持っているカード枚数を比較します。最も多いカード枚数を持っているプレイヤーはカードの番号が書かれた魔法薬チップを獲得し、スタートプレイヤーチップをそのプレイヤーに移動します。

カード枚数が同数のプレイヤーが複数いる場合は、その時点でスタートプレイヤーチップを持っているプレイヤーが魔法薬チップを獲得します。同点のプレイヤーがいずれもスタートプレイヤーチップを持っていない場合は、スタートプレイヤーチップを持っているプレイヤーから見て時計回りで近い方が魔法薬チップを獲得し、スタートプレイヤーチップを移動します。魔法薬チップは1点として扱います。

つまり、いくらカード枚数を集めて、他のプレイヤーよりも多く集めても、この段階では1点にしかなりません。

下の場合で得点計算してみます。

各プレイヤーの手札(赤枠がプレイヤー1、青枠がプレイヤー2)
  • 材料1(0枚 対 1枚):プレイヤー2が1の魔法薬チップ / スタートプレイヤーチップを入手

  • 材料2(0枚 対 2枚):プレイヤー2が2の魔法薬チップ / スタートプレイヤーチップを入手

  • 材料3(2枚 対 0枚):プレイヤー1が3の魔法薬チップ / スタートプレイヤーチップを入手

  • 材料4A(2枚 対 1枚):プレイヤー1が4Aの魔法薬チップ / スタートプレイヤーチップを入手

  • 材料5(2枚 対 2枚):同点のため、現在スタートプレイヤーチップを持っているプレイヤー1が5の魔法薬チップ / スタートプレイヤーチップを入手

  • 材料6A(2枚 対 1枚):プレイヤー1が6Aの魔法薬チップ / スタートプレイヤーチップを入手

  • 材料7(1枚 対 2枚):プレイヤー2が7の魔法薬チップ / スタートプレイヤーチップを入手

  • 材料8A(4枚 対 1枚):プレイヤー1が8Aの魔法薬チップ / スタートプレイヤーチップを入手

  • 材料9(2枚 対 0枚):プレイヤー1が9の魔法薬チップ / スタートプレイヤーチップを入手

  • 材料10(4枚 対 4枚):同点のため、現在スタートプレイヤーチップを持っているプレイヤー1が10の魔法薬チップ / スタートプレイヤーチップを入手

魔法薬チップを獲得したプレイヤーは、以下のボーナスをさらに獲得します。ここからが、このゲームのポイントです。

  • 捨て札の山にある同じカード枚数分の点数を加算する

  • 右隣のプレイヤーが持っている同じカード枚数分の点数を加算する

8Aのカード枚数が一番多いプレイヤーの計算

例えば上の図のように、あるプレイヤーが8Aのカードを最も多く持っていた場合には、魔法薬チップ(1点)とスタートプレイヤーチップを獲得します。次に捨て札にある8Aカード1枚につき1点を獲得します。最後に右隣プレイヤーが持っている8Aカード1枚につき1点を獲得します。結果的にこのプレイヤーは8Aで1(魔法薬チップ)+3(捨て札)+1(右隣)で5点を得たことになります。これを「1, 2, 3, 4A, 4B, 5, 6A, 6B, 7, 8A, 8B, 9, 10」の13種類で1つずつ処理していきます。

先ほどの続きで捨て札と右隣にいるプレイヤーの持ち札を計算します。

捨て札
  • 材料1:魔法薬チップ(1点)+捨て札0枚(0点)+右隣の手札0枚(0点) = プレイヤー2に1点

  • 材料2:魔法薬チップ(1点)+捨て札0枚(0点)+右隣の手札0枚(0点) = プレイヤー2に1点

  • 材料3:魔法薬チップ(1点)+捨て札0枚(0点)+右隣の手札0枚(0点) = プレイヤー1に1点

  • 材料4A:魔法薬チップ(1点)+捨て札1枚(1点)+右隣の手札1枚(1点) = プレイヤー1に3点

  • 材料5:魔法薬チップ(1点)+捨て札1枚(1点)+右隣の手札2枚(2点) = プレイヤー1に4点

  • 材料6A:魔法薬チップ(1点)+捨て札2枚(2点)+右隣の手札1枚(1点) = プレイヤー1に4点

  • 材料7:魔法薬チップ(1点)+捨て札3枚(3点)+右隣の手札1枚(1点) = プレイヤー2に5点

  • 材料8A:魔法薬チップ(1点)+捨て札3枚(3点)+右隣の手札1枚(1点) = プレイヤー1に5点

  • 材料9:魔法薬チップ(1点)+捨て札6枚(6点)+右隣の手札0枚(0点) = プレイヤー1に7点

  • 材料10:魔法薬チップ(1点)+捨て札2枚(2点)+右隣の手札4枚(4点) = プレイヤー1に7点

特別な材料がプレイヤー1が6点、プレイヤー2が4点であったとき

プレイヤー1:6+1+3+4+4+5+7+7 = 37点
プレイヤー2:4+1+1+5 = 12点

となりプレイヤー1の大勝となりました。

これを見ていただくと魔法薬チップを取らないと得点できない前提があるものの、捨て札や右隣のプレイヤーが持っているカード数が大量得点に繋がるようになっています。よって魔法薬チップはなるべく少ない数で獲得し、局面によってはバーストさせて捨て札に入れたり、右隣のプレイヤーが集めているカードを獲得するように立ち回った方が得点は伸びるということです。セットコレクションにひねりを入れているシステムが非常に素晴らしいと思います。

これらの合計点数が最も高いプレイヤーが勝利です。同点の場合は魔法薬チップの多いプレイヤーが勝者です。それも同じ場合にはスタートプレイヤーチップを持っているプレイヤー、どちらのプレイヤーも持っていない場合にはスタートプレイヤーチップを持っているプレイヤーから時計回り一番近いプレイヤーが勝者です。

最初に書いたように遊ぶメンツを選ぶゲームだと思いますので、定期的に開催しているボードゲーム定例集会でも最初に持ち込むゲームではないと感じました。

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