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献血

ランニング後なら良いだろう、と献血しに行った。先月頭に献血したばかりで、マニアの様だがそうではない。出先で献血バスを見つけたら協力しましょう、程度のささやかなボランティア精神に依るものである。

一応献血カードの登録があって、それを元に受付で問診とタブレットによるアンケートに答える。体重は昔と違い、その場で計量、靴のままでよい。問診とアンケートは殆ど重複していて、更にラミネートされた資料も目を通すが、これも殆ど同じ内容。海外渡航歴、ワクチン接種、服薬、ピアスホール、同性間性的接触、歯科受診、睡眠時間、特定疾患の既往歴等々、お決まりの質問や注意事項がズラズラ並ぶ。大まかに言って、健康な血液しか取れませんよ、不安因子もダメですよ、って話。

そんな手続きをしていると、次の人がバスに乗り込んで来た。白髪混じりの男性。私は200ccを、男性は400と言われ隣の血を取るバスへ移動。場所を移る度、名前や生年月日を言わされ、用意されたスポーツドリンクを飲むように言われ、左右の腕の血管の出具合を見て貰う。右に適した血管があったので、そこに針を刺して開始。グーパーグーパーして下さい、と小さな固い長方体を握って掌を動かす。足の運動も併せてやらなければならない。手足を動かして、右腕の血液の流れを感じながら、車窓からボンヤリ外を眺めていたら、程なく終了。

再び給水、休憩兼ねてお礼の品物を受け取ってバスを降りた。400ccの彼はまだ血を取られている最中だ。返された献血カードには、次回は5月の中旬以降の献血が可能、と印字がされていた。

献血って言うと、手術時の輸血に使われるイメージがあったけど、それよりも製薬に使う方が多いらしい。少しだけ痛いし、スポーツやる人にはあんまりお勧めではないだろうが、多分私は健康。そして、そのくらいしか差し当たり社会に役立つ行為は思い付かないので、還暦女、またバスを見付けたら乗り込もうと思う。

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