趣味の話

みんなHulu入って「BONES」を観てくれ

「BONES」とは?
アメリカ発、1話完結型の犯罪捜査ドラマ。
2005年から2017年まで12年にわたり放送された。
法人類学者テンペランス・ブレナンとFBI捜査官シーリー・ブースがタッグを組み、真相究明に奔走する。

みどころ
1、事件解明のプロセス
毎話ちょっと引くぐらいのグロい死体が登場する。
ブレナンをはじめとするラボのメンバーは骨の傷や臓器、付着していた微粒子から被害者の顔・犯行現場・凶器・死因を推定し、捜査を進めていく。
聞いたことのない骨の名前がバシバシ出てくるので最初は面食らうが慣れてくると楽しい。頻出は「橈骨」「尺骨」「大腿骨頭」

2、キャラ造形
法人類学者でベストセラー作家で聡明で美人で巨乳というチート属性ながら空気が全く読めないブレナン(口癖は「確かに私は優秀だけれど」)を筆頭に、登場人物全員のキャラクターがバチバチに立っている。回を重ねるごとに関係性が目まぐるしく変化していき、それぞれが成長していく。心の中にブレナンをひとり置いておくと健康に過ごせることに最近気がつきました。

3、ユーモアのセンス
遺体を解剖しながら、車を運転しながら、容疑者を尋問しながら飛び交う丁々発止のやり取りは大いなる魅力の一つ。パロディ回の振り切り方、あけすけ過ぎる下ネタ、謎の装置による実証実験に巻き込まれる研究所の所長、ブレナンが作り出した変な空気に対する各々の顔芸など、コメディパートのバリエーションが豊富で全然飽きない。

以下、好きなエピソード10選

シーズン3 第5話「ハロウィーンの悪夢」
少女のミイラが特設迷路の中で発見される。
調査に乗り出すジェファソニアンのメンバー。
だが研究所のハロウィンパーティーは強制参加が義務付けられていた……!

ミイラ、連続殺人、アンジェラの素行調査、銃撃戦。
その全てを吹き飛ばすブレナンのコスプレ姿。
本場のハロウィンの凄みを感じる一作。


シーズン4 第22話「ライリー家の秘密」
同僚の葬儀に参列したブレナンは、遺体に殺人の痕跡を認めてしまう。
ブレナンは殺人事件として調査すべきだと強硬に主張。
一同は遺族にバレないように、死体を研究所へ運び出すハメになる。

いつにもまして融通が利かないブレナンのせいで古典落語みたいな展開に。
狼藉を寄ってたかって隠蔽するチームワークに円熟みを感じる。
見どころは死体の搬入をアメリカでしか通用しない力業でごまかすブース。


シーズン5 第11話「Xファイル-イン・ロズウェル」
ロズウェルの砂漠で宇宙人そっくりの遺体が発見される。
ブレナンは屍蝋化した女性の遺体と特定、調査を開始する。
そこへ癖のある保安官、UFOマニアたち、謎の怪奇現象が次々と現れ……

冒頭から「例の曲」がガッツリ流れるリスペクト回。
とある現象に物凄く驚くブレナンを観ることができる。貴重。
別軸でドロドロの職場内三角関係がスタートするのも見どころ。


シーズン5 第15話「魂の伴侶」
スイーツ博士が乗り合わせた地下鉄で事故が発生。
現場から事故とは無関係の腐乱死体が発見される。
やたら下世話なジャーナリストとともにブレナンは調査に乗り出す。

上記「やたら下世話なジャーナリスト」の役でまさかの松田聖子が登場。
「不条理な死を受け入れるには?」という高尚なテーマと、
「エロい描写のモデルは誰?」という低俗な話題が交互に飛び交う。


シーズン7 第12話「ハリウッド殺人事件」
ブレナンの小説が映画化され、ブースとブレナンは撮影所へ見学に行く。
だが、小道具の中には本当の遺体が紛れ込んでいた。
セットとして用意された実験機材を用いて、ブレナンは遺体の特定を急ぐ。

原作者として酷い映像化にキレまくるブレナン、転職を考えるブース。
ストーリーの裏で操作される謎のフィルム「マザーサッカー」
ブレナンととにかく相性が悪い男・フィルモア博士と見どころ満載。


シーズン8 第6話「あの日を忘れない」
ボーンズは実習生たちに身元不明遺体の調査を命じる。
実習生たちは競い合うように次々と身元を特定していく。
だが特定を進めるうち、ある遺体が9.11に負傷していたと判明する。

ふだん1話につき1人しか登場しない実習生が全員集合。
「あの日」=9.11に受けた傷をそれぞれが振り返る骨太な回。
イスラム教徒のバジリが自身のスタンスを熱弁する場面は屈指の名シーン。


シーズン8 第9話「魂の宿る骨」
温室ハウスで発見された遺体は14歳の少年のものだった。
ラボで遺体を調べているところに霊能者のアヴァロンがやってくる。
彼女によれば被害者には「やりかけていたことがある」らしいが……

全編「掘り出された頭蓋骨」の視点で進行する超実験回。
長回しとカメラワークの凄み。どうやって撮ったのかマジでわからない。
超絶歌手シンディー・ローパー演じる霊能者アヴァロンが活躍。


シーズン9 第2話「夫婦セラピーの罠」
ゴミ箱で発見された死体は経営コンサルタントのものだった。
被害者は問題のある夫婦向けのセラピーに通っていたことが判明する。
ブースとブレナンは偽名を用いてセラピーへの参加を試みる。

ブース&ブレナンの変装回はBONESの醍醐味の一つ。
マジで何にどう効くのか分からない結婚セラピーのメニューも笑いどころ。
小切手詐欺被害者となったカムの苦悩と解放が良いスパイスに。


シーズン10 第8話「消されたパズルマスター」
水圧破砕現場で発見された遺体は有名なパズル作家のものだった。
凶器と死因を突き止めるべく調査を開始するボーンズ達。
そんな中、妊娠を間近に控えた実習生・デイジーが復帰してくる。

爆弾娘デイジーの復帰回。BONESの妊娠回にハズレ無し。
ニューエイジに傾倒したり無痛分娩に挑んだりと大立ち回りを演じる。
個人的に本筋のラスト、切ないエンディングが好み。


シーズン10 第10話「第200話記念エピソード」
1954年、映画「BONES」が遂に公開された。
宝石泥棒のブースは潜入先で死体と遭遇。殺人犯として手配されてしまう。
ブースの無実を信じる女刑事ブレナンは、単身調査に乗り出す。

衣装、音楽、テロップ、演出、特殊効果……
すべての面で50年代の映画を再現した超スペシャル回。
レギュラー陣が悉く意表を突いた役柄で登場してくる。超楽しい。

お願いだ、BONESを観てくれ……


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