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星座の数、いくつ知ってる?「星空案内人」が伝える夜空を楽しく見るヒント

初めまして!2019年4月に西オーストラリア、パースより家族で秋田県の山奥のド田舎に移住して来ました「星空案内人」のチョールトンかやのです。
最近夜空を見上げていますか?
夜空にはキラキラと天体や星が輝いて、私たちを見下ろしています。 その星の数は太陽系を含む銀河系の中に1000兆個とも言われています。
「星座なんてオリオン座、北斗七星くらいしかわからない」
「星座や星のことってなんだか難しそう」
そんなあなたにも星空を楽しんでいただけるように「星空案内人」チョールトンかやのがこのコラムを通して一緒に夜空を見上げるきっかけをつくれたらと思います。

星座って何?


夜空を見上げると頭の上で輝く星たち。地球は回転しながら太陽の周りをまわっているため、その季節によって見える星座が違います。
そもそも「星座」とは何でしょうか?
正確に言うと、星座とは空の領域のことを指します。
天球上の位置を示すための『空の住所』なのですね。
夜空の星はすべて「星座」という領域で分けられ、必ず1つの星座に属しています。
ひとつの星が2つの星座にまたがっていることはありません。


星座っていくつあるの?


では星座の数はどれくらいあるのでしょうか?
占星術に詳しい方は12星座は答えられるかもしれませんね。
そのほかに有名なものといえば、見つけやすい明るい恒星ベテルギウスを含む有名な「オリオン座」デネブを含む「白鳥座」ベガを含む「こと座」などがあります。12星座にこの3つを合わせても15個ですが、実際はもっと多くの星座が作られているのです。
星座は約5000年前に生まれたと言われています。その後ギリシャ時代までに48個の星座が作られました。やがて世界中を探検できるようになると、次々と新しい星座が発見されたり、天文学者たちが我も我もと勝手に個人的な星座を作っていったため、星座の数も100を超えるようになったのです。
星座が増えるにつれ問題もでてきました。2つの星座にまたがる星があったり、境界線があいまいになったりと混乱を招くようになったため、1928年に国際天文学連合で全天の星座を88星座と定めることになりました。この星座が現在でも使われています。
このうち日本から見える星座は66個なんですよ。
全天で一番大きな星座は春の星座で「うみへび座」で東西に非常に長いものです。
反対に一番小さな星座は「みなみじゅうじ座」です。
ちなみにこの星座は日本からはほとんど見ることができません。
 

誕生日なのに自分の星座は見えない?

夜空を見上げて誕生日に自分の星座が見れたら素敵だななんて、一度は思ったことありませんか?
残念ながら誕生日の星座はその日の夜に見ることはできないんです。
生まれた日に太陽と重なる星座が太陽星座(一般的に知られている生まれ月の星座)です。つまり、自分の誕生日の星座は太陽と一緒にいるため光が明るすぎて見ることができないんですね。

ではいつから見られるようになるのでしょうか?
時期と場所にもよりますが、誕生日の約4か月前の20時から21時ごろ夜空を見上げると見つけられるようですよ。

 

オリオン座の話

自分の誕生星座を見つけるのは初めてだとなかなか難しいかもしれませんが、冬の南の空に輝くオリオン座なら見つけやすいと思います。たくさんの人が名前を知っていて実際に見つけ出すことができる星座の代表とも言えますね。
斜めに並んだ三ツ星がオリオンのベルトの部分にあたり、オリオンの右肩にあたるのが赤い1等星のベテルギウス、左足にあたるのが青白い1等星リゲルです。

さて、この「オリオン」とはいったい何者なのでしょうか?
ギリシア神話に巨人の狩人として登場するオリオンですが、神話にはいくつものエピソードがあります。
その中の2つをご紹介しましょう。

さそりとオリオン

オリオン座の「オリオン」は海の神「ポセイドン」の息子です。
そのため海の上を歩く能力を持っていたとも言われています。水上では無敵の存在で、狩りも得意でした。

神話ではかなりのやんちゃ者として書かれ、うぬぼれやでもあったようです。
「地上のあらゆる獣を狩ってやる!」と豪語するオリオン。乱暴な狩りの仕方や言動に腹を立てた女神は、オリオンに向かってさそりを放ちます。
このさそりの毒にやられてオリオンは命を落とすこととなりました。
そのためオリオン座はさそり座がのぼってくると、西の地平線に沈んでいきます。

アルテミスの悲話

狩りの名人オリオンはかなりのイケメンでもあり、月と狩りの女神アルテミスに愛されていました。
それを快く思っていなかったのが、アルテミスの双子の弟のアポロンです。
ある日オリオンが海の上を歩いているとき、太陽神であるアポロンは彼に金色の光を浴びせておいてアルテミスにこう言いました。
「お姉ちゃん、いくら弓がうまいからって、あの光ってるものは射れないよねぇ?」
「はぁ?何言ってんの?そんなの簡単じゃん!」
アルテミスはそう言うと光を射貫きました。
それが愛するオリオンだと気づいたアルテミスは嘆き悲しみ、大神ゼウスに「私が銀の馬車で夜空を走っていくとき、いつでもオリオンに会えるように星座にしてください」とお願いしました。
そのため、冬の夜にはオリオン座のすぐ近くを、大きく明るい月(アルテミス)が通り過ぎていくというわけです。

今度冬の夜にオリオン座を見つけたら、こんな神話も思い出してみてください。あなたの目にはオリオン座はどんなふうにうつるでしょうか?

星や星座のことを知ってから夜空を見上げれば、星の輝きがいつもと違って見えるかもしれません。
また次回も星の秘密、宇宙の不思議、夜空の不思議についてお話ししたいと思います。


書いた人
チョールトンかやの
西オーストラリア在住15年を経て、2019年にオーストラリア人の旦那、娘、息子と4人で秋田県のド田舎に移住。
2020年より占星術を勉強し始め、2022年占星術アドバンスコースを修業。占星術師として活躍中。
2021年の7月より9か月間にわたる北秋田市が主催している「星空案内人養成講座」を受講。2022年2月に晴れて「星空案内人」に認定される。
今後は夜空に輝く星と内なる宇宙に輝く星(占星術チャート)を関連付けて、もっと星を身近に感じてもらえる星空案内人としての活躍を目指していきます。

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Wattle Sunshine(ワトルサンシャイン)
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