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25年前の渋谷クアトロ回顧録

HIROMIXに憧れコンパクトカメラを片手にシマロンのカラーパンツにつんつんのツイストパーマ。東京郊外に住み、私服高校で先生も校則も緩かった事を理由に自主的早退を繰り返す。バイトとライブで忙しいフリをした女子高生、それが私。 2000年が始まる少し前の頃の話。 大学に進学する事も考えていなかった私は時給830円のバイト代をもとに様々なバンドのライブへ通っていた。その中でもよく通ったのが渋谷のクアトロ。私服を盾に放課後は学校からそのまま電車に乗りフラフラ一人で渋谷へ行く。開

    • 日比谷公園にて

      ここから真正面が霞ヶ関だから厚生労働省と外務省がこのブロック、じゃあこっちは?なんて思い出ベンチに座りながら他愛もない事をツラツラ話していたのがちょうど一ヶ月前。 土曜日の昼間、人は驚くほど少なくとても静かだった。台風が接近中で湿度が高く手を握るのが暑苦しく感じるそんな陽気の中、それでも彼が掴んできた手を私は離さなかったし、ベタつく掌やおでこの汗でファンデが崩れる心配だなんてお互いが触れ合う事の気持ちよさとは比べものにならない、ならなかった。 誰かを好きになって気持ちが通

    25年前の渋谷クアトロ回顧録