2024/2/24に竹橋にある東京国立近代美術館へ、中平卓馬回顧展「中平卓馬 火ー氾濫」展を観に行った。
最後のセクションでモニタに映る中平さんを見「そうそう。いつもこんな感じだったよな」と、出会った頃からの事を思い出していた。
ここで書いていく最初の写真家を誰にしようと悩んでいたのだけれど、回顧展が開催されている今だからこそ、振り返るにはタイミングも良いし、何より自分に色々な変化をもたらせてくれた写真家としては一番存在が大きいから、少しだけ最初に触れておこう。
今まで一度だけ写真展で彼に関係した内容の写真を展示したことがある。
それは、横浜での撮影行為の際に以前からよく寄っていたらしい珈琲屋のドアを撮ったものだ。
その展示と共に掲載したキャプションを以下に掲載する。
展示当時、「Nとは誰だ」と訊く人が多かった。展示参加者での懇親会でも訊かれたが、結局公表することはなかった(唯一話したのはナダールスタッフの早苗さんだけ)のは、あくまでもプライベートな内容のため、それを話したところで何になると思っていた。
今でもこれを書くのが正解かどうかはわからない。
ただ、そういう繋がりがNつまり中平卓馬と自分との間にあったことだけは偽りようのない真実だし、それはなんとも不思議な、偶然のようで必然的な縁から始まったので、まず最初にここに書くことにした。
中平さんとの出会いや他の沢山の思い出は、またいつか書くと思う。