渡辺浩弐さんのNFTノベル『10年後の小説』の参加方法
こんにちは。小説家の渡辺浩弐さん(@kozysan)のファンのkoboというものです。
前回の記事では渡辺浩弐さんの新作『10年後の小説』の作品紹介を書きました。
この新作は読者参加型の企画でなおかつ面白い! だけど、参加するまでのハードルがいかんせん高い!
なので今回は、参加までの手順を簡単に説明したいと思います。
ひとつひとつの段階の手順にはネット上に分かりやすい記事があります。しかし、『10年後の小説』に参加するための総合的な説明記事は今のところありません。なので先達の個別記事の寄せ集めではありますが、ないよりはまし。多少なりとも役に立てばと思い、以下に記すことにします。
なお最初に書いておくと、未成年の方は参加ができない、もしくは難しいと思われます。
0. おやくそく
『10年後の小説』は参加に金銭が必要な企画です。仮想通貨についての取り扱い、オークションサイトValuablesの利用については、各サイトの説明を熟読したうえでこの企画に参加しましょう!
また、今回の説明ではパソコンとスマホを使っての参加を前提にしています。筆者はスマホのみでの参加が可能かどうかは試しておりませんのでご了承ください。
そして、この記事の説明内容が間違っていたとしても、筆者は責任を負いかねます。必ず公式な説明書きを読んで作業を行ってください。
1. Valuablesにログインし、ツイッターアカウントと連携する
まずは販売サイトであるValuablesにあなたのツイッターアカウントを連携させましょう。
参考ページ (Valuablesの使い方)
まずは企画の舞台になっている販売ページをひらきましょう。
画面に出ている「SET UP」からツイッターと連携をさせてこの節は終了です。
「SETUP METAMASK WALLET」については次の節で説明します。
2. Metamaskを導入する
この節ではValuablesでの売買に必要なMetamaskウォレットを導入します。
Metamaskウォレットは舞台となっているサイトValuablesに対応した仮想通貨の口座だと思ってください。
Metamaskウォレットはウェブブラウザの拡張機能です。パソコンからではChrome、Firefoxに対応しています。モバイルアプリ版も存在していますが、Valuablesに対応しているかは未確認です。
参考ページ (Metamask導入方法)
パソコンから https://metamask.io/ にアクセスし、参考ページを見ながらMetamask拡張機能をインストールしてください。
インストールした後に販売ページに再度アクセスしましょう。
「SET UP」をクリックしたのちに「SETUP METAMASK WALLET」を設定すればValuablesサイト上の準備は完了です(この点、一度登録済みのわたしにはやり直しができず分からないのですが、難しくはなかったはず……)。
なお、一度Valuables上でツイッターアカウントとMetamaskウォレットを紐づけると、この両者の紐付けは解除できない模様です。Metamaskウォレットを2つ持っている方はご注意ください。
3. イーサリアムを購入する
ここまででValuablesに参加するための下準備は整いました。
Valuablesはオークションサイトです。オークションハウスに入るための登録と、参加権を得た状態です。
ここから先で必要なのは商品(ツイート)を落札するための軍資金です。
あなたが預金で1億円を持っていても、クレジットカードの利用枠が1億円でも、それだけではValuableサイト上では入札はできません。
なぜならValuablesでの入札に利用する資金は、Metamaskウォレットに入金されている必要があるからです。
しかもこのウォレット内の資金は円でもドルでもなく「イーサリアム」である必要があります。
イーサリアムはいわゆる仮想通貨の一種です。仮想通貨全体ではビットコインに次いでシェア2位の通貨です。仮想通貨と聞いてうさんくさいと感じる方もいるかとおもいますがその点では問題ないでしょう。
(なお、厳密にはイーサリアムはこの仮想通貨を運営しているプラットフォーム名で、通貨名はEther(ETH)です。以下この記事内では基本的に通貨も含めてイーサリアムと記載します)
一番わかりやすい購入方法としてはブラウザのMetamask拡張機能の中から「入金」をクリックすると「WyreでETHを購入」の項目があります。ご自身がこちらから購入できる場合はこちらで購入するのが一番手間が少ないです。
参考ページ (スマホ版Metamaskの説明ですが、Metamask上でのイーサリアム購入について書かれています)
ただし、日本で対応しているのはデビットカードのみの模様です。対応できない方は次の節へどうぞ。わたしも対応できず次の節の方法を取りました。
3. 1. 仮想通貨販売所に登録する
すこし手間が増えますが、別の手段でイーサリアムを購入し、Metamaskウォレットへ口座移動させましょう。
まずは日本で営業している仮想通貨販売所に登録をしてそこでイーサリアムを購入します。
この節では仮想通貨販売所への登録について記載します。
仮想通貨販売所には国内運営のものに以下のようなものがあります。
Coincheck(コインチェック)
bitFlyer(ビットフライヤー)
GMOコイン
DMM Bitcoin(DMMビットコイン)
今回はCoincheckでの手順を説明します。なぜならわたしが購入したのがCoincheckだったからです。
わたしが選んだ理由としてはネットで比較記事見たら、東証一部上場企業のグループ会社でなんか安心そう。初心者向けって書いてある。即登録即取引ができる。あたりが理由です。
逆にCoincheckの悪い点でよく言われるのはスプレッド幅が広いこと(利用者が買う時に高く、売るときに安い)のようです。今回この記事を読んでいる方はデイトレードで儲けたい方ではないでしょう。なのでそこまで問題点ではないと感じます。
しかし実際に使ってみて、初心者向けであることは間違いありません。特にこだわりがない方はCoincheckでよいのではとおもいます。
Coincheckの登録方法にいくつか方法はありますが、今回はスマホアプリから登録しましょう。
参考ページ (Coincheck登録について)
参考ページを見ながらApp store、Google PlayからCoincheckアプリをダウンロード、登録をしてください。
わたしはアプリからのかんたん本人確認で、申請から2日ほどで口座開設完了の連絡メールが来ました。
この記事の最初に未成年の方は『10年後の小説』への参加が難しいと書きましたが、それはこの点にかかわっています。Coincheckの登録は20歳以上である必要があります。
おそらく国内の正規の仮想通貨販売所では20歳未満の登録はできません。20歳未満の方がイーサリアムを手に入れるには海外販売所で購入する。個人間売買で手に入れるなどが考えられますが、おすすめはしません。
なお、このあと、Coincheckを利用する際にはSMSによる2段階認証やGoogle Authenticator(Google 認証システム)を利用した2段階認証が必要になる箇所があります。
SMSの2段階認証は説明不要かと思います。Google Authenticatorを利用した2段階認証には以下の参考ページをご確認ください。
参考ページ (iOSアプリ)
参考ページ (androidアプリ)
参考ページ (ブラウザ)
3. 2. 仮想通貨販売所でイーサリアムを購入する
Coincheckの登録が完了したら仮想通貨イーサリアムを購入しましょう。まずCoincheckに日本円を入金、そしてそこから仮想通貨の購入という流れになります。
スマホアプリの入出金のタブを見て、入金方法を選んでください。
参考ページ (Coincheckへの入金方法)
おすすめは銀行口座から入金です。
コンビニ入金・クイック入金では入金後7日間は購入した仮想通貨を別ウォレットへ送金することができません。
銀行口座からの入金であれば、入金後すぐのイーサリアム購入→Metamaskウォレットへの送金が可能です。
入金が反映されたら必要な分のイーサリアムを購入しましょう。購入はスマホのCoincheckアプリから可能です。
なお、「売却」ボタンと「購入」ボタンを押してみると分かりますが、購入する金額と売却する金額が異なる(スプレッド差がある)ことはなんとなく頭に入れておいてください。イーサリアムを10万円分購入して、すぐにそれを売却しても10万円にはなりません。
「Coincheck上にイーサリアム残高があるんだから、ここからValuablesの取引に使えばいいじゃん」と思われる方もいるでしょう。わたしは思いました。しかしそれはできません。そういうものだとあきらめてMetamaskウォレットへとイーサリアムを送金しましょう。
3. 3. Metamaskのウォレットにイーサリアムを送金する
この節ではCoincheckで購入したイーサリアムを、ブラウザにインストールしたMetamaskウォレットへ移動させます。
参考ページ1 (アプリからの送金)
参考ページ2 (ブラウザからの送金)
参考ページ3 (Coincheck上のMetamask説明)
iPhoneアプリではイーサリアムの送金先アドレスの指定にランダムな文字列の手打ちが必要になります。androidアプリだとそもそもイーサリアムの送金ができません。
なのでこの作業はパソコン上のブラウザからCoincheckにログインし、行うことをおすすめします。
参考ページ3を見て、自分のMetamaskアドレスをコピーし新規宛先を登録しましょう。
登録が完了したら必要な額のイーサリアムを送金してください。送金には手数料(gas代)がかかります。
送金後、Metamaskウォレットの残高が増えれば送金完了です。
この手順についてですが、わたしの場合は一度Coincheck側から不正が疑われ、送金処理がキャンセルされました。
登録後すぐの10万円相当超の送金だったためか、入金処理まではスマホだったのに送金処理だけパソコンでやったからなのかは分かりません。
しかし、確認メールにお返事したところそのあとの送金は無事になされました。もしかしたら同じメールがくる方もいらっしゃるかとおもいますので一応この旨書いておきます。
4. Valuablesで入札する
ようやくすべての準備が整いました。あとは入札するのみです。
『10年後の小説』のオークションページへ戻り、入札(オファー)を出しましょう。
https://v.cent.co/tweet/1383079138030882827
いくらなら応じてもらえるかは、その時点でのツイートオーナー次第です。
なので具体的な金額を示すことはできませんが、一つの目安を挙げておきます。
再出品の場合は出品者へいく金額は落札額の87.5%です。仮に現出品者が100ドルで落札しており、少なくとも損しない程度の金額がほしい場合は落札額の約1.15倍で入札される必要があります。
あなたが115ドル(100ドル×1.15)で入札すれば、115ドルの87.5%の100.625ドルが出品者の手元にいきます。
1.15倍で入札すれば単純計算では出品者が損しない金額になります。
しかし、これ以外にも現出品者には「イーサリアム販売所のスプレッド差」や、「口座間移動に掛かる手数料(gas代)」、「Valuablesのシステム手数料(gas代)」がかかっている可能性があります(これは、この記事を進めてきた方も同様にかかっています)。
スプレッド差や手数料は変動します。そのため一概には言えませんが、1.15倍よりはもう少し高く入札すると出品者も「手数料などの間接費用を考えても損してないからこの金額でいいか」と考えやすいのではないかと思います。
金額を指定しOFFERボタンを押してください。入札欄に数分間「offer pending」、「sale pending」と表示されたのちに
「@xxxxx(あなたのアカウント名) offered $100.00」などと表示が変わったら入札完了です。
Metamaskウォレットからはこの入札の時点で金額が引き落としされます。
なお、入札後に24時間アクセプトされなければ入札をキャンセルすることができます。この際にはシステム手数料(gas代)を除いた金額がMetamaskウォレットに返金されます。
5. 落札できたら
この節では、あなたの入札が無事にアクセプトされた(落札完了)時にした方がいいことを、落札経験者として記載します。
まずどうなったら落札完了かといいますと販売ページに「Sold to @xxxxx(あなたのアカウント名) for $100.00」と表示が記載されます。この表示があれば、落札は完了しツイートのオーナーはあなたになったということです。メールが来たり、ツイッターアカウントにメンションが届くということはありません。
そして自動的にあなたはツイートを出品することになります。「落札したけど、俺は出品しないぜ」ということはできません。
落札が完了すると『10年後の小説』が一ツイート進展するのでまずは楽しみましょう。あなたの落札が物語を一つすすめました。
次にできればしてほしいのは自分の態度表明です。
「いくら以上なら売る」「高額入札があっても○日後までは売る気がない」などのツイートをしてもらえると次に入札する人がそれを目安に考えられます。たぶん渡辺さんもそれをリツイートして読者に広めてくれるでしょう。
この態度表明がないと「入札者:1.15倍なら出せるけどそれ以上は無理」×「出品者(あなた):2倍以上にならないと売らない」というねじれが生じてしまう可能性があります。
前述の通り入札後に24時間たてば入札キャンセルはできますが、システム手数料は取られてしまいます。これは得する人がおらず、損する人だけがいる悲しい状況です。
ちなみに落札時と同様に、自分が出品者の際に入札があってもメールもメンションも来ません。
金額も上がってきていて入札者が出るまで時間がかかるであろう状況です。毎日ツイート販売ページを覗くのも手間ならば「入札したら@ツイートをください」と態度表明しておくのもよいかもしれません。
必ずしも入札者がこの態度表明に気付いてメンションをくれるかはわかりませんが一つの方策にはなると思います(この態度表明をしていて、入札者が@ツイートをしていなかったら横から私がお伝えさせてもらうかもしれません)。
ツイートをどうするかはオーナー次第です。極端な話「絶対売らない」というのも一つの手ではあるのですが、ファンとしては次の読者へ譲っていっていただけると嬉しいなと思います。
あと、もう一つこわい事態になりうるのが、ツイートオーナーが自分のツイッターとMetamaskのパスワードを忘れてしまったときです。こうなると入札があってもValuablesにログインしてのアクセプトができず、物語はそこでストップしてしまいます。
特にMetamaskについてはパソコンが急に壊れたときに備えて、シードフレーズ(アカウント自体の復旧パスワード)をパソコンの外部に記録しておくことも必要です。
6. 入札されたら
入札者が現れたら額を見たうえで販売ページの「ACCEPT」ボタン(だったかな?)を押していただければすべての手続きは完了です。
入札額の87.5%があなたのMetamaskウォレットに入金されます。
あとはそのイーサリアムをCoincheckに移し替えて日本円に変換(売却)してもよし、Metamaskウォレットに入れたままイーサリアムの高騰を待つもよしです。
あなたのアクセプトがまた一つ物語をすすめました。あとは10年後の物語の完結を待つだけです。
7. 関連リンク集
筆者が今までに書いた・まとめた『10年後の小説』関連記事のリンクを記しておきます。もしよろしければこの企画を広めてください。
渡辺浩弐さんのNFTノベル「10年後の小説」
https://togetter.com/li/1699692
Togetterまとめ。本文と簡単な企画説明。
NFT Novel "A Novel in 10 Years" by Kozy Watanabe
https://togetter.com/li/1708970
英語版Togetterまとめ。本文と簡単な企画説明の英訳。海外向けに広めて頂ける場合はこちらを。
渡辺浩弐さんのNFTノベル『10年後の小説』を応援したい!
https://note.com/w_cat/n/neb5e1785aae0
noteに書いた企画紹介記事。わたしがなぜこの企画を応援したいのか。
渡辺浩弐さんのNFTノベル『10年後の小説』の参加方法
https://note.com/w_cat/n/n8b1ef16464d9
この記事。企画参加までの手順書。
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