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DAO_#1:はじめに


この章の学習目標

ブロックチェーン技術を用いれば、管理者や支配者がいるような既存の中央集権的な組織構造とは異なり、参加者同士の投票で意思決定しながらプロジェクトを推進する自律的な組織構造を作ることも可能です。こうした新しい組織をDAO(分散型自律組織)と言います。

ただし、DAOが真に自律的な組織となるためには、検討すべき課題が多く残されています。例えば、DAOを通じて暗号資産(仮想通貨)の流出や、参加者同士の組織運営(ガバナンス)への意識の違いなどがあります。

この章を通じてDAOについて学び、活用方法を身につけ、新しいビジネスや社会の構築に貢献しましょう。

カリキュラム構成

Ethereum(イーサリアム)の共同創設者であるヴィタリック・ブテリンは、2014年にブログでDAOの定義を発表しており、DAOを理解する上で勉強になるため、紹介しています。加えて、DAOの典型的な例とも言えるBitcoin(ビットコイン)とEthereumの構造を踏まえて、DAOの概念を解説します。

DAOはスマートコントラクトを用いることで組織のルールをコードとして記述し、そのコード(ルール)を実行することで組織を運営しています。つまり、スマートコントラクトのメリットとデメリットは、そのままDAOにも当てはまります。どんなところに課題があるのか、過去に起きた事件とともに検証していきます。

また、DAOはNFTと同様、資金調達の手段としても活用されています。DAO特有のガバナンストークンにはどんな特徴があるのか、実際に自分たちが応用する場合にどんなリスクがあり得るのかをイメージしながら考えてみましょう。

教材一覧

教材は、概念や技術、法規制など、基礎となる知識を習得するためのコンテンツです。テーマに合わせて監修者を立てています。
監修者:斉藤 賢爾(早稲田大学大学院経営管理研究科教授)

note上では「1.はじめに」「2.『DAO』の基礎知識 – 分散型自律組織とはどういう組織?」を公開し、続く教材は動画のWeb3教育コンテンツとして、AI・デジタル人材育成プラットフォームを展開する株式会社zero to oneのプラットフォーム上で展開する予定です。提供を開始する際には、noteなどを通じてご案内いたします。

  1. はじめに

  2. 「DAO」の基礎知識 – 分散型自律組織とはどういう組織?

  3. スマートコントラクトによるDAOの可能性と重要な課題

  4. DAOにまつわる事件からDAOの課題を考える

  5. DAO運営と資金調達の課題 - ガバナンストークンの狙い

  6. 合同会社型DAOとは何か – DAOで資金調達をする

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