マガジンのカバー画像

NFT

17
今では金融業界に限らず、コンテンツ産業や教育産業など様々な業界がブロックチェーン技術を用いたサービスを始めており、特に注目されているのが NFT(Non-Fungible Tok…
運営しているクリエイター

2023年8月の記事一覧

NFT_#1: はじめに

この章の学習目標今では金融業界に限らず、コンテンツ産業や教育産業など様々な業界がブロックチェーン技術を用いたサービスを始めており、特に注目されているのが NFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)です。NFTは様々な“価値”を保証し、発行や交換が自由にできるように捉えられがちですが、NFTが保証できるものには限りがあります。 また、Ethereum(イーサリアム)ではNFTを発行・移転するために、ERC721という規格のスマートコントラクトが最も一般

NFTはコレクター市場にどんなビジネスモデルをもたらすか(コラム)

現在、NFTの最も大きな活用方法は、デジタルデータのコレクターアイテム化であるといっても過言ではありません。初期はNFTアートがこの市場を開拓し、2021年にはネット上でBeeple(ビープル)として知られるアーティストMikeWinkelmannの「Everydays―The First 5000 Days」が約75億円で落札されるなど、大きな盛り上がりを見せました。そこで、NFTニーズを支えるコレクター市場についての概況を紹介します。 コレクション市場とは昔から人はモノ

情報時代が、NFTが、アートを変えた 事業に立ちはだかる三つの壁(コラム)

「情報時代がアートを変えていくだろう」 施井泰平(しい・たいへい)さんはアートの価値を見つめ、まだブロックチェーンもNFTも定義されていなかった2006年に、作品が二次流通した際に還元金が作家に支払われる仕組みの特許を日米両国で取得。2014年にはスタートバーン株式会社を起業し、アート作品の信頼性担保と価値継承を支えるインフラを提供しています。NFTがアート業界をどう変えていくのか、起業家とクリエイターの立場から施井さんに想いを聞きました。 NFT作品が75億円の価値を持

NFT_#2:「NFT」の基礎知識

「NFT」とは、Non-Fungible Token(ノン-ファンジブル トークン)の略で、日本では非代替性トークンと訳されています。仕組みや特徴がよく理解されずに普及してしまったことで、NFTに対する誤解が生じています。本来、NFTとはどんなものなのでしょうか。この単元では、NFTの特徴や構造を解説します。 非代替性とはまず、NFTの特徴である非代替性について説明すると、この特性は番号で区別される券・チケットに似ています。 例えば、1万円札を借りて、すぐに別の1万円札で