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じつはこんなにすごい!「海洋国家」日本!(中編)ー先生のための『和の国・日本国』講座⑥ー


こんばんは。りたろです。
自らの持ち味を社会に貢献する「『和』の学級経営」を軸に発信しています。

今日も前回に引き続き、
「先生のための『和の国・日本国』講座」という主題のもと

「海洋」の視点から
『和の国・日本』とは何か?を考えていきたいと思います。


【今日の内容】
じつはこんなにすごい!「海洋国家」日本!(中編)
~先生のための『和の国・日本国』講座⑥〜
 
1)世界の中でも「魚文化」が根付いている日本
2)「世界三大漁場」ってどこにあるの?
3)なぜ、日本では豊富に魚を獲ることができるのか?


1)世界の中でも「魚文化」が根付いている日本


前回の記事では、

国が持つ国の大きさや広さの観点から、

日本が「海洋国家」と言われる所以をお伝えしました。


少し視点を変えて、

「漁獲量」のお話をしたいと思います。


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【出典】東洋経済オンライン作成「国連食糧農業機関(FAO)の資料を基に作成した国別の漁獲生産量ランキング(2016年)」


日本は!なんと!!

世界193か国のうち


漁獲量世界第7位!!


一年間で434万t!


すごくないですか?!



第一位は「中国」です。

前回の記事で


「中国が持つ海は日本の5分の1しかない」


ことをお話ししました。


………中国さん、魚獲りすぎじゃないですか???

もともと中国には魚を食べる食文化はほとんどありませんでした。

しかし、経済力が向上し、

多くの人がお金を持つようになり、

沿岸部だけではなく、

内陸部でも魚を食べる人が増えました。

そうなると今までの漁獲量だけではまかないきれません。


魚を獲るために漁船が出るのですが

如何せん、中国には海がありません。

あっても浅い海なんです…


浅い海では魚は住むことができません。


そのため、どうするか言うと

「密漁」なんです。


あちらこちらに行き、

根こそぎ魚を獲って問題になっていますよね。



ところで、

もう一度ランキングを見てください。

気になったことはありませんか?


そうです。

ランキングに「ヨーロッパの国々」は

ノルウェーが入っているくらいで全く入っていないですよね。


ヨーロッパの国々の人は

「魚をほとんど食べない」んです。


ヨーロッパもアメリカも

魚を食べる文化はほとんどないんです。


世界を見てみても

日本人ほど魚を食べている国はほとんどないんですね。

(インドネシアやインドは人口数が日本と全然違います)




2)世界3大漁場ってどこにあるの?


世界には大きな漁場が全部で3つあります。


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【出典】気仙沼市役所、宮城県北部鰹鮪漁業組合、水産庁、他


一つは、カナダ沖(北米からカナダの東にかけて)


もう一つは、ノルウェー沖(ノルウェーからイギリスにかけて)


そして


『日本近海』


です!!


ちなみに、

「3大漁場」と言われていますが、

実際にはこれら3か所しかありません。


マグロやクジラなど世界中でとることができるということではなく、

「いろんな種類の魚を獲ることができる漁場」

という意味では、

基本的にこれらの漁場以外

魚は獲ることができません。


そして

その3か所の中でも

桁違いに

種類が豊富!

数が豊富!

なのは


「日本近海」


なんです!!


日本では、

海に行くと釣りをしている人がいたり、

船で漁業をしたりする光景など

海といれば魚がいることは

当たり前ですよね。


でも、じつはこの光景、

「奇跡的」なことなんです!!


例えば、

フランス料理。

メニューに「本日の魚料理」と書かれているものを目にします。

でも、

魚料理がざっと並んでいるものを見たことありますか?

じつは、

フランス料理店で魚料理が3種類もあれば多い方なんです。


ハワイはどうでしょう。

きれいな海が広がっていますが、

有名な魚といれば「マヒマヒ」「オパカパカ」くらい。



でも日本はどうでしょう。


海のない県のお寿司屋さんに行っても、

ネタが「40種類以上」あります。


これは、世界から見ると奇跡的なことなんです!!



「海があれば魚が獲れる」

わけじゃないんです。


「海があっても魚がいない」

「海があっても魚が棲んでいない」

これが世界の常識なんです。




3)なぜ、日本では豊富に魚を獲ることができるのか?


では、

なぜ、日本では豊富な魚を獲ることができるのでしょう?

理由は、大きくは3つあります。


①「暖流」と「寒流」がぶつかること


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【出典】気仙沼の魚を学校給食を普及させる会 復興庁「新しい東北」先導モデル事業

http://kesennumanosakana.jp/learn/industry.html


この図を見てください。


「親潮(寒流)」「黒潮(暖流)」

という言葉を聞いたことがありますか?


日本近海は

この「暖流」と「寒流」がぶつかる


簡単に言うと、

寒いところに棲んでいる魚と

暖かいところに棲んでいる魚が同時に獲ることができるんです!


暖流と寒流がぶつかるところは

世界でも何か所しかありません!


さらに言うと、

特に「寒流」は

北極海の底に溜まった養分を多く含んでいるので

養分が豊富で

寒い地域に棲む魚だけではなく、

暖かい地域に棲む魚にとってもいいことなんです。



②海岸線が「入り組んでいる」こと


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【出典】海と船なるほど豆辞典

前回の記事でお話ししたように、

日本には砂浜はありますが、

ほとんどの海岸は入り組んだ地形になっています。


魚は、どのようなところで産卵をするでしょうか?


「魚が身を隠す岩場」がなければ

「魚が卵を産み付ける海藻」がなければ

魚は産卵することはできません。


いくら綺麗な砂浜があり、

いくら綺麗な海でも

岩場がなければ産卵することができないんです。


日本は、「ほとんどが岩場」です。

そのため、

豊富に魚が産卵する場所や棲む場所に恵まれているんです。



③「豊かな森」があり栄養分が豊富であること


さらに言えば、

いくら岩場があっても

養分が流れ込まなければ、栄養がないため

産卵してもすぐに死んでしまいます。


では、海の養分はどこから来るでしょうか?

じつは

「山」から流れ込んでくるんです。


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近くに山があって

その山に豊かな生態系があれば

栄養分が海にがんがん流れ込んでいきます。


日本は、その条件をすべて満たしています。


例えば、中国。


中国の沿岸部には、「山」はないんです。


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そして、中国の「山」は

日本人がイメージするような豊かな山ではありません。

標高が高すぎて

チョモランマやチベットの方までずーっと岩なんです。


いくら山があっても「岩山」

これでは豊かな生態系をつくることはできません。


ヨーロッパを見てみてください。

ヨーロッパには確かに山はありますが、

海から1000キロほど離れたところでないと

山にたどり着くことができないんです。


このように、

世界中を見てみると

山があるところには、海はありません。

海があるところには、山がありません。


「山」と「海」が隣接していること


は奇跡的なことなんです!!


重要なことは、

海の近くに山があって

その山に豊かな生態系がある。

そして、

その山に降った雨が小川となって

森の豊富な養分を多く含んだ川が海に流れる。


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海が富栄養化になる。

微生物が湧いて

植物性プランクトン、動物性プランクトン

海藻が生い茂り

海藻を食べる貝類や小魚がいて

海藻層に卵を産み付ける。

小魚、中魚、大魚が集まり

そして、それらの魚を追いかけて

クジラなどが湾に入ってくる。


非常に豊かな生態系が

川が流れ込む湾内でつくられていく。


そして、

それが日本中いたるところにある。


「海の豊かさ」は

「森の豊かさ」と一体になっているんです!



日本は、

ただ海の面積が広いだけではなく、

入り組んだ形をしていて

そこに栄養分を含んだ小川が流れるから

日本近海の漁場は豊富な魚を獲ることができるんです!

わたしたちは、たまたまこんなに豊かな地に生まれました。

いつも当たり前に感じている

食文化の豊かさ

自然の豊かさに感謝しながら生活していきたいですね。



次回の内容は、

「領土問題と防衛」

についてお話をしたいと思います。



これまで、
「日本はいい国だ!」というと
軍国主義者と言われたり、
危険思想だと思われたりしていました。

しかし、
2011年3月11日
東日本大震災を契機に外国から注目されてから、潮目が変わりました。
じつは、わたしたちが住んでいる『日本国』はすごい国なんです!!

まだまだ、
歴史の闇に埋もれてしまった「真実」が
たくさんあります。


「日本を知ることは、
     『自分のルーツ』を知ること」


わたしたちの生まれた国をもっと学びませんか?
そして、子どもたちに伝えませんか?
自分の生まれた国を誇りに感じることは、
きっと自己肯定感とか自己効力感につながるはず。

一緒に、『和の国・日本』を楽しく学びましょう!


最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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