関屋記念回顧~恵みの雨~

直線向いて「これは楽勝でしょう」と呟いてから数十秒。◎のソングラインはロータスランドを捉えられず更にはカラテにも差され3着。「えーーマジか・・・」という感想ですが、それで終わるとなぜ負けたのか分からずまた同じ負けをしそうなので今後の糧としてじっくりと回顧していきます。

前日からの降雨があったものの日曜日は雨は降らず、水はけの良さ日本一の新潟だと馬場状態は良馬場に回復。ただ、10Rの上がり3Fは34.0。良馬場の割には高速上がりがほとんどの新潟芝の割には上がりが掛かっていた印象でした。

レースはロータスランドが今まで見たことのない出脚の速さで番手につけて直線も内を立ち回って抜け出して完勝。勝因は恐らくやや時計が掛かったことと、前半3F35.0秒のスローに近い流れになったのが良かったのだと思います。

小柄で時計速い状況だと中京記念のように追ってジリ脚になってしまいますが時計がやや掛かると上がりが使えるのがこの馬の長所。良馬場でも前日雨が降ったのがこの馬にとっては幸運でまさに「恵みの雨」だったのでしょう。

また、参考値ですが近10年の関屋記念で前半3F35.0以上の年は2021年を除くと2012年(35.0)、2015年(36.4)、2017年(35.2)の3回。その全てで4コーナー2番手以内が勝利を収めていました。
ロータスランドが勝った今年も前半35.0秒とやや遅く、前半のペースも恵まれた事になります。実際逃げたマイスタイルは4着に粘れているのでレースの質は「前残り」だったのでしょう。スタートで出脚速く2番手につけられたのが2つ目の勝因だったはずです。

今後は時計速いと小柄なので脚は無くなるので決着時計が遅い状況のみ狙っていけばいいと思います。

2・3着は差しに回ったカラテ・と◎のソングライン。
2着カラテは勝ったロータスランドと同じで時計・上がりが掛かった方が良いタイプ。馬場に恵まれた印象ですが、ソングラインに比べずっと外を回していたので内外が逆であればロータスランドを差し切れていた可能性がありました。
これはMTP◎の地力なんでしょうかね。次走以降も極端な高速決着にならない限り上位争いは可能でしょう。

さて◎のソングラインは3着でした。ペースが遅く勝ち馬を捉えられなかったのは情状酌量の余地はあったかもですがそれでもずっと外を回されたカラテに最後差されるのは頂けません。
レース後の騎手のコメントが「スタート直後に寄られた」とコメントしていますがそこまで影響があったとは思えないですし、スムーズさを欠いたわけではありません。
仕上げも良かったですし、現状は力負けだったのかなと言わざる得ませんね。ただ、伸びしろある3歳馬には変わりないですし、心肺機能の強化があれば浮上余地は十分でしょう。

結果的にはペースと時計で決まった関屋記念ですが本質は変わらず、雨によって着順が左右されただけだと思います。来年以降も良馬場開催ならスピードを活かせる馬、トップスピードに乗りやすい3歳牝馬を狙っていくのがこのレースの本質だと思います。


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