【No.1031】おし!次いこう!次!


僕が勤めている学習塾の社長は、生徒に対して授業をするとき口癖があります。生徒が間違えたとき「おし!」って言うんです。

これは、間違えたら次には間違えなくなるという意味で、間違えることを恐れるな、というメッセージを伝えているんです。だから生徒が間違えると、それがむしろ「間違えたからこそ、今後は間違えない。復習するチャンスをもらった」という意味で、「おし!」と言います。

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ただ一般的に、授業に限らず日常生活でも、予想外の事態が起こると多くの人が「ええ?」とか「おいおい」「まじか。」「なんでだよ」とか言いますよね。悪態をつくとまではいかなくても、マイナスな感情を表現する言葉を使ってしまうことが多いです。

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これを聞いている相手はどう思うでしょうか。

間違えたときに「おし!」と喜んでくれるのと、
「ええ?」とか「なんでだよ」「ああ、なるほどね」とか落胆されるのと、どちらがいいでしょうか。

なんで「おし!」なのか納得できなくても、喜んでもらえたほうは心地よいでしょうね。

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そして、自己啓発界隈でよく言われるのは、自分の言葉を一番よく聴いているのは自分自身だということです。他のだれかに話しているときも、一番近くで聞いているのは自分自身だと。

ということは、自分が言葉を発するとき、相手がいるか独り言かに関わらず、「おし!」か「ええ?」か、どちらを自分自身に聞かせたいかということになりますね。

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自分の期待にそぐわないことが起こったとき、一瞬落胆するかもしれません。でも、すぐに「じゃあ、こうしよっかな」と切り替えられたら良いですよね。

例えば、お店などで待たされたとき、「なんなんだ!」と思うこともあるでしょう。でも、その待ち時間を「〇〇ができる」とそんな切り替えもできるはずです。

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最近読んでいる本に『人類が利用できる道具の中で最も強力なのは、言葉』と書かれていました。

これはどんな言葉を自分で使うかで、いかようにも自分を変えていける。
自分で自分を貶めることをできるし、自分で自分を鼓舞することもできる。使っている言葉が、未来の自分を規定する。というような文脈で使われています。

もっと自分が使う言葉に敏感になろう。

「ええ?」とか「なんだよ」とか思うことは、思うでしょうがないとしても、そのとき、そのまま「なんだよ」とか言わない。「おし!」と言う。

「おし!」の代わりに"ラッキー"や"ありがたい"といった言葉を使う人もいるかもしれませんが、僕としては「おし!」という言葉をもっと使っていこうと思います。

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