生成AI元年となった2023年のエクスプラザ総括と、飛躍の2024年
はじめに
「プロダクトの力で、豊かな暮らしをつくる」をミッションに、法人向けにLLM導入支援を行っています、株式会社エクスプラザ代表の高橋( @vvxo )です。生成AI元年となった2023年、あっという間を走ってきて、2024年を迎えていた今、久々に筆を取ってみようと思います。
弊社では、LLMの法人導入支援として、
企業さま向けのChatGPT環境を提供
各社が展開するB向け・C向けサービスへのLLM導入
LLMを活用した新規事業の企画立案~戦略〜開発まで含めてご一緒に伴走
などといった内容の支援事業を展開しております。
エクスプラザが過ごした 2023年
僕らは、2022年から2023年初頭にかけて、アウトドアのソーシャルコマースアプリ「EXPLAZA」をやっていました。
これは「趣味(e.g. アウトドア)をはじめたいけれども、何を揃えればいいのか・どうやってはじめたらいいのか分からない」という課題をテクノロジーで解決し、やりたいことをすぐに実現できる社会を目指すものでした。
更に遡れば、2021年はテクニカルサポートの領域をやっていて、こちらも「スマホ・パソコンを使いこなせず機会損失をする」という課題を解決するものでした。
いずれも、「情報整理ができずにやりたいことを実現できない」という情報格差的課題、それによって生じる経済格差や社会格差、そしてその先にある人生としての豊かさを、テクノロジーとヒューマンパワーをかけ合わせて解決しようとしていました。
前回アウトドアコマースアプリ「EXPLAZA」をリリースした記事でも近い話をしてましたが、僕としてはテクノロジー・プロダクトの力で豊かな社会をつくりたい。成熟した資本主義、失われた30年、インターネットによって便利な世の中になったように見えて、様々な問題が出てきている昨今、もっとポジティブにテクノロジーと共存して、本当に豊かな社会を実現できないか。そんなテーマを問い続けてきている数年です。
そんな最中に頭角を表してきたのが ChatGPT でした。当時は消費者として触ってみるだけでしたが、直感的に「これは社会変革を起こす技術になる」と思いました。そして、一貫して情報整理をやってきた僕らは、「アウトドアコマースのEXPLAZAも、テクニカルサポートも、これですべて解決できるのでは」と。
今思えば、「プロンプト + RAGを上手いこと活用すれば人々が本当にやりたいこと向かえる社会も実現できそう」と直感的に思ったのでした。
実際、古巣であるメルカリ社が即座にリリースしたChatGPT プラグインも、キャンプを例にプレスリリースを作られてました。「そうそう、これがやりたかったのよ!」という感じです。ようやく自分の中で時代が追いついてきた感じ。
アウトドアアプリとしての「EXPLAZA」も、立ち上がりたてではありましたが、少なからずユーザーの方がいて、サービス停止を悲しむ方々もいらっしゃいました。ユーザーの方々には申し訳ない気持ちでいっぱいですが、弊社としてはこちらに軸足をおいていくほうが社会影響は大きくなるだろうと踏んで、決断しました。
3月からはLLM事業を開始。実際に法人企業さまのLLM支援をはじめたり、Webinar や カンファレンスへの登壇をしてみたり、色々な企業さまと情報交換させていただいたり。正直、秋口ぐらいまでは結構手探りな部分があったかもです。秋口ごろから自分の中でも、社会のLLMに対する期待値やニーズも結構整理されてきた感じがする。
いわゆるベンダーというよりは、戦略的なところから入って、いわゆるDXとしてどう実現するかとか、新規サービスとしてサービタイゼーションさせるにはどんなプロダクト戦略を取るべきかとか、わりとそういった議論を重ねてものづくりに入るケースが多いです。
LLMをどう活用するかをマーケット全体として模索している段階ならではの面白みがあります。
これから、飛躍の 2024 年
PwCのレポートを見ると、国内マーケットでみても2024年の本格導入が見込まれています。私たちが関わってきている企業さまでも2024年に本格始動ってところは多いなと感じているので、肌感としても結構こうだなと思っています。
また、企業の80%のアプリケーションレイヤーには 2026年頃に落ちてくるとの推測も。これも むこう 2-3年なので、私の肌感に合っています。もうちょい早いとこは早いでしょうけど。2026年に 80% までいくのは結構な脅威ですね。
とはいえ、プライム上場企業の中でもChatGPTの導入は 10% 程度にとどまっているのも現状です。まだまだポテンシャルがある市場ともいえます。
エクスプラザとしては、法人のLLM導入においては、
1. LLM(ChatGPT)がどんなものか知る・触る
2. 本格的に社内導入する
3. ルーティン化できるものをつくる・サービタイゼーションする
といったステップがあると思っています。それぞれに対して、 研修・SaaS導入・エンタープライズ開発 といった形で 全方位的にサポートしています。
今年は実績として公開できる企業さまやユースケースも増えていくので、また次なる出会いや事業に胸を膨らませつつ、会社として勝負の年としてしっかり結果を出していく年にしたいです。たくさんのご機会をいただいているので、至高のプロダクト体験を提供していきたいと思っています。
プロダクトの力で、豊かな暮らしをつくる
プロダクトづくりによってLLMというテクノロジーで社会の生産性や豊かさに寄与していく一方で、国家レベルでAIとの向き合いが考えられはじめている。この社会思想についても考えていきたいとも思っています。
私自身はプロダクトマネージャーから起業家のキャリアですが、5-10年ぐらいでプロダクトマネージャーという仕事も仮説出しと意思決定ぐらいしかやることなくなるんではと思います。孫さんは AGI が 10年後とおっしゃってましたが、僕的にはもうちょい早くに来てもいいなと思っています。あと、LLMスマホみたいなものが3-5年で普及しだすのでは。
と、こんな妄想ができる時代になったのがとにかく嬉しくて、モバイルインターネットがはじまった頃のようなワクワクを覚えているのが今です。色々と話していますがシンプルにあの頃の黎明期のようなワクワクを楽しんでいます。
僕らとご一緒してお仕事できる方々や、ぜひ一緒に働きたいという方、お気軽に私までお声がけください!去年は結構こもってた部分もありますが、今年は外に出てお話も色々していきたいなと思っています。
今年も生成AIで駆け抜けます!