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Minstrel/幻奏楽団LucyCrown

本日ご紹介の音源はこちら。
関西を中心に活動するファンタジー系バンド・LucyCrownの初のミニアルバム。
5/29よりリリースとなった、ファンタジックな世界観を余すことなく詰め込んだ一枚。
帯の「これは『聴く書物』である」の一節が全てを表している。

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1.Fantasy's Anthem
民族音楽のようなSEから物語は始まりを迎える。
三拍子のリズムに合わせ、まるで異国の荒野を歩いているような気持ちになるファンタジックなサウンドが、聴く者を異世界へと誘う。

2.Minstrel-地平、翔ける翼-
SEの雰囲気からそのまま流れるように始まる、三拍子で厳かな雰囲気からバンドサウンドへと一気に展開を変える。
メインのメロディーを奏でるのがバイオリンとギターの2つというのが非常に強みになっている、決して派手ではないが儚さと力強さを兼ね備えた曲。


3.白銀の系譜
テンポを上げロックテイストを強めながらも、バイオリンやバウロンといった普通のバンドサウンドにはない暖かみが加わり、より優雅な雰囲気を醸し出す。
どこか現実離れした言葉たちや物語を語る台詞も、彼らのテーマである"ファンタジー"を構成する大切な要素になっている一曲。

4.Undead Lord
物語はより深く、深淵へと進む。怪しげなフレーズにシャウトも絡ませた、本作の中では最も激しさを持つ楽曲だが、幻想的な空気感は決して失わない。
タイトルが表す通り、Undead Lord="不死の支配者"の禍々しい心の声が聞こえてきそうな、そんな物々しい雰囲気に包まれたナンバー。

5.Revival Moon
インスト曲だが歌詞カードには物語が記されており、ストーリーを想像させてくれる。
物語が行き着いた先は、異国の少女たちが舞い踊る姿が目に浮かぶような、そんな甘美なリズムに柔らかい演奏が絡む。
旅の成功を思わせる暖かみのある音をもって、本作は最後の楽曲へと向かう。

6.希望航路
一つの旅を終えた一行は船に乗り、次の旅へ。
そんな光景が目に浮かぶような牧歌的なサウンド。
物語のエンドロール的にアルバムを締め括る一曲でもあり、荘厳なだけではない愉しさが満ち溢れた面を見せてくれる一曲でもあり。
まだまだLucyCrownの旅は続く。そう思わせてくれる楽曲。

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バウロンという聴き慣れない楽器を操るメンバーがいたり、女性バイオリニストがいたりと、ヴィジュアル系の中でも一風変わった雰囲気を持つLucyCrown。
ファンタジーの世界や幻想的な世界を描くバンドは多々あれど、ここまで徹底した色を見せてくれるのは彼ら以外にはそうそう観られない。
7/17には大阪・堺筋本町club MERCURYにて本作リリース記念ワンマンも開催されるLucyCrown。
普段の生活からは離れて、非日常を体感するにはうってつけの空間を見せてくれること間違いなし。
まずは本CDでファンタジーの世界の住人になって、彼らの旅を間近で見てみることをお勧めします。

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