見出し画像

受動意識仮説を絵にしてみる

 幸福学の前野隆司教授の「受動意識仮説」を参考に脳の働きを図解してみます。

受動意識仮説とは

『脳はなぜ「心」を作ったのか―「私」の謎を解く受動意識仮説』(二〇〇四年、筑摩書房)。私たちの「意識」は何ら意思決定を行っているわけではなく、無意識的に決定された結果に追従し疑似体験しその結果をエピソード記憶に流し込むための装置に過ぎない、という話だ。

前野隆司

受動意識仮説の私なりの理解

受動意識仮説の私なりの理解

 以下の要素があると思っています。

  • 外界からのインプット=感覚→感覚器

  • 外界へのアウトプット=運動←筋肉

  • 自律神経による運動

  • 無意識=潜在意識+7つの感情回路

  • 顕在意識

 私達が「何らかの自分の意思で決定した」とします。直感的には顕在意識が決定を下しそれが無意識を介して身体に伝わるという感じがしていると思います。
 受動意識仮説では、無意識が先に決定していると言います。これは様々な脳科学的な研究の実験結果から得られた結果です。
 どういう仕組なのか。ここからは私の私見です。

ブリーフシステム(信念体系)

 『ブリーフシステム』は『ブリーフ(Belief)』と『システム(System)』の2つに分けて捉えます。
言葉をそれぞれ日本語に訳すと『ブリーフ』は『信念』になり、『システム』は『(学問、思想などの)体系』となります。
 なので、ブリーフシステムをそのまま日本語に訳すと『信念体系』や『信念の体系』と訳せると思います。

ブリーフシステムとは

認知的不協和の解消

認知的不協和(にんちてきふきょうわ、: cognitive dissonance)とは、人が自身の認知とは別の矛盾する認知を抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語。アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された。人はこれを解消するために、矛盾する認知の定義を変更したり、過小評価したり、自身の態度や行動を変更すると考えられている。

ウィキペディア(Wikipedia)

ブリーフシステムと合うように認知的不協和の解消がなされたものが顕在意識になる

 無意識の決定した事実が顕在意識に上がってきます。しかしその内容は現在のブリーフシステム(信念体系)と矛盾している可能性があります。その際には認知的不協和の解消によって意味付けをされてしまうのだと思います。
 これによって潜在意識が決定したとは言え、「自分が決定した」というクオリアが生じるのだと思います。

楽描きが世に浸透するための研究のための原資として大切に使います。皆様からの応援をお待ち申し上げます。