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BUCK-TICKと私

BUCK-TICKの櫻井敦司さんが旅立った。
10/19の公演中体調不良で病院に搬送されそのまま、ということだそうだ。
現実を受け入れられない、嘘だと言って欲しい、そんな思いと悲しみとで、神経が過敏になってしまった。
私は10代の頃に友人を亡くしているが、その時の気持ちにとても近いものを感じている。

BUCK-TICKを好きになったきっかけは、夫(結婚前)に出会ってからである。その時まで知らなかったのかというと、そういうわけでもない。音楽雑誌などで名前を見たこともあったし、
私は岡村靖幸さんが好きなのだが、彼がライブで披露した「SMELL」は櫻井さんに提供した曲ということで、「櫻井敦司」という存在も知った。
因みにこの岡村靖幸さんのライブを観に行ったのが高校2年生くらい。岡村靖幸さんのステージも格好良かったが、その後YouTubeで櫻井さんが歌っている「SMELL」も聴いてとてもハマって、毎日のように聴いていた。

そこから数年が立ち、大学を卒業して、社会人になり新卒で入社した会社で夫と出会った。
これがきっかけで私はBUCK-TICKが大好きになる。
夫は10代の頃からBUCK-TICKの大ファンだったそうだ。
入社後配属先が神奈川と兵庫で離れてしまったため、遠距離恋愛となってしまったが、月1のデートの際の車の中はいつもBUCK-TICKが流れていた。
BUCK-TICKは私と夫を繋いでくれた存在でもある。
夫から、「きっと好きだと思う」と言われ教えてもらったのが「VICTIMS OF LOVE with 黒色すみれ 」だった。
私はこの曲を出勤前に聴きながらメイクをしていた。少し話しが逸れるが、私は映画や音楽、漫画などの影響を受けやすいし、すぐに吸収したくなるので、随分ゴスな雰囲気のホテルスタッフが生まれたことだろう(当時はホテルのレストラン・フロント勤務だった)

仕事で色々あったときも休憩時間や、家で過ごす時間にBUCK-TICKを聴いていた。これが多分2017年頃から2019年頃。

私が初めて行ったBUCK-TICKのライブは2018年のFISH TANKer's ONLYの新潟公演だった。ファンクラブ限定、日にちがハロウィン、なにより初めて観るBUCK-TICKのライブ!等々色々な思いで、観に行くこちらまでドキドキしていたが、メンバーが登場したらドキドキがさらに高まってはちきれそうになったことを今でも覚えている。
櫻井さんはとても神秘的で美しくて、でもどこか儚くて不思議な存在に見えた。
あの時あと数センチ手を伸ばしていたら触れられていたのかな。
押し潰されそうになりながらもあの空間にいられたことは幸せという言葉以外で表現できない。

2019年、結婚に伴い関東に私は引っ越した。
この年に行ったのが「ロクス・ソルスの獣たち」と年末恒例の「THE DAY IN QUESTION」。
「THE DAY IN QUESTION」に関しては武道館で行うのが恒例だがこの年だけは国立代々木競技場第一体育館での公演だった。これもまた貴重だったと思う。翌年以降はコロナ禍で開催こそしていたが不安に包まれる中での公演だったのだろう。それでも何らかの形でファンの私達に音楽を届けてくれたBUCK-TICKは本当に愛に溢れている。
私達は仕事の状況などもありコロナ禍でライブ等に行くのは控えていたが、観に行った方たちはとても貴重な時間を過ごしたのだと思う。

2022年、35周年を迎えるBUCK-TICK。
私達夫婦は「THE PARADE" 〜35th anniversary〜」と「BUCK-TICK TOUR THE BEST 35th anniv. FINALO in Budokan 」に行った。
コロナの自粛が緩和されてから観に行ったライブは感無量だった。
2021年からうつ病になって働けなくなり何もできなくなった私もあの場には来れた、ライブを観ることが出来た、という達成感で嬉しかった。
そして同時期に私は写真の被写体を始めた。
被写体活動については私の死生観やこだわり等もあるためまた別で書けたら、と思うが、どの撮影においてもBUCK-TICKを意識しなかったことはない。
撮ってもらった写真はInstagram:vostok_marsで掲載しているので興味がある方は是非。

私はファンとしての歴は長くないが、BUCK-TICKは人生の大事な存在になった。
うつ病になってもBUCK-TICKは聴くことができた。
うつ病についてもまた別で書こうと思う。

櫻井さんの突然の訃報については正直まだ現実を受け入れることができていない。
もう一度笑顔を見せてほしい、あの歌声で歌って欲しい。そんな思いばかり。
神様も使えないな。
もしお別れの会があるなら(お別れとも言いたくない)、真っ赤なドレスで行ってやろうか。
燃える命の真っ赤なドレス。

でも今井さんやユータの「まだ続く」「見守っていて」の言葉には間違いなく救われている。
そしてBUCK-TICKの音楽は永遠に私達を救ってくれる存在。
いつまでも。


溢れる程愛を抱きしめて
たくさんのありがとうを

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