ソードワールド2.5リプレイ《黒曜石の小剣》亭 「山の砦の蛮族たち」前編

はじめに

この記事は2021/10/23・24に行われた「ソードワールド2.5(グループSNEのTRPG)」のセッションログを再編集したリプレイです。
読みやすくするため、実際のセッションログを少しだけ脚色したり、発言順序を整理したりしています。

本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の、二次創作です。
(C)GroupSNE
(C)KADOKAWA

0. あらすじ

キングスフォール鉄鋼共和国第二都市《ヒスダリア》にある冒険者ギルド《黒曜石の小剣》亭に所属する冒険者であるPC達は、街から歩いて半日ほどの距離にある小さな村、《キグナ村》の周辺に住み着いた蛮族の撃退を依頼される。

GM:《キグナ村》の近くにある小山には魔動機文明時代の砦があり、そこに住み着いた蛮族が村の備蓄や家畜を奪いに来るようだ。
樹神ダリオンに仕える神官アドリー、放浪の拳闘士キリュー、軽いノリの剣士ウェイン、魔法使いのモナド、斥候射手のノンナは、パーティを組んで村へと出かけるのであった。

キャラクター紹介

「私はアドリー。樹神・ダリオンに仕える神官ですー」

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絵:Dr.夢宇さん

キャラクター:アドリー/男性/88歳
プレイヤー:Dr.夢宇
種族:メリア(長命種)
技能:プリーストLv3/セージLv1
戦闘特技:魔法拡大/数、魔法拡大/すべて
装備:ハードレザー(革鎧) カイトシールド(盾)

概要
樹神ダリオンに仕えるメリアの神官。
穏やかな性格をしており、語尾を伸ばした口調で話すのが特徴。

培った知識と神聖魔法を活かし、パーティ全体の生存率を底上げする。
また、リカント語を理解できる貴重な人材でもある。

「キリュー・シアーズだ。……病によく効く薬草を知らないか?」

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絵:デオンさん

キャラクター:キリュー・シアーズ/男性/40代
プレイヤー:デオン
種族:リルドラケン
技能:グラップラーLv3、レンジャーLv1、エンハンサーLv1
戦闘特技:追加攻撃、両手利き、武器習熟A/格闘
装備:チェインスティック(拳武器) シンプレート(脚部武器)

概要
筋骨隆々の体躯を持つ、リルドラケンの拳闘士。
鍛え上げられた身体を駆使し、強力な拳を放つ。

寡黙でクールな印象を与えるが内心ぼーっとしており、忘れっぽい。
天性のセンスで戦っており、実は実戦経験が浅いらしい。
病に臥せっている親戚を癒すため、薬草を探している。

「俺、ウエイン! ……ってか、君今組んでる仲間とか居る?」

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絵:影山とらこさん

キャラクター:ウェイン・エアハート/男性/21歳
プレイヤー:影山とらこ
種族:人間
技能:フェンサーLv4、スカウトLv1
戦闘特技:挑発攻撃、武器習熟A/ソード
装備:マンゴーシュ(短剣)、クロースアーマー(布服)

概要
財布も頭も身も軽い人間の青年。
器用さと敏捷さは飛び抜けており、敵を挑発して攻撃を引き受けてから敵の攻撃を尽く回避する戦法を得意とする。

同時にその攻撃は鋭く、時折大ダメージを相手に与える切掛となる。

「モナド・アーセナル。話すのはあまり得意じゃないけど、魔法は任せて」

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絵:シアンさん

キャラクター:モナド・アーセナル/女性/15歳
プレイヤー:シアン
種族:レプラカーン
技能:ソーサラーLv3、スカウトLv1、セージLv1
戦闘特技:ターゲッティング、魔法拡大/数
装備:ナイフ(魔法発動体)、クロースアーマー(布服)

概要
密偵生まれのレプラカーン。ただし自身は密偵としての技術を厭うており、魔術師として大成したいと思っているようだ。

魔法の発動体に加工したナイフを携えており、攻撃系の真語魔法を巧みに操り敵に打ち込む。また、冷静沈着な性格から他のメンバーを諌めるブレインとしての側面も持つ。

「アタシはノンナ! 前衛の援護は任せてよ!」

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絵:カツオさん

キャラクター:ノンナ・ナンナ/女性/19歳
プレイヤー:カツオ
種族:リカント(タヌキ)
技能:シューターLv3、スカウトLv1
戦闘特技:ターゲッティング、牽制攻撃
装備:ロングボウ(長弓)、ハードレザー(革鎧)

概要
明るい性格が持ち味のタヌキのリカント。
フレジア森林国の領土にある森で育ち、狩りで培った弓の腕を持つ。

魔動機文明時代の技術である錬金術を修めており、前線の仲間の攻撃力をサポートする初歩賦術を使用することができる。

1. 導入

GM:◆描写◆
アルフレイム大陸北西部、ドーデン地方。
その西部に位置する《キングスレイ鉄鋼共和国》
大陸の西沿岸部に広がる、首都と2つの都市を擁する地方最大の国家だ。

PC達は現在、同国第二都市《ヒスダリア》にある冒険者ギルド《黒曜石の小剣》亭に滞在している。
《黒曜石の小剣》はヒスダリアでも歴史の古い冒険者ギルドであり、駆け出し冒険者からベテランの猛者までが所属する大所帯である。

時刻は朝日が昇ってから1時間程、朝食を摂り終えたPC達は手頃な依頼を求めて掲示板の周辺をうろついていた。

GM:さて、駆け出し冒険者であるPC達は依頼ボードを眺めていますが…… 単独でこなせそうな仕事はありません。
GM:では……そうだな

GM:choice[アドリー,キリュー,ウェイン,モナド,ノンナ] //PCランダム選択
<BCDice:GM>:
DiceBot : (CHOICE[アドリー,キリュー,ウェイン,モナド,ノンナ]) → ノンナ

アドリー:ノンナさんご指名ー
ノンナ:ハイさー!

GM:ギルドカウンターに座っていた老人、《黒曜石の小剣》亭の支部長ローゼンがノンナさんに声をかけます

210920 ローゼン2

◆NPC解説◆
《剣の老師》 ローゼン・テオドシウス・メイトランド(男性/人間/65歳)

冒険者ギルド《黒曜石の小剣》亭の代表を務める男性。
30年以上を冒険者として活動し、曲刀を操る軽戦士として第一線を駆け抜けた傑物である。
アルフレイム各地を巡った経験と視野の広さから、第二都市ヒスダリアを代表する《黒曜石の小剣》の代表に推薦された。

ローゼン:「ノンナ、お主今暇か?」*カウンターの方に手招き
ノンナ:「あっ、ローゼンさん!」
ノンナ:「そうだね~。受けられる仕事もなさそうだし、今日は暇かな!」
ローゼン:「なら、今ホールにおる他の連中に声をかけて集めてきてくれ」
ローゼン:「冒険者が5名ほど要る仕事が入ったんでな」
ノンナ:「私入れて5人だね!すぐ呼んでくるよ!」*ホールの中央に

GM:一方ほかのPC達は……

ウェイン:「フゥ~! 残ってる依頼、パーティ組まないと無理くね?」*掲示板の前で

モナド:「はぁーっ……」*騒いでいるウェインを見てため息
モナド:「(実際、一人でやれそうな依頼はないわね……)」
キリュー:「……」*椅子に掛け、目を閉じて瞑想している

ノンナ:アドリーさんと知り合いってことにして良いかな?
アドリー:構いませんよー
ノンナ:OK! 声かけるね!

ノンナ:「あ、アドリーさん! 新しい依頼だよ~!」
アドリー:「どうしましたー? 何か、お仕事ですかー?」
ノンナ:「ローゼン支部長から、冒険者が5人くらい要る仕事があるって」
ノンナ:「せっかくだし、一緒にどう?」
アドリー:「お仕事は大変結構ですが、我々は後衛職なので……前衛を任せられる人も誘いたいですねー」
ノンナ:「むむ、たしかに……」

アドリー:*と言いながら、見るからに強そうなリルドラケンのお兄さんに声をかけてみよう

アドリー:「リルドラケンのお兄さん、一緒にお仕事しませんかー?」
アドリー:「内容はまだ知りませんが……」

キリュー:「ん、俺?」
キリュー:「うん、いいよ……じゃなかった。……いいだろう
アドリー:「(いい人っぽいな……)」
ノンナ:「(アドリーさんより大きい人、初めて見た!)」

ノンナ:「アタシはノンナ!よろしくね! ……おじさんの名前は?」
キリュー:「おじさん……? 俺のことか?」*辺りを見回す
キリュー:「……キリューだ」*やや口を尖らせつつ
ノンナ:「(あっ、失礼なこと言ってしまった!)」

アドリー:「あとは、細かい作業が得意な人がいると良いですねー」
アドリー:「そこのレプラカーンさん、如何ですかー?」*モナドに

モナド:「……他にやることもないし、聞くだけならいいけど二つ確認」
モナド:「一つ、私の本業は魔法使い。軽戦士を期待してるならお門違い」
モナド:「二つ、既に一人組んでる。この頭悪そうなの」*ウェインを指す
ウェイン:「ウェ~~~イ!」*アドリーに笑いかける

モナド:「定員オーバーじゃなければ同行するわ」
アドリー:「ちょうど彼を入れてローゼン支部長が提示した人数ですねー」
ウェイン:「お、じゃあ俺も行っちゃう?」
モナド:「そういうことになりそうね」
アドリー:「行っちゃいましょうかー。千里の道も一歩からと申しますし」
アドリー:「一歩進んで二歩下がる、ですよー」
モナド:「それ、後ろに下がってない?」
ウェイン:「人生色々ある、的な?」
アドリー:「そういうことですねー」

GM:ではでは
GM:ひとまず組むことに決めた5人がぞろぞろとカウンターの前に寄って行くと、支部長のローゼンは一枚の羊皮紙を取り出します

ローゼン:「初顔合わせの者もおるようだが、少々急ぐ依頼なのでまずは話を聞けい」
ノンナ:「りょーかい!」
ウェイン:「おっけぇーい!」
キリュー:*腕組んで黙って聞く
モナド:*声の大きな人が増えて頭を抱える

ローゼン:「まず、依頼があったのはこの街から歩いて半日ほどの距離にある村、《キグナ村》だ」
ローゼン:「内容は蛮族退治」
ローゼン:「村人の証言から推測するに、雑多な妖魔の群れだ」

アドリー:「守りの薄い僻地を狙う妖魔ですか。嫌ですねぇ」
ローゼン:「雑多な連中とはいえ戦いの心得無き村民には脅威だ」
ローゼン:「だが、戦う術を持つお主ら冒険者なら対処可能と判断した」
ローゼン:「5人もおれば遅れは取るまい」

ローゼン:「今日は単独でやれるような仕事もない。仕事を請けるか否か、ここで決めてくれ」
キリュー:「請ける」*短く
モナド:「私はやる気だけど」*全員の表情を伺う
アドリー:「請けますよー」
ノンナ:「言い出したのはアタシだからね!もちろん請けるよー!」
ウェイン:「みんな冒険初めたてマジ?! 絶対つよそ~じゃ~ん!」
ウェイン:「俺も請けちゃう。このパーティなら楽々解決っしょ!」

◆依頼内容◆
・依頼主は《キグナ村》村長、カールス・キグナ(男性/人間/35歳)
・依頼内容は村の近くに住み着いた蛮族達の排除
・報酬は総額4500G(一人あたり900G)
・依頼期限は5日間
 村の空家1件(2部屋)と期間中の食事支給

アドリー:「ご飯が出るのは有難いですね」
モナド:「ウェイン、ちょっと楽観的すぎよ」
ウェイン:「飯付きマジ!?」*聞いてない
キリュー:「早く蛮族共と力比べがしたいものだ」
ノンナ:「さっさと倒しちゃおう!」
アドリー:「楽観的くらいがちょうど良いですよー」
アドリー:「ダリオン様も、成るように成ると仰ってますー」
ノンナ:「そうそう。楽しく行こー!」
ウェイン:「ウェーイ!」
ノンナ:「ウェーイ!」

画像7

絵:影山とらこさん

ローゼン:「ふむ。異論は無いようだな。では地図を貸すから、《キグナ村》に出発せい」
アドリー:「いってきまーす」
ノンナ:「蛮族退治しゅっぱーつ!」
キリュー:「(ご飯がたのしみだ)」*ほわんほわん

2. 《キグナ村》へ

GM:◆描写◆
依頼を受けたあと、《ヒスダリア》を出て東に歩くこと半日と少し。
空には《ヒスドゥール浮遊連峰》が浮かんでおり、西日を遮って巨大な影を落としていた。

GM:周囲には《ヒスドゥール連峰》の雄大な岩山風景が広がっており、所々に採石場らしき足場が見える。
周辺の村は岩山から石材を切り出したり、坑道を掘ってマナタイトをはじめとする鉱物資源を採掘しているようだ。
岩肌に沿って曲がりくねった道を歩くと、山を切り拓いて作られた平地と石垣が見えてきた。
どうやら、ここが依頼のあった《キグナ村》らしい。

アドリー:「やぁ、あの村みたいですねぇー」
モナド:「何事もなく来られたみたいね」
ノンナ:「到着だー!」
キリュー:*ズンズン進む

GM:石垣の入口付近に立っていた若者に概要を話すと、すぐに村長宅へと案内された。
アドリー:「どーもー、お仕事に来ましたー」
ウェイン:「お~、ここ一番偉い人の家的な?」
キリュー:「たのもう」*短く挨拶
ノンナ:「どーも!」

アドリー:「あぁ、キリューさん頭をぶつけないように気をつけて」
キリュー:「全身に気を巡らせていればそんな間抜けなことにはならん」
モナド:「高身長もいいことばかりじゃないのね」
ウェイン:「キリューお兄さんすげー!」

GM:ではでは、PCを応接室に案内したあと村長が挨拶します

210420 村人挿絵

◆NPC紹介◆
《キグナ村》村長 カールス・キグナ(男性/人間/35歳)

《ヒスダリア》近くに有る岩山の近くにある村、《キグナ村》の村長。
村の石材加工の管理者も努めており、村の産業と経済事情に詳しい。

カールス:「やぁ、遠いところを来てもらってすみません」
カールス:「私がこの村の村長、カールス・キグナです。村の石材加工業の管理者も努めています」*PC達に握手を求めながら

キリュー:「」*無言で握り返す
ウェイン:「しゃ~す!」*軽い

アドリー:「あははー、村長さんの手が潰れちゃいますよー」
キリュー:「力加減くらいできる……」
カールス:「はは、私も長年石と鑿とハンマーを握ってきましたが……これほどゴツゴツした手は初めてですよ」

カールス:「さて、早速ですが依頼の話をさせてもらっても?」
モナド:「お願い」*頷く
キリュー:*無言で頷く
ノンナ:「大丈夫だよ!」

◆経緯◆

・最初に蛮族が目撃されたのは1週間ほど前で、場所は村の東にある岩山
 石材を運んでいた行商から、遠巻きにゴブリンらしき人影が岩肌を伝っていたとの報告があった
 念のため夜間の篝火の数を増やし、村の若者たちが交代で見張りを行うように

・それから4日後、今度は食料を運ぶ行商人が村に来るまでの山道で蛮族と遭遇
 蛮族は翼を備えたトカゲのような姿で、飛び回りながら行商人を威嚇
 食料の一部を道に捨て、蛮族が群がっている間に村まで避難した

アドリー:「ふむ……翼を備えたトカゲ?」

GM:では……ここで難易度5/10 & 9/12の魔物知識判定をどうぞ

アドリー:2 2d6+1+3 //知識判定パッケージ
<BCDice:アドリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 6[1,5]+1+3 → 10
成功!
<BCDice:アドリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 12[6,6]+1+3 → 16
自動成功!

モナド:2d6+1+3 //セージ知識判定パッケージ
<BCDice:モナド>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 5[3,2]+1+3 → 9
成功!
<BCDice:モナド>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 10[4,6]+1+3 → 14
成功!

GM:お二人ともすばらしい

GM:セージ技能を持つアドリーさんとモナドさんは、まずゴブリンの詳細を思い出します

◆解説◆
ゴブリン
代表的な妖魔(矮小な下級蛮族)で、身長は1.3~1.5m。
作りの大きな耳や鼻、口に緑色の肌が特徴。
愚かだが狡猾であり、命乞いをする知能はあるが反省とは無縁。

GM:そして後者、「翼の生えたトカゲのような蛮族」にも思い当たります

◆解説◆
フーグル
背中に皮膜の翼を持つ、トカゲのような蛮族。
頭から尻尾の先まで約1.2mほどで、子供や小型家畜程度なら掴んで飛び去る程度の飛行能力を持つ。

カールス:「皆さん、行商を襲った蛮族に思い当たりが?」
アドリー:「ゴブリンはともかくとして、話を聞く限りではもう一種類の妖魔の特徴はフーグルという種族を思わせますねー」
モナド:「私もそう思った。1.2mぐらいのトカゲ……アドリーもそう思うなら間違いない」

ウェイン:「パネェ~、これだけでわかっちゃうもん?」
キリュー:「トカゲか……」
カールス:「フーグル、ですか……。蛮族の種類には疎くて。 それは強敵なのでしょうか?」
アドリー:「うーん、我々と同じ数までであれば然程脅威とは言えませんがー……数次第といったところでしょうかー」
アドリー:「フーグルと思しき妖魔は、何体ほど?」
カールス:「行商人も必死だったもので、正確な数はなんとも。多くとも、片手で収まる数だったとは聞いていますが」

モナド:「それなら、この人数で十分相手出来ると思う」
ウェイン:「じゃあ、そんなやばい系じゃない感じ?」
アドリー:「おそらくは」
モナド:「実力不足ってことはないはず」

モナド:「とはいえ……油断はしないように」
キリュー:「……敵の親玉が、その程度であれば楽だがな」

カールス:「この辺りは地質的にも農業に向かない……村に食料を運ぶ行商を狙われたら堪りません」
カールス:「ここは、しっかりと連中を追い払っていただきたいのです」
カールス:「実は、連中の根城については概ね目星が……」*広げた村周辺の地図を指差す

アドリー:「どれどれ」*地図を眺める
ノンナ:「敵の場所がわかれば有利だね!」
モナド:「こちらから攻められるなら、楽」

カールス:「実は、この村の北には小さな岩山があるのですが……鉱物資源に乏しく、採れる石材の質も低いため特に村人は近寄らないのです」
カールス:「しかし、そこには古い廃墟がありまして……私の曽祖父がここに入植してくる前からあったものだと、当時の書記にあります」

アドリー:「廃墟ですか……古いというと、遺跡か何かで?」
カールス:「そうですね、石造りの古い建物なので……おそらく遺跡というやつなのだと思います」
アドリー:「そこに蛮族たちが住み着いてるんですかー?」
モナド:「遺跡……蛮族以外に何か見つかるかもしれないわね」
ノンナ:「ふむふむ、直接見ないとわからないかな~」
カールス:「一度だけ見に行ったことがあるんですが、高い塀に囲まれた堅い造りの建物でした。根城にするには、うってつけだと思います」
キリュー:「そういう古い場所には、良い薬草があるかもしれないな」
モナド:「敵は飛べるから、そういう場所は好みそうね」

アドリー:「では、今日はもう日が暮れますし……」
アドリー:「明朝、この地図を頼りに遺跡に向かうとしましょうか」
ウェイン:「おっけ~!」
ノンナ:「異議なーし!」
モナド:「無難な案ね」
キリュー:「了解した」

GM:村の厚意で、空家一軒(2部屋)を借りられます。 また、村長の奥さんが野菜と干し肉のスープを振舞ってくれます。

キリュー:「おいしい」
ノンナ:「あっさりしてておいしい!」
ウェイン:「これなら明日は超頑張れそ~じゃん!」
モナド:「まぁ、活力つけておいて損はないわね」

3. 岩山の遺跡を目指して

191118 岩山・渓谷背景

GM:◆描写◆
朝日が昇るのを待ち、PC達は支度を済ませて《キグナ村》を出発する。
昨晩村長から聞いた話によれば、村の北にある荒れた岩山に蛮族達の根城があるのだという。

GM:北に向かって歩くこと30分、ほどなくして周囲の景色はゴツゴツとした岩肌ばかりになっていた。
崩れた崖からは堆積岩の層が顕になっており、植物といえば背の低い雑草や岩肌を這う木蔦の類ばかりである。
起伏の激しい斜面は所々が壁や一枚岩のように切り立っており、視界が悪い。蛮族が潜むにはうってつけの地形だった。

アドリー:自然環境なので、【フォレスト・パス】の魔法を使っても?
GM:良いですよ!

◆GMのメモ◆
【フォレスト・パス】

樹神・ダリオンの特殊神聖魔法。
自然環境下でのみ効果を持ち、術者のHP最大値を増加させる。

GM:では、レンジャー技能またはセージ技能を持っている方
GM:難易度10の「レンジャー or セージ観察判定パッケージ」をどうぞ

モナド:2d6+1+3 //セージ知識判定パッケージ
<BCDice:モナド>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 8[4,4]+1+3 → 12
成功!

アドリー:2d6+1+3 //知識判定パッケージ
<BCDice:アドリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 6[4,2]+1+3 → 10
成功!

キリュー:2d6+1+1 //レンジャー観察判定パッケージ
<BCDice:キリュー>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+1) → 7[2,5]+1+1 → 9
失敗……

GM:成功したお二人は岩陰に薬草が自生しているのに気付きます。
「救命草」×2 「魔香草」×1を獲得します。

アドリー:「やぁ、薬草をみつけましたよー」
キリュー:「いいものを見つけたな」
ウェイン:「パネェ!」

モナド:「怪我の手当に使うもので、娘さんの治療に役立ちそうな薬草は見当たらなかったけど……」
キリュー:「いいんだ、気遣いに感謝する」

モナド:「大雑把に分けて救命草2束に、魔香草が1束。冒険の役には立つはず……」
アドリー:「キリューさんに預けましょうか」
アドリー:「薬草については造詣が深いようですし」
キリュー:「野伏技術の一環で、手当に約立てるくらいならできるが……」
モナド:「そうね、薬草の心得があるなら、預けて良いかしら?」
キリュー:「では受け取っておこう」

ノンナ:「うーん、ただの雑草にしか見えない……」*凝視して
ウェイン:「ぶっちゃけ全部同じっぽくね~?」
ノンナ:「だよね~!」
モナド:「……今夜二人にはみっちりどこが違うのか教えてあげる」

キリュー:「モナドはけっこう面倒見が良いな」
モナド:「褒めても何も出ないわよ」*口を尖らせる
ウェイン:「お、冒険の後の楽しみにしとくっしょ!」
ノンナ:「モナドちゃん怖いよ!」

GM:OKOK、では皆さんがそのまま岩山を登っていくと……

GM:choice[アドリー,キリュー,ウェイン,モナド,ノンナ] //PCランダム選択
<BCDice:GM>:
DiceBot : (CHOICE[アドリー,キリュー,ウェイン,モナド,ノンナ]) → ウェイン

GM:お
ウェイン:おっ!
GM:ウェインさん、難易度10で「異常感知判定」をどうぞ

ウェイン:2d6+1+1 //スカウト観察判定パッケージ
<BCDice:ウェイン>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+1) → 6[4,2]+1+1 → 8
失敗……

ウェイン:頭が軽いので気付きませんでした
GM:では残りPC全員、難易度11で判定をどうぞ スカウト技能ない方はただの2d6を振ってください

モナド:2d6+1+3 //スカウト観察判定パッケージ
<BCDice:モナド>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 7[2,5]+1+3 → 11
成功!

ノンナ:2d6+1+2 //スカウト観察判定パッケージ
<BCDice:ノンナ>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+2) → 7[2,5]+1+2 → 10
失敗……

アドリー:2d6
<BCDice:アドリー>:DiceBot : (2D6) → 8[4,4] → 8
→失敗……

キリュー:2d6
<BCDice:キリュー>:DiceBot : (2D6) → 9[4,5] → 9
失敗……

モナド:ギリギリセーフ!
ノンナ:ナイス!
キリュー:つよい
GM:すばらしい

GM:モナドさんは何かに気づいて静かに手を挙げ、他のメンバーに静止を呼びかけます
GM:起伏の激しい斜面のやや下を動く人影を発見したからです

アドリー:「流石ですねー」
モナド:「絶対目立つことしないでよ……特にウェイン
ウェイン:*指で丸印を作る
ノンナ:*何度か素早く頷く
キリュー:*親指を立てる

GM:まずモナドさんは人影を注視し、それが緑色の肌を持つ妖魔、ゴブリンであることを見抜きました
GM:しかし、ゴブリン以外にも幾つかの人影が見え、更に傍らには2頭の狼を伴っています
GM:彼らは頭上のPC達に気付く様子はなく、今なら奇襲を掛けることができそうです。

モナド:(仕掛ける?)*ハンドサインで訊く
ノンナ:*静かに頷き獣変貌
キリュー:*武器を取り出す

4. VS! 妖魔の巡回部隊

201115 蛮族と狼

GM:では……
GM:戦闘に移ります まだ相手はPC達に気づいてない
GM:陣営の説明から
GM:基本戦闘ルールを使用し、戦力は以下のとおり。

「ウルフ」×2
「ゴブリン」×1
「フーグル」×1
「ボルグ」×1

GM:ゴブリンとフーグルについては魔物知識判定・弱点まで含めて適用済
GM:続いて戦闘準備 「武器の装備」以外に何かやることのある方は宣言をお願いします
ノンナ:なしです!
アドリー:特にありません
キリュー:なしだ
ウェイン:大丈夫!

◆GMのメモ◆
ウルフとボルグの魔物知識判定にも無事成功。
ウルフは一般的な狼であり、ボルグに従えられているようだ。
ボルグは白い毛に覆われた青い肌の蛮族で、1.8m近い体格を持つ。
妖魔の中では最も危険で凶暴な種族であることで有名だ。

GM:それでは先制判定……目標値は11ですね
GM:また、今回は奇襲なので先制判定に+2の修正を加えます

ウェイン:2d6+1+4+2 //スカウト運動判定パッケージ
<BCDice:ウェイン>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+4+2) → 10[5,5]+1+4+2 → 17→成功!

モナド:2d6+1+3 //先制判定
<BCDice:モナド>:DiceBot : (2D6) → 9[5,4]+1+3 → 9+1+3→13
成功!

ノンナ:2d6+1+3 + 2 //スカウト運動判定パッケージ
<BCDice:ノンナ>:SwordWorld2.5 : (2D6+1+3) → 11[5,6]+1+3 → 15
成功!

GM:モナドが手近な石礫を数個、蛮族達の後方に投げ落とす。
音に気を取られて振り返った蛮族達の頭上に、短刀を抜いたウェインが踊りかかった。
突然の出来事に臨戦態勢を整えようとする蛮族達の足元に、ノンナの放った矢が飛来して牽制する。 冒険者達の奇襲が成功した!

GM:それでは冒険者たちの先攻で第一ラウンド開始!
    蛮族達は全員前線乱戦エリアにいます!
アドリー:全員、PC陣営エリアからスタートしてもらって良いですか?
      【フィールド・プロテクション】を使います
ウェイン:なるほど~! 了解です!

アドリー:では私から。神聖魔法【フィールド・プロテクション】を使用!

◆GMのメモ◆
【フィールド・プロテクション】
全ての神の信奉者が使用できる基本神聖魔法の一つ。
術者の周囲にいる対象に対し、受けるダメージを僅かに軽減する効果を付与する。ただし、毒や病気、呪い属性に対しては効果がない。

アドリー:行使判定いきます

アドリー:2d6+3+3 //魔法行使判定
<BCDice:アドリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3) → 7[5,2]+3+3 → 13
成功!

アドリー:「樹神の加護よ、我らを守りたまえ!」
ウェイン:「お~!?」*初めて見た
キリュー:「暖かみを感じる」
モナド:「助かるわ、ありがとう」
ノンナ:「準備万端だね!」

モナド:セオリー的には前衛が切り込むのがいいかな
ウェイン:では先手頂きましょうか
キリュー:お任せしよう

ウェイン:では通常移動、乱戦エリアへ!
ウェイン:ボルグを対象に、マンゴーシュで挑発攻撃!

◆GMのメモ◆
【挑発攻撃】
近接攻撃系の技能で使用できる特技。
相手を攻撃すると同時に挑発し、相手に自分を攻撃させる技。
回避に長けた戦士が使うことで相手の攻撃を引き付け躱すことができ、魔法を使う相手に対しても冷静さを失わせて近接攻撃を振らせることができる。

GM:判定をどうぞ!

ウェイン:2d6+4+3+0-0 //命中力判定
<BCDice:ウェイン>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+3+0-0) → 6[3,3]+4+3+0-0 → 13→HIT!

GM:ボルグの回避固定値は11……命中です!

ウェイン:k7@9+4+2+0-2 //ダメージロール
<BCDice:ウェイン>:SwordWorld2.5 : KeyNo.7c[9]+4 → 2D:[4,2]=6 → 2+4 → 6

GM:ウェインのマンゴーシュがボルグの胸板を浅く斬りつける!

ウェイン:「ウェーイ! こっちこっちぃ!」
GM:言葉は通じなくとも、ウェインの“挑発”は通じたようだ。ボルグは青い肌の顔を真っ赤にして武器を振り上げる!

キリュー:では私の手番で
キリュー:移動して前線乱戦エリアに入り、補助動作で練技【マッスルベアー】を発動

◆GMのメモ◆
【マッスルベアー】
呼吸によって自身の体内にマナを巡らせ、身体機能を強化する技能「練体術」の一つ。
熊の如き剛力を使用者に授ける。

キリュー:【両手利き】有効状態で、チェインスティック(拳)でゴブリンを攻撃します

キリュー:2d6+3+2+1+0-2 //命中力判定@チェインスティック
<BCDice:キリュー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+2+1+0-2) → 4[1,3]+3+2+1+0-2 → 8→MISS……

GM:ゴブリンの回避固定値は10……出目が足りない!
キリュー:ぐぬぬ…… 種族特徴【剣の加護/風の翼】を使います
キリュー:最初から使っておけば良かったが……
GM:OK! では二度目の攻撃をどうぞ!

キリュー:2d6+3+2+1+1-2 //命中力判定@チェインスティック
<BCDice:キリュー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+2+1+1-2) → 3[1,2]+3+2+1+1-2 → 8→MISS……

GM:出目が……
GM:では3回目 こちらは【追加攻撃】によるものなので命中マイナスがない。チャンスだが……!

キリュー:2d6+3+2+1+1-0 //命中力判定@チェインスティック
<BCDice:キリュー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+2+1+1-0) → 3[2,1]+3+2+1+1-0 → 10→MISS……

GM:同値にて命中ならず!
キリュー:出目が……

GM:キリューの拳が唸りを上げる! ゴブリンは逃げ腰になり、僅かにその拳から逃れた!
GM:キリューの拳は凄まじい威力で周辺の地面や岩壁を破壊するが、ゴブリンは必死で逃げ回ることに成功!

キリュー:「ご飯の量が足りなかったか……」
ノンナ:「ひゃ~! 凄い威力!」
ウェイン:「キリューお兄さんパワーやばくね? パネェ!」
モナド:「あの威力なら、当たりさえすれば問題ないわ」

GM:ゴブリンは震えながら汎用蛮族語で『あいつ 危ない 早く殺せ!』と仲間に喚いてます
モナド:「震え上がってるわね」

モナド:では手番もらって! フーグルに【エネルギー・ボルト】で攻撃!

◆GMのメモ◆
【エネルギー・ボルト】
真語魔法の初歩的な攻撃魔法。マナの矢を形成し、発射する。
それなりの威力と30mの射程を持つ、扱いやすい魔法。
魔法によるダメージは盾や鎧などの防護点の影響を受けない。

GM:判定をどうぞ!

モナド:2d6+3+3 //魔法行使判定
<BCDice:モナド>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3) → 7[3,4]+3+3 → 13
成功!

GM:フーグルの精神抵抗固定値は10、抵抗突破です!

モナド:K10+3+3@10 //威力10魔法ダメージ
<BCDice:モナド>:SwordWorld2.5 : KeyNo.10c[10]+6 → 2D:[1,3]=4 → 1+6 → 7

GM:残りHP5点……結構痛いぞ!

GM:モナドが魔法発動体のナイフを構えると、マナが矢を象りフーグルに向かって一直線に飛んでいく!
GM:マナの矢は飛び上がろうとしたフーグルの脇腹に放たれ、フーグルは衝撃にたまらず身をよじる!

モナド:「仕留め損なった……!」*苦い顔をする
ウェイン:「でも、あれもう落ちるんじゃね?」
ノンナ:『トカゲやれそうだね!狙うよ!』

ノンナ:では手番もらって! 補助動作で賦術【ヴォーパルウェポン】 Bランクを自分に使用

◆GMのメモ◆
【ヴォーパルウェポン】
錬金術師(アルケミスト)の扱う「賦術」の一つ。「マテリアルカード」と呼ばれる札状のアイテムを消費して効果を発揮する。
錬金術は様々な物質から抽出した「第一原質」と呼ばれる要素を目的に応じて使用する技術体系であり、魔法とは異なる業として伝えられている。

ノンナ:そしてモナドさんの魔法で傷ついたフーグルを狙うよ!

ノンナ:2d6+3+3+0-0 //命中力判定
<BCDice:ノンナ>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3+0-0) → 12[6,6]+3+3+0-0 → 18→自動成功!

ノンナ:自動成功だ!
ウェイン:つええ!!
GM:ナイスシュート!

ノンナ:k22@10+3+2+3-0 //ダメージロール
<BCDice:ノンナ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.22c[10]+8 → 2D:[1,5]=6 → 5+8 → 13

GM:フーグルのHP、文句なしのマイナス5 倒したね!
キリュー:つよい
モナド:獣変貌で底上げした筋力とヴォーパルウェポンで固定値十分ね

GM:獣変貌したノンナは素早く賦術を発動!赤のカードから放たれた第一原質が弓に展開され、運動性能を高める!
GM:適度に引き絞られた弓から放たれた矢は、フーグルの眉間に深々と突き刺さった!

アドリー:『素晴らしいですよー』*リカント語
ウェイン:「ノンちゃんやるじゃ~ん!!」
キリュー:「いい腕だ」*自分は当たらなかったけど
ノンナ:『どんなもんだい!』*親指を立てる

GM:それでは蛮族達のターン!
GM:まずは部隊長のボルグ。挑発攻撃を受けているので、ターゲットはウェインに固定! 怒りに任せて剣を振り上げる!
ウェイン:おいでおいで~!

ボルグ:C(7+4) //命中力判定
<BCDice:ボルグ>:SwordWorld2.5 : 計算結果 → 11

ウェイン:2d6+4+4+1+0-0 //回避力判定
<BCDice:ウェイン>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+4+1+0-0) → 2[1,1]+4+4+1+0-0 → 11→自動失敗……

GM:ピンゾロ!
ウェイン:キミ……
GM:さぁどうする?
ウェイン:面白いのでこのまま……!
GM:OK~! ダメージ出すよ

ボルグ:2d6+4 //近接攻撃ダメージ
<BCDice:ボルグ>:SwordWorld2.5 : (2D6+4) → 12[6,6]+4 → 16

GM:ボルグの持つ特殊能力「痛恨撃」は打撃点決定の2dの出目が10以上でダメージが上昇する効果を持つ……。合計20点の物理ダメージであります。
ウェイン:わぁ……

ウェイン:アドリーさんがかけてくれたプロテクション込で、残りHP12点です ほぼ6割強もっていかれた

ウェイン:「ウェーイ! そんな大振りじゃ当たらなくね?」

GM:ウェインは身軽にボルグの攻撃を躱す……が!
GM:足元の石ころにつまづいて転倒!

ウェイン:「あっ?!」
モナド:「ちょ、前っ!」

GM:一瞬の後、ボルグの大剣が振り下ろされる! 直撃だ!

ウェイン:「ごっ、ふぉ────?!」
アドリー:「うわー、ウェインさーーん!」
ノンナ:『モロに喰らったー!』
キリュー:「大丈夫かな」

ウェイン:「バリ痛ェ~~~!! ヤベ~~~!」*クソデカボイス

モナド:「大丈夫じゃないわね……ゴブリンやウルフは知性が低いから集中攻撃するような事はないとは思うけど」
アドリー:「どうでしょう。ウルフはともかく、ゴブリンなら手負いの相手ほど倒しやすいと判断しそうですがー……」*うむむ

GM:それではウルフ2頭の行動…… 2頭はキリューさんに襲いかかる!
GM:難易度9の回避判定をどうぞ

キリュー:2d6+3+2+1-0 //回避力判定
<BCDice:キリュー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+2+1-0) → 8[2,6]+3+2+1-0 → 14→成功!

GM:もう一体の分もお願いします

キリュー:2d6+3+2+1-0 //回避力判定
<BCDice:キリュー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+2+1-0) → 6[4,2]+3+2+1-0 → 12→成功!

GM:すばらしい
ウェイン:ヒュー!
キリュー:回避だけは高かった
モナド:偉い!

GM:牙を剥き、唸り声を上げるウルフが2頭でキリューに襲いかかる!

キリュー:「わ、こっちに来た」

GM:一頭目の攻撃を、キリューは自身の尻尾で軽くいなす!
GM:分厚い筋肉と皮膚、そして硬質の鱗に覆われた尻尾は狼の牙を受け流し、振り払った!

GM:もう一頭が時間差で飛び上がり、前足の爪でキリューの顔を狙うが……キリューは寸前で上体を逸らし、攻撃を躱した!

キリュー:「(全部避けられた……!)」
キリュー:「わーい、やったぁ!

ウェイン:「え、今の誰?」
キリュー:「なんでもない!」

モナド:「思ったより愉快な人みたい」*笑いこらえながら

GM:そしてゴブリン
GM:キリューの攻撃にビビっていたゴブリンだったが、ボルグの攻撃をモロに受けたウェインを弱敵と見なし、下卑た笑みを浮かべて武器を構えた!

GM:ウェインさん、難易度10の回避判定をどうぞ

ウェイン:2d6+4+4+1+0-0 //回避力判定
<BCDice:ウェイン>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+4+1+0-0) → 11[5,6]+4+4+1+0-0 → 20→成功!

キリュー:はやい、つよい
ウェイン:気分屋さん??
ノンナ:速すぎる
モナド:0か1しかない男

ウェイン:「キリューおにーさんの身躱し、真似してみたんだけど……」
ウェイン:「これパネェ! 余裕じゃん!」

GM:ぶっ殺した!そう思ったゴブリンの視界からウェインの姿が消える。
ウェインは一瞬でゴブリンの脇を抜け、口の端から流れる血を拭いながら再びラフな構えを取っていた!

キリュー:「でかした」
アドリー:「全身から血をダラダラ流しながら言われても……」
ノンナ:『さっきの攻撃を受けてまだ動けるなんて……』

GM:それでは第二ラウンド!

アドリー:ウェインさんの回復に回ります!
アドリー:【魔法拡大/すべて】から確実化を発動
アドリー:【キュア・ウーンズ】をウェインさんに使用します

◆GMのメモ◆
【キュア・ウーンズ】
神々に仕える神官たちの扱う神聖魔法のうち、初歩的なもの。
信仰する神の加護の力を借り受け、対象のHPを回復させることができる。

アドリーは魔法発動の失敗リスクを減らすため、2度判定を行って達成値を選ぶことのできる「魔法拡大/確実化」の特技を併用した。

GM:では行使判定をどうぞ!

アドリー:2d6+3+3 //魔法行使判定
<BCDice:アドリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3) → 9[4,5]+3+3 → 15
アドリー:2d6+3+3 //魔法行使判定
<BCDice:アドリー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3) → 8[3,5]+3+3 → 14

成功!

GM:では回復量ロールを

アドリー:K10+3+3@13 //威力10回復量
<BCDice:アドリー>:SwordWorld2.5 : KeyNo.10+6 → 2D:[1,3]=4 → 1+6 → 7

ウェイン:残りHP19点……助かります!

アドリー:「すいません、あまり回復しませんでしたねー」
ウェイン:「えっ、全然痛くねぇ! 神っしょ!?」
アドリー:「樹神の加護ですよー」
モナド:「回復魔法も初めて受けるのね……」

キリュー:次の手番もらいます……ボルグに攻撃します
キリュー:【両手利き】の効果はしようせず、拳で……
GM:命中判定どうぞ~!

キリュー:2d6+3+2+1+1-0 //命中力判定@チェインスティック
<BCDice:キリュー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+2+1+1-0) → 6[2,4]+3+2+1+1-0 → 13→HIT!

キリュー:k15@11+3+4+2-0 //チェインスティック用ダメージロール
<BCDice:キリュー>:SwordWorld2.5 : KeyNo.15c[11]+9 → 2D:[2,3]=5 → 3+9 → 12

GM:ボルグの残りHP、11! 良いのが入りましたね
GM:もう一撃どうぞ!

キリュー:2d6+3+2+1+1-0 //命中力判定@チェインスティック
<BCDice:キリュー>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+2+1+1-0) → 6[4,2]+3+2+1+1-0 → 13→HIT!

キリュー:k15@11+3+4+2-0 //チェインスティック用ダメージロール
<BCDice:キリュー>:SwordWorld2.5 : KeyNo.15c[11]+9 → 2D:[2,3]=5 → 3+9 → 12

GM:残りHP、2点! 全快からワンツーで瀕死まで持っていった……!?

GM:キリューはゆっくりと腰を落とし、息を整える。命中重視の構えだ!

キリュー:「最初はコテ調べだったんだ」*一気に距離を詰め

GM:そのままキリューの拳が2度瞬き、ボルグの巨体を一瞬浮き上がらせる!ボルグは驚愕の表情を浮かべ、口から血反吐を吐き出した!

キリュー:「まだやり合う気概があるか」*構えなおす

GM:向き直ったキリューの前で膝を付くボルグは、既に瀕死の有様だ!

ウェイン:「アレ(ボルグ)と殴り勝っちゃうってマジ?!」
ノンナ:『どんな威力なの……!』
モナド:「落とすなら今のうちね」*ナイフ構え

モナド:手番もらってボルグに【エネルギー・ボルト】します

モナド:2d6+3+3 //魔法行使判定
<BCDice:モナド>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3) → 8[6,2]+3+3 → 14
成功!

GM:抵抗突破! ダメージをどうぞ

モナド:K10+3+3@10 //威力10魔法ダメージ
<BCDice:モナド>:SwordWorld2.5 : KeyNo.10c[10]+6 → 2D:[1,3]=4 → 1+6 → 7

GM:OK! ボルグ撃破です!

GM:膝をつくボルグに、すかさずモナドが魔法でトドメを刺す!

モナド:「トドメは刺したわ」
アドリー:「やりましたねー!」
キリュー:「魔法とはすごいものだな」
ノンナ:『このまま押し込んでいこ~!』

ウェイン:「これもう勝ったっぽくね?」
モナド:「……油断はしないように!さっきそれで痛い目見たでしょ!」*ウェインさんを睨む

ウェイン:「……?」
ウェイン:*見つめられてると思ってピースで返す
モナド:*頭を抱える

◆GMのメモ◆
ピースサイン

人族の祖である“始祖神”ライフォスが友好の尊さを説く際、人差し指を自身、中指を隣人に見立ててその精神を忘れぬよう話したことが起源とされ、現在ではフランクな友愛を示すハンドサインとして使われている。
GMが考えた。

ノンナ:では手番もらって!
ノンナ:補助動作で賦術【ヴォーパルウェポン】をウェイン君に!Bランクで発動!
ノンナ:そして【牽制攻撃】を宣言しつつゴブリンを狙います!

◆GMのメモ◆
【牽制攻撃】
近接・射撃ともに有効な宣言特技。
命中判定にプラスの補正を得る代わりに、命中時のクリティカル値が上昇(クリティカルし難く)する。
大ダメージを出すよりは確実に当てに行く攻撃と言える。

ノンナ:『受け取って!』*ウェインにカード投げて武器を強化
ウェイン:「……? リカント語わかんねー!」

ノンナ:『わかんないかー! トドメは上手く刺して欲しいけど』
ノンナ:*弓を引き絞り

ノンナ:2d6+3+3+1-0 //命中力判定
<BCDice:ノンナ>:SwordWorld2.5 : (2D6+3+3+1-0) → 8[6,2]+3+3+1-0 → 15→HIT!

ノンナ:k22@11+3+2+3-0 //ダメージロール@牽制攻撃
<BCDice:ノンナ>:SwordWorld2.5 : KeyNo.22c[11]+8 → 2D:[4,6]=10 → 8+8 → 16

GM:ゴブリンのHP、残り2点!

GM:ノンナが引き絞った弓がキリキリと音を立てる! 放たれた矢はウェインのすぐ横を通り、ゴブリンの脇腹に突き刺さった!

ノンナ:『あとは任せるよ!』*きゃうん!
ウェイン:「……??」

モナド:「トドメ刺しに行きなさい! 気付けバカ!」*デカい声を出す
ウェイン:「あ、コレ使え的な感じか!」*賦術の効果に気付く
アドリー:「あとは任せた、と言ってます。お願いしますー」*通訳
ウェイン:「オッケー! 任せて!」*剣構え直し

ウェイン:では特技宣言なし、マンゴーシュでゴブリンへ攻撃!

ウェイン:2d6+4+3+0-0 //命中力判定
<BCDice:ウェイン>:SwordWorld2.5 : (2D6+4+3+0-0) → 5[2,3]+4+3+0-0 → 12→HIT!

ウェイン:k7@9+4+2+1-0 //ダメージロール
<BCDice:ウェイン>:SwordWorld2.5 : KeyNo.7c[9]+7 → 2D:[2,3]=5 → 1+7 → 8

GM:ゴブリン、無事撃破!
ウェイン:やり~!

GM:ノンナの放った矢でゴブリンが怯んだ隙を見逃さず、ウェインは距離を詰める!軽快なステップで死に体のゴブリンが振り回す武器を躱し、瞬時にその背後に回ると同時にマンゴーシュを急所へと突き立てた!

ウェイン:「え?! ちょ~切れ味良くなってね?!」*手応えに驚く
アドリー:「やりましたねー。連携お見事です」
キリュー:「鮮やかな手並みだ」
ノンナ:『ナイス~!』*親指を立てる
ウェイン:「ウェーイ!」

モナド:「あとは狼だけ、かしら」*油断せず

GM:OK! 狼達はボルグが倒されたのに狼狽し、岩山を駆けて逃げ去っていきます

キリュー:「どうやら、尻尾を巻いて逃げたようだな」*腕組み
アドリー:「そのようですねー。狼を従えていたのはボルグで、ゴブリンやフーグルには義理立てする必要もないからでしょう」

アドリー:「それにしても、皆さんお見事です」
モナド:「お疲れ様……少しだけヒヤヒヤしたわ」
キリュー:「こちらは特に消耗はない。ウェインの傷の手当くらいか?」
ノンナ:「魔法使い組はちょっとマナ使ったよね」
ウェイン:「こいつら、何か使えそうなもの持ってないかな?」

GM:妖魔の巡回部隊を倒したPC達。後半戦の始まりですね~。

前編のまとめ

冒険者ギルド《黒曜石の小剣》亭に集まったウェイン、モナド、キリュー、アドリー、ノンナの5人は蛮族退治の依頼を請ける。
岩山に囲まれた《キグナ村》で概要説明を受けたPC達は、村の近くにある遺跡を目指すが、その途中で妖魔の小集団と遭遇。見事奇襲を成功させ、初戦を勝利に導く。

魔動機文明時代の砦の遺跡を根城とする蛮族との決戦は近い。
後半戦をお楽しみに。

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