タクティカル祓魔師TRPGリプレイ 行動予備班シリーズ 第1話「落ちこぼれ達の部隊」後編
はじめに
この記事は、2024/4/29に行われたタクティカル祓魔師TRPGのセッションログを再編集したリプレイです。
読みやすくするため、実際のセッションログを少しだけ脚色したり、発言順序を整理したりしています。
前編はこちら。
本作は「@御伽月」氏が権利を有する創作企画『タクティカル祓魔師』の二次創作です。
また、本TRPGのルールは、フィリップ・N・モーゼズ氏がメインルールデザイナーを務め、ニンジャスレイヤー公式/ダイハードテイルズによって提供された「ソウルワイヤードTRPGフレームワーク」を採用しています。
「ソウルワイヤードTRPGフレームワーク」の著作権は、メインルールデザイナーであるフィリップ・N・モーゼズ氏と、ダイハードテイルズ・ゲームズが有しています。
0. あらすじ
環境庁 神祇部 境界対策課。
そこには、どの組織にも行き場の無い"訳アリ"な人員の集められた小隊が存在した。
様々な事情を抱えた人員の集まった、所謂人材の墓場。
境界対策課が預かるその部隊は、「行動予備班」と名付けられていた。
大量の詐欺事件を起こして逮捕された元呪詛犯罪者であり、発作的に嘘を吐く男、牟田田 白金。
フランス祓魔の名家の出身ながら身体強化の術が一族に認められず、日本に送られた祓魔師、ローラ・ザリア・カサンドラ・ド=ベルナウアー。
名家の傍流に生まれながら一切の祓魔術適性を持たず、技巧を磨き続ける祓魔師、柊崎 リツヤ。
そして新人祓魔師として予備班に配属された少女、三刀屋 宵子。
宵子の配属当日、東京都内 品川-目黒間にて広範囲に渡る境界異常が発生。大量の界異が出現する事態が起こる。
行動予備班に下った命令は、広域結界内の目黒住宅街に急行し、結界の外を目指す界異を殲滅することであった。
押し寄せる界異を全滅させ、任務成功を確信したのも束の間。
結界内に三号級界異が出現し、祓魔師数名に重傷を負わせたとの情報が入り、現場の祓魔師達の間には緊張が走る。
そして、その三号級界異は予備班が担当する方面へと向かって来ている。
PC達を迎える、次なる局面とは……?
1. 三号級界異"双頭狗肉"
GM:◆描写◆
幽世に由来する"穢れ"が実体化したり、現世物質に作用して形を成す怪物全般を"界異"と呼ぶ。
それらには脅威度に応じて一から五の号級が付与されており、数値が増すほど強力なものとなる。
三号級界異はその多くが強力な殺傷能力を持ち、その祓滅は危険を伴うものとなる。
先ほどPC達が蹴散らした一号級界異とは、別次元の存在と言える。
牟田田 白金:「逃げましょう! 我々に倒せる相手ではありません!」
PC名:牟田田 白金/ムタダ シロカネ
PL名:ヴォーパルのっち
・能力値
【体】1 【霊】2 【巧】4 【術】2
・副能力値
【体力】1 【霊力】2+2 【機動力】2
・祓魔術
【式神使役】
・支給装備
【形代】*7 【祓串】*7 【注連鋼縄】*21
【医霊器具】*3
・攻性祭具
【中型遠隔祭具】:祓串発射装置「カラビナORZ90」
【汎用使役祭具・Ⅰ型】:汎用式神「カルシウム弐号」
・防性祭具
【軽装狩衣】:回避ダイス+2
・特技
【戦術機動】
【被呪耐性】
・パーソナルデータ
年齢不詳(推定・二十代後半)。
界異や境界異常に絡む600件超の詐欺罪で逮捕された、元呪詛犯罪者。
経歴が余りにも不可解であったため、監視と司法取引の一環で祓魔師として神祇部に服務している。
主に外部との交渉や事務会計を担当しているが、そこそこの頻度で改竄や横流しを試みる。
戦闘時は複数の式神を使役し、数の優位を得る戦法を好む。
ローラ・S・カサンドラ:「移動の手間が省け……あら? 逃げるおつもりですの?」
PC名:ローラ・ザリア・カサンドラ・ド=ベルナウアー
PL名:パッ太郎
・能力値
【体】5 【霊】1 【巧】1 【術】2
・副能力値
【体力】5 【霊力】1 【機動力】3
・祓魔術
【反閇歩法】
・支給装備
【形代】*7 【祓串】*7 【注連鋼縄】*21
【疑似穢Ⅱ型】*3
・攻性祭具
【大型近接祭具】:ディスクオルゴール型大戦斧「虎の涙/ティガートレーネ」
【霊的遠隔祭具】:同上
・防性祭具
【重装狩衣】:【装甲】+3 【戦術機動】難易度+1
・特技
【戦術機動】
【白兵戦適性】
・パーソナルデータ
2021年生まれの24歳。
フランスの騎士領主階級をルーツとする欧州祓魔の名門「ベルナウアー家」の出身だが、
一族の重んじる「高度な術」と生まれ持った祓魔術の方針が合わず、劣等の烙印を押されていた。
現在は「技術交流」の名目で日本の環境庁・神祇部に在籍しているが、事実上の島流しである。
可憐な見た目に似合わぬ膂力を持ち、大型祭具の質量で界異を叩き切るパワーファイター。
身に宿す祓魔術を発動することで、更なる怪力を発揮する。
牟田田 白金:「安全圏まで引き、神祇室の指示を仰ぐべきです」
牟田田 白金:「このメンバーで戦えば……十中八九被害が出る。上層部もそう判断するはずです」
ローラ・S・カサンドラ:「賢明な判断ではあるけれど、消極的ね」
三刀屋 宵子:「でも……この近辺にいる人が巻き込まれちゃいます!」
PC名:三刀屋 宵子/ミトヤ ヨイコ
PL名:シロクニ
・能力値
【体】1 【霊】3 【巧】5 【術】1
・副能力値
【体力】1 【霊力】3 【機動力】3
・祓魔術
【加護防壁】
・支給装備
【形代】*7 【祓串】*7 【注連鋼縄】*21
【呪瘤檀】*3
・攻性祭具
【中型近接祭具】:薙刀型黒不浄
【大型遠隔祭具】:祓串発射装置「カラビナLW2000」
・防性祭具
【軽装狩衣】:回避ダイス+2
・特技
【戦術機動】
【汎用祭具適性】
・パーソナルデータ
2029年生まれの16歳。
某県の山間部にある小規模集落で祖母と暮らしていた。
術を含めた祓魔師への適性が見出だされてからは、紆余曲折を経て上京。
環境庁の「若年向け祓魔師育成プログラムⅡ種」を適用された結果、
通信制の神学校に通いながら祓魔師としての業務を兼任している。
技巧に長けており、大型遠隔祭具と中型近接祭具を使って距離を選ばない戦闘を展開できる。
ローラ・S・カサンドラ:「新入りの言う通りですわ。三号級を野放しにしたら、その間に民間人が何人死ぬかしら」
牟田田 白金:「し、しかしですね……! 正式な命令が出ていないのに我々が独断で動くというのは……」
牟田田 白金:「部隊の評判を落とすのは避けたいですよ、私」
柊リツヤ:「元より守るほどの評判があるのか?」
PC名:柊崎 リツヤ/フキザキ -
PL名:御伽月
・能力値
【体】3 【霊】3 【巧】5 【術】0
・副能力値
【体力】3 【霊力】3 【機動力】3+2
・祓魔術
なし
・支給装備
【形代】*7 【祓串】*7 【注連鋼縄】*21
【名伏】*3
・攻性祭具
【小型近接祭具】:旧規格祓串 *2
・防性祭具
【軽装狩衣】:回避ダイス+2
・特技
【戦術機動】
【白兵戦適性】
【機動戦適性】
・パーソナルデータ
2021年生まれの24歳。
代々優れた神祇官を輩出する名門一族の分家「柊崎」の家に生まれるも、先天的な素養に恵まれず
苦しい幼少期を過ごしていた。紆余曲折あって勘当されている。
一族への反抗精神を理由に十代後半から神祇部の未成年者登用プログラムに参加しており、
常に祓魔の一線に身を置き続けている。
高い機動力と手数を持ち、小型近接祭具による急襲・離脱戦法を得意とするインファイター。
牟田田 白金:「それは……そうなんですが……」
柊崎 リツヤ:「それに、だ」
柊崎 リツヤ:「戦果を上げれば予算も通しやすくなる」*指を立てながら
三刀屋 宵子:「私はまだ形代も全く消耗してません! 継戦可能です!」
三刀屋 宵子:「評判とかは……よく分からないんですけど。それでも!」
三刀屋 宵子:「やれるだけやらせてください!」
牟田田 白金:「三刀屋さんまで……」
ローラ・S・カサンドラ:「……とはいえ。三号級相手に戦う気のない足手纏いを抱えて行くつもりはありませんことよ」
牟田田 白金:「しかし……前線を張るお二人……お嬢様は2枚、リツヤさんは1枚の形代を損失しています。この状態での三号級との戦闘は……!」
柊崎 リツヤ:「天才に、ここで退く選択肢はない」
ローラ・S・カサンドラ:「民を置いて先に逃げる貴族が、どこにいるものですか。私達だけでも迎撃しますわよ!」
GM:◆描写◆
結界内に出現した三号級界異が、PC達の担当エリアに向かっている。
通信端末から聴こえてきたオペレーターの声は緊張しており、事態の深刻さを物語っている。
その時、PC達の通信端末が着信を告げる。連絡の主は中央神祇室――神祇部の中枢である。
ローラ・S・カサンドラ:「こちら行動予備班、ローラですわ」*即座に応答
三刀屋 宵子:「(連絡が……!)」*新人なので聴きの姿勢
洞井 洞冥:『こちらは中央神祇室の洞井です。本作戦の指揮官補佐を担当しています』
洞井 洞冥:『単刀直入に要件を。そちらに向かっている三号級界異を、可能な限り足止めしてください』
牟田田 白金:「そ、そんな! 無茶ですよ!」
洞井 洞冥:『目黒方面は結界の外縁に近く、あまり練度の高い部隊は配置していませんでした』
洞井 洞冥:『今、第五班・第六班が急行していますが……"双頭狗肉"の移動速度を考慮するとどこかで足止めが必要になります』
ローラ・S・カサンドラ:「……そこでたまたま現場付近に居た“死んでもいい部隊”が私達というわけですのね」
三刀屋 宵子:「……!?」
洞井 洞冥:『私はそうは思っていません。しかし、そう思われても仕方ないとも考えています』
洞井 洞冥:『"双頭狗肉"は姿形こそ獣ですが、知能と判断力はヒトのそれとほぼ同水準です』
洞井 洞冥:『彼らは"狩り"を好む性質がある』
洞井 洞冥:『知能と悪意を以て狩りを行う獣が、穢れを撒き散らしながら首都を闊歩する……そんな最悪のケースは極力避けなければならない』
柊崎 リツヤ:「どうにせよ、誰かがやる他ないという訳だ」
ローラ・S・カサンドラ:「望むところ。相手にとって不足なしですわ」
牟田田 白金:「……」
牟田田 白金:「お嬢様、端末を貸してください」*小声で
ローラ・S・カサンドラ:「逃げるとか言うんじゃないですわよね?」*貸す
牟田田 白金:「洞井神祇官の仰ることはよく理解できました。ただ、一点だけ諒解頂きたいことが」
洞井 洞冥:『それは?』
牟田田 白金:「我々行動予備班は本来非正規部隊で、予算や設備も正規部隊とは差があります」
牟田田 白金:「実は先の戦闘において、前線を張る職員数名が形代を多分に損耗しており、我々としては可及的速やかに補給を受ける必要があると判断していたところです」
牟田田 白金:*ローラとリツヤに指で「ちょっと盛るだけなんで」のジェスチャーをしながら
洞井 洞冥:『……』
柊崎 リツヤ:*両手の平を肩の高さで空に向ける
ローラ・S・カサンドラ:「フン……」
ローラ・S・カサンドラ:*合理性は理解している
三刀屋 宵子:*何のジェスチャーか図りかねて首を傾げる
牟田田 白金:「洞井神祇官ならご存じでしょうが、私は本来前線向きではない支援型の術師……」
牟田田 白金:「更にもう一人は本日配属されたばかりの新人で、先ほどの戦闘を終えて緊張状態にあります」
三刀屋 宵子:「?」
牟田田 白金:「我々は所属する人員もコンセプトや特性に合わせて編成されたものではなく……言わば臨時編成に近い状態です」
牟田田 白金:「即ち、洞井神祇官が本来想定しているような"境界対策課の部隊"と同じスペックが発揮できる保証はありません」
洞井 洞冥:『……』
牟田田 白金:「我々も職務には最善を尽くします」
牟田田 白金:「ただし、本作戦が"最悪の事態"を招くか否かは……洞井神祇官、貴官の指揮と判断に掛かっている点をご認識いただけますようお願い申し上げます」
洞井 洞冥:『……牟田田祓魔師。それは脅しですか?』
牟田田 白金:「滅相もない。ただ、損耗した我々が命を落とし、界異が結界の外に出る可能性は十分考えられると申し上げたまでです」
牟田田 白金:「せめて……中央神祇室権限からの、何らかの援護があれば。この事態を好転させられるかもしれませんが」
洞井 洞冥:『……』
牟田田 白金:「(やばい……怒られるか……?)」
洞井 洞冥:『少し待ってください』
洞井 洞冥:『ポイント38近傍に、小さな公園があります」
洞井 洞冥:『撤退中の結界管理課職員に依頼して、その公園を外郭とする結界を造成してもらいます。簡易式なので、効果は大きくありませんが』
洞井 洞冥:『あちこちと走り回られて奇襲を受けるよりは、まだ足止めしやすいはずです。私から打てる手は、これが限界です』
牟田田 白金:「では……我々はそこに界異を誘い込めば良いのですね?」
洞井 洞冥:『結界だけでは強度的に長くは保ちません。内部で注意を引いてもらう必要はあります』
牟田田 白金:「止むを得ませんが、市街地戦よりは有利ですね。ご助力感謝致します」
牟田田 白金:「それでは、我々は作戦行動に移ります」*通信を切る
牟田田 白金:「ふーっ……何とか神祇官を巻き込めましたね」
牟田田 白金:「もし失敗しても、幾らかの責任は被せられると思います」
牟田田 白金:*宵子、ローラ、リツヤに親指を立てる
牟田田 白金:「ヤバくなったら逃げましょう!」
ローラ・S・カサンドラ:「セバス……今日ばっかりは貴方の方がよっぽど肝が据わっていると思いますわ」
柊崎 リツヤ:「大した悪党だ」
ローラ・S・カサンドラ:「いい働きぶりですわ」
牟田田 白金:「ありがとうございます」*口の端を歪める
三刀屋 宵子:「(そっか、予備班ってけっこう大変な班なんだ……!)」*理解が遅い
柊崎 リツヤ:理解するのに結構時間かかってて好き
ローラ・S・カサンドラ:普通の班を知らない子なのね
牟田田 白金:三刀屋さんの天真爛漫? な性格でも気付いてしまいましたね
三刀屋 宵子:これからもっと大変になるかもしれませんよ!!
ローラ・S・カサンドラ:「そうと決まれば、さっそく討伐対象を誘き出しますわよ!」
柊崎 リツヤ:「異論無しだ」
三刀屋 宵子:「了解!」
牟田田 白金:「あ、足止めですってば……!」
ローラ・S・カサンドラ:GM、これフレーバー的に「疑似穢」を使って三号級界異を誘き出せませんか?
GM:イイですね! 設定的にも自然ですし、そういう展開にしましょうか
柊崎 リツヤ:「で、どうやって誘き出す?」
ローラ・S・カサンドラ:「疑似穢を持って来ていますわ。狩り好きの獣とあれば、これに誘き寄せられるのは必定!」
三刀屋 宵子:「餌で釣るみたいですね!」
牟田田 白金:「誘き出した所を頭からガブリ……なんてことにならないのを願いますよ」
ローラ・S・カサンドラ:というわけで疑似穢を起動して投げますわ!
GM:OK! では数分もしない内に……
ローラ・S・カサンドラ:「祭具に問題なし。何時でも戦えますわ!」
三刀屋 宵子:「私も祭具に問題ありません!」
柊崎 リツヤ:「天才の装備に手抜かりはない」
牟田田 白金:「えっ皆さん点検してたんですか」*休憩してた
牟田田 白金:「じゃあ私も……」
GM:◆描写◆
その瞬間、PC達の頭上で二重の咆哮が響く。
反射的に目を向けると、巨大な獣が民家の屋根上からPC達を見下ろしていた。
穢れで象られた体長4.0mを越す巨躯。
二つの頭部には、噛み砕いて獲物を殺すためだけの口が牙を剥いている。
屈強な身体に二つの頭を持つ獣姿の界異、三号級界異"双頭狗肉"がPC達を新たな獲物として見定めていた。
牟田田 白金:「で、出たーーーッ!?」
三刀屋 宵子:「あ、あれが三号級……ですか!? おっきい!」*身震いし
柊崎 リツヤ:「気配無しか……これが三号級!」*祭具構え
ローラ・S・カサンドラ:「……!」
ローラ・S・カサンドラ:「(もう此処まで来てたなんて……早い!)」
ローラ・S・カサンドラ:「(しかも風下から迂回してきたんですの?)」
GM:◆描写◆
屋根から飛び降りてきた"双頭狗肉"はゆっくりとPC達を観察する。
誰が強いのか。一撃に長けた祓魔師は誰なのか。一番動くのが速いのは誰なのか。その眼差しには、確かな知性と狡猾さが同居している。
牟田田 白金:「これ本当に足止めできますかね……!?」
柊崎 リツヤ:「やれやれ、確かに倉庫番には無茶な仕事よな」
牟田田 白金:「と、とりあえず誘き出しますよ! 公園まで走ります!」
ローラ・S・カサンドラ:「特設のパーティー会場ですわね。少しはマシな装飾であることを願いますわ!」
柊崎 リツヤ:「総員、走れ!」
三刀屋 宵子:「了解ッ!」
2. 品川-目黒結界 界異殲滅作戦Ⅱ
GM:では改めて、三号級界異"双頭狗肉"のスペックを見ていきましょう!
エネミーデータ:双頭狗肉
【体】10 【霊】4 【巧】4 【術】2
【強度】24 【穢装】2 【機動力】6
【回避種別】あり
攻撃能力
【近接攻撃】:隣接する目標1体を対象に近接攻撃を行い、攻撃成功時に1d6点の物理ダメージを与える
【強攻撃】:隣接する目標1体を対象に『難易度:HARD』で近接攻撃を行い、
攻撃成功時に2d6点の物理ダメージを与える。
判定時の出目に【6,6】が含まれていた場合、ダメージに【体】点を追加する
特殊能力
【戦術機動】:第一移動時に宣言して使用する。
【巧】で『難易度:NORMAL』の判定を行い、成功した場合は回避ダイスを直ちに2個得ると共に、
その移動では【機動力】の2倍の距離を移動する。
ただし、続く自身の手番で行う能動的な判定の難易度が1段階上昇する。
【影縫い】:手番中好きなタイミングで発動できる。
7マスまでの目標1体を対象に【霊】+【術】で発動判定を行う。
発動判定が成功した場合、対象は『難易度:HARD』の【霊】判定を行い、
失敗した場合、このキャラクターの手番が終了するまで、
対象が行う回避判定の難易度は1段階上昇する。
【上級戦闘術】:攻撃時に「7」以上の能力値を参照している場合、
その攻撃に組み合わせて使用可能。組み合わせた攻撃は【連続攻撃】1を得る。
【双頭咬撃】:攻撃時に組み合わせて使用可能。
命中判定の難易度が1段階上昇する代わりに、判定に用いるダイスを+2個して【連続攻撃】1を得る。
【2回行動】:このキャラクターはイニシアチブ時、
2回の手番を行う。【戦術機動】の効果は累積しない。
【巨躯】:このキャラクターは、マップ上で2*2マスの大きさを持つ(移動時は都度基準指定)
解説:
体長4.0m程の、獣のような姿をした三号級界異。
狗を思わせる二つの頭部を持ち、牙と爪による近接戦を得意とする。
影を媒体に穢れを操る能力を持ち、
獲物の影を捕らえることで動きを鈍らせて"狩り"を行う行動が記録されている。
広範囲に破壊を齎すことは無いが、高い機動力と戦闘能力を併せ持つ上に
積極的に人間を狩りの対象とする性質から、遭遇時は可能な限りその場で対処することが求められる。
三刀屋 宵子:【体】が高くて、攻撃回数は最大3回……ダメージ最大値は2d6+【体】点なんですね
柊崎 リツヤ:とはいえ、その状態だと攻撃判定の難易度はULTRA-HARD……出目6が必要になるな
ローラ・S・カサンドラ:でもこの界異、2回動きますわよ!
三刀屋 宵子:と、いうことは……1ターンに飛んでくる攻撃は最大6回?
牟田田 白金:はい。私や三刀屋さんの【体力】は1点で、狩衣に【装甲】は無いので……
牟田田 白金:最悪の場合、攻撃が3回×2セット飛んできてダイス1個ずつで回避を試みたとして、1回でも回避をミスると死にます
牟田田 白金:まぁ正確に言えば形代が2枚吹き飛ぶだけなんですが……
ローラ・S・カサンドラ:術の発動に形代を使うセバスと私は、何度も被弾してると結構キツいですわね……
GM:公園ど真ん中、9-10から11-12までの3*3マスの範囲に配置をどうぞ!
牟田田 白金:初期配置9-10です
三刀屋 宵子:初期位置10-10です!
柊崎 リツヤ:初期配置11-11にて
ローラ・S・カサンドラ:初期配置11-10です!
GM:双頭狗肉の配置は公園東側、16-11ですね!
GM:三号級界異"双頭狗肉"は全長4.0mにも達する巨大な獣の界異である。
二つの頭を持つ屈強な身体は狩衣による防護を易々と貫き、形代を装備していない人体を紙細工のように引き裂く。
遠距離攻撃能力は有していないが、"影"を通じて穢れを物体化させる術を操ることで知られており、それは回避行動を阻害する形で発揮される。
獲物の動きを止め、一瞬で接近して噛み砕く。
凶悪な戦闘能力を持つ、強力な界異である。
2-1. 第1ターン
GM:それでは、戦闘を開始します
GM:三刀屋さん、手番をどうぞ!
三刀屋 宵子:はーい!
三刀屋 宵子:では……10-9に祓串を刺しつつ
三刀屋 宵子:10-10から7-10まで移動して距離を取り、狙撃します!
GM:OK!
三刀屋 宵子:
【大型遠隔祭具】:【巧】の値を参照して「遠隔攻撃」を行い、攻撃成功時、「5」点の物理ダメージを与える。『攻撃スタイル:狙撃』を使用可能。
三刀屋 宵子:
『攻撃スタイル:狙撃』:「遠隔攻撃」の難易度が『ULTRA-HARD』になる代わりに、攻撃成功時に2d6点の物理ダメージを与える。更に、攻撃判定時の出目に【6,6】が含まれていた場合、与えるダメージに【巧】点を加える。
GM:宵子は大型祭具を構え、引き金を引こうとするが……!
その足元から樹木のように"影"が生え、祭具の銃身を強引に上に向ける!
三刀屋 宵子:「っこの!」*祭具を捉えられないように回避に専念
GM:反射的に飛び退がった宵子には、二つ頭の獣の口が嘲笑っているように歪んで見えた。
GM:続いてリツヤさん!
柊崎 リツヤ:「厄介だな……だがこちらとて無策ではない!」
柊崎 リツヤ:16-12へ通常移動! 一気に距離を詰める!
柊崎 リツヤ:更に……【名伏】を起動!
柊崎 リツヤ:「対界異アクティブステルス、ON……!」
GM:リツヤは腰ベルトに取り付けたデバイスを起動! 界異の疑似知覚に干渉する極少の結界がリツヤの全身を包み、双頭狗肉の疑似視覚からリツヤの姿が消える!
柊崎 リツヤ:【小型近接祭具】を二つ使用し、『攻撃スタイル:連撃』+『追加スタイル:両手利き』を宣言! 攻撃判定の難易度は4で、攻撃ダイスは9個! 攻撃回数は3回! 当たれば1d6+1点……!
リツヤ:罷り越します!
GM:OK~! カマしな!
柊崎 リツヤ:「こちらとて姑息な手は使える! 捌き切れるか?」
GM:目にも止まらぬリツヤの連撃! 高速で振るわれる旧型祓串が界異の毛皮を裂き、穢れを漏出させる!
双頭狗肉は強引に前足を振るい、リツヤを牽制して距離を取った!
柊崎 リツヤ:「牟田田! 畳み掛けろ!」
牟田田 白金:「はいただいま!」
牟田田 白金:では手番をいただきます!
柊崎 リツヤ:やっちゃえ~!!!!!
牟田田 白金:9-10から10-8に2マス移動!
牟田田 白金:「ここは……的を散らしていきますか」
牟田田 白金:【使役型祭具・Ⅰ型】を使用し、使役物を起動します!
牟田田 白金:「私の本職はこちらでして……私の代わりに式神がお相手しますよォ~ッ!」
牟田田 白金:「式神Ⅰ型……カルシウム弐号、起動!」
ローラ・S・カサンドラ:「そのネーミングセンス何とかなりませんの?」
牟田田 白金:自身を中心とした3*3マス 今回は11-8に使役物を設置
牟田田 白金:この宣言は攻撃の代わりに……ではない!
牟田田 白金:続いて、式神による攻撃を行います
柊崎 リツヤ:うひょ~!
GM:牟田田は両手の手袋に仕込んだ護符を媒介に、汎用の式神を起動!
骨質の身体を持つ魚が空中を泳ぎ、界異に向かって骨の針を発射する!
式神Ⅰ型:
【遠隔攻撃】:7マス先までの相手を対象に【巧】の値を参照して攻撃を行い、攻撃成功時に3点の物理ダメージを与える
三刀屋 宵子:「これが……式神!」
ローラ・S・カサンドラ:「開発部が作っている汎用タイプね」
柊崎 リツヤ:「……多芸な男だ」
牟田田 白金:「威力は軽微ですが……機動力や命中力は私より少しだけ上なんですよ!」
GM:続いて双頭狗肉の手番!
双頭狗肉:まずは回避ダイスが10個まで回復!
双頭狗肉:そして第一移動を放棄 攻撃集中に入る
柊崎 リツヤ:!!
双頭狗肉:
【双頭咬撃】:攻撃時に組み合わせて使用可能。命中判定の難易度が1段階上昇する代わりに、判定に用いるダイスを+2個して【連続攻撃】1を得る。
双頭狗肉:
【上級戦闘術】:攻撃時に「7」以上の能力値を参照している場合、その攻撃に組み合わせて使用可能。組み合わせた攻撃は【連続攻撃】1を得る。
双頭狗肉:
【近接攻撃】:隣接する目標1体を対象に近接攻撃を行い、攻撃成功時に1d6点の物理ダメージを与える
ローラ・S・カサンドラ:リツヤァーーーーッ!!!!
柊崎 リツヤ:ああああああ!!!!!!!
三刀屋 宵子:先輩ーーーッ!!!!
双頭狗肉:リツヤを攻撃!
GM:双頭狗肉が先の攻撃の応報とばかりに、二つの頭と両前足でリツヤに襲い掛かる!
繰り出される多重攻撃! リツヤは最小限の動きでその隙間を縫い、手にした祭具で爪と牙を弾き返す!
柊崎 リツヤ:「そうだ、もっと食いついてこい!」
柊崎 リツヤ:「知能ある界異ならば天才を危険視するのは当然!」
GM:では双頭狗肉、二回目の手番!
双頭狗肉:ここは……戦術機動!
双頭狗肉:12-11まで移動! ローラに接敵!
柊崎 リツヤ:「あの界異、狙いを捨てる見極めが早い……ッ!」
双頭狗肉:更に自身の術、【影縫い】を発動!
双頭狗肉:
【影縫い】:ターンに1回、手番中好きなタイミングで発動できる。7マスまでの目標1体を対象に【霊】+【術】で発動判定を行う。発動判定が成功した場合、対象は『難易度:HARD』の【霊】判定を行い、失敗した場合、このキャラクターの手番が終了するまで、対象が行う回避判定の難易度は1段階上昇する。
双頭狗肉:
【強攻撃】:隣接する目標1体を対象に『難易度:HARD』で近接攻撃を行い、攻撃成功時に2d6点の物理ダメージを与える。判定時の出目に【6,6】が含まれていた場合、ダメージに【体】点を追加する
双頭狗肉:
【上級戦闘術】:攻撃時に「7」以上の能力値を参照している場合、その攻撃に組み合わせて使用可能。組み合わせた攻撃は【連続攻撃】1を得る。
双頭狗肉:
【双頭咬撃】:攻撃時に組み合わせて使用可能。命中判定の難易度が1段階上昇する代わりに、判定に用いるダイスを+2個して【連続攻撃】1を得る。
双頭狗肉:難易度はUH、当たれば2d6の3連撃だ!
GM:双頭狗肉の全力攻撃が放たれる!
予備動作の大きなそれに対し、ローラは致命傷となりうる攻撃のみに回避を絞った!
残る攻撃は重装の狩衣と祭具の柄で受け止め、流す!
ローラ・S・カサンドラ:「人間並の知能という触れ込みに嘘はないようですわね!」
ローラ・S・カサンドラ:「であれば、狙いも人間同様! 読めますわ!」
双頭狗肉:第二移動で14-9に移動! お嬢様に張り付いてると返しの攻撃集中が怖いからな!
三刀屋 宵子:頭いい動き方をしてる!
GM:では続いてお嬢様の手番!
ローラ・S・カサンドラ:これ回避ダイスが回復してるってことは、あんま本気で殴らない方が良い……?
牟田田 白金:むしろ、お嬢様からダメージ圧を掛けてもらわないと回避ダイスが削れず後続のダメージが通りません!
ローラ・S・カサンドラ:なるほど。私の攻撃(大ダメージが発生する可能性あり)で相手の回避を圧迫して……
柊崎 リツヤ:相手の回避ダイスが減ったところに続く我々が攻撃を仕掛ける形になる訳だ
三刀屋 宵子:後続を意識しすぎるとお嬢様の攻撃に当たって事故る可能性もある……なるほど!
ローラ・S・カサンドラ:となれば、私の役目は大ダメージを発生させうる攻撃を打ち込むこと!
ローラ・S・カサンドラ:移動! 13-9へ
ローラ・S・カサンドラ:
『攻撃スタイル:強攻撃』:「近接攻撃」の難易度が1段階上昇する代わりに、攻撃成功時に2d6点の物理ダメージを与える。「近接攻撃」時の判定の出目に【6,6】が含まれていた場合、与えるダメージに【体】点を加える。
ローラ・S・カサンドラ:「いただいたものは返さなくてはなりませんわね……!」*大きく息を吸い込む
ローラ・S・カサンドラ:「図体の割に機敏な動きは厄介ですわね……」
柊崎 リツヤ:「伊達に三号級を賜ってはいない、か……!」
2-2. 第2ターン
GM:それでは手番巡って第2ターン! 再び三刀屋さんの手番だ!
三刀屋 宵子:ここは……距離も丁度良いので攻撃集中を宣言!
三刀屋 宵子:『攻撃スタイル:狙撃』で攻撃します!
双頭狗肉:ぬぬぬ!!
三刀屋 宵子:
『攻撃スタイル:狙撃』:「遠隔攻撃」の難易度が『ULTRA-HARD』になる代わりに、攻撃成功時に2d6点の物理ダメージを与える。更に、攻撃判定時の出目に【6,6】が含まれていた場合、与えるダメージに【巧】点を加える。
三刀屋 宵子:「ローラ先輩! 射撃します!」
ローラ・S・カサンドラ:「良いタイミングよ、新入り!」*射線を開ける!
GM:巨体が一瞬で側方に飛び、狙撃を回避する!
三刀屋 宵子:第二移動で7-10から5-9まで後退します
三刀屋 宵子:「ほんっと素早い……! もう少し後退します!」*大声で
GM:では続いて、リツヤさん!
柊崎 リツヤ:はーい! 16-12→16-10へ通常移動!
柊崎 リツヤ:『攻撃スタイル:連撃』『追加スタイル:両手利き』で再び3連撃します! 畳み掛ける!
GM:ローラの一撃を躱し、三刀屋の狙撃から逃れた界異の死角から再びリツヤが白兵戦を仕掛ける! 一瞬で放たれた3つの剣戟だったが……!
柊崎 リツヤ:「ちっ……! 入りが甘い……!」
牟田田 白金:「でも確実に相手の動きは鈍ってますし、ダメージは蓄積してます!」
柊崎 リツヤ:16-10→16-13まで後退して終了です!
柊崎 リツヤ:「言う通りだが……もっと、もっと強い力が必要だ……」
柊崎 リツヤ:*気付かれない程度にローラを一瞥
GM:次、牟田田の手番!
柊崎 リツヤ:「牟田田! 頭数を増やせ!」
牟田田 白金:「焼け石に水という言葉もございますが……!」
牟田田 白金:「攻撃の総量を増やして、少しでも削りましょうか」
牟田田 白金:10-8から10-10に移動!
牟田田 白金:手番で攻撃の代わりに祓魔術【式神使役】を使用!
牟田田 白金:霊力2点と形代1枚を消費し、術を発動!
牟田田 白金:「私の専門は式神の使役。護符を介した汎用品も扱いますが……こういう事もできちゃうんですよ~!」
牟田田 白金:『泥の海 泳ぐ傀儡 逆巻く穢に一閃穿て……』
牟田田 白金:「来なさい! カルシウム壱号!」
牟田田 白金:*詠唱しながら掌印を結び、形代を破き捨てる!
牟田田 白金:術で作成した式神を9-11に配置! 【中型遠隔祭具】を搭載します。
GM:祓魔師としての牟田田白金の適性、それは式神術への適性にある。
加護を特定の形状に象らせて実体化させる古典的式神術と、現代霊工学の結晶たる汎用式神。
彼はこの二つを同時に操り、常に相手を上回る数の駒で戦う。
牟田田 白金:牟田田の手番は終了 続いて式神の手番に移ります!
式神(術):まず9-11から8-13に移動
式神(術):『攻撃スタイル:連射』で攻撃します!
式神(術):
『攻撃スタイル:連射』:「遠隔攻撃」の難易度が1段階上昇する代わりに、攻撃成功時に「1d6」点の物理ダメージを与える。攻撃が回避された場合、相手の回避ダイス数を-2個する
GM:式神から放たれる骨の弾丸は、双頭狗肉に掠りもしない!
牟田田 白金:「しかし、これで布石は打ちました」
牟田田 白金:「次からは私か汎用式神、そしてこの術式神が攻撃する!」
GM:続いて双頭狗肉の手番!
双頭狗肉:ふーむ……
双頭狗肉:お嬢様は距離を取ってないのか
三刀屋 宵子:まずい!
柊崎 リツヤ:いかぬ!
ローラ・S・カサンドラ:回避ダイス分けてくれよぉ!
双頭狗肉:さっきから危険な攻撃を飛ばしてくるからな
双頭狗肉:ちょっと圧をかけておくか
双頭狗肉:第一移動放棄 攻撃集中!
双頭狗肉:更にローラを対象に術を発動! 難易度5の【霊】判定に失敗したら回避難易度を1段階上げる
双頭狗肉:ここは成功率重視でいくか……
双頭狗肉:【強攻撃】【上級戦闘術】を使い、難易度5の2連撃でローラを攻撃だ!
GM:界異の爪がローラの肩口を切り裂く。しかし、重厚な狩衣がダメージを軽減し、致命には至らない!
ローラ・S・カサンドラ:「ステップが浅くってよ? お犬さん」
ローラ・S・カサンドラ:*組み合ったまま笑う
GM:過剰な痛みは形代が引き受け、ローラの戦闘能力に陰りはない!
双頭狗肉:ふむ……だがお嬢様の回避ダイスは残り2個、体力1点か
双頭狗肉:このままお嬢様とダンスを踊ろうか
双頭狗肉:装甲を考慮しても、5点以上のダメージを与えれば形代2枚を飛ばせる。術に使うことも考えれば、ローラが死亡を回避するために使える形代の枚数はそう多くない。
柊崎 リツヤ:!!
双頭狗肉:一人ずつ狩っていこう
柊崎 リツヤ:くそ~~~~~~~~~頭いい~!!!!!!!
ローラ・S・カサンドラ:う、うおおお来いや!!
双頭狗肉:そのままここで攻撃集中!
双頭狗肉:もう【影縫い】は使えない こっちも博打になるが最高出力で行くぞ!
双頭狗肉:【強攻撃】【上級戦闘術】【双頭咬撃】で2d6点攻撃の3連打だ
GM:双頭狗肉が咆哮を上げ、爪と二つの頭でローラへと襲い掛かる!
ローラ・S・カサンドラ:「(見極めろ……最後まで!)」
GM:一撃目で胴体から肩口を抉られるローラ! しかし、二撃目の攻撃を受ける寸前、手にした祭具を双頭狗肉の口に差し込み強引に連撃から抜け出した! 形代2枚が焼損し、残り3枚となる!
双頭狗肉:9-13まで第二移動で退避!
柊崎 リツヤ:「あの特攻令嬢!」*牽制で祓串投げ!
牟田田 白金:「や、ヤバいですよアレ! 残り3枚は流石に退かないとマジで死にます!」
三刀屋 宵子:「せ、先輩! 私も前に出ないと……!」
GM:ではローラの手番!
ローラ・S・カサンドラ:かなり削られましたが……さっきの手番、双頭狗肉は一回も【戦術機動】をしてないので回避ダイスが10個だけ。これは考えようによっては攻めるチャンス……!
柊崎 リツヤ:!?
ローラ・S・カサンドラ:「(素早い上にかなりタフ。このままではどのみちジリ貧ですわ……)」*呼吸を整えながら
ローラ・S・カサンドラ:「(なればこそ! 無茶をしてでも短期決戦しか道はない!)」
ローラ・S・カサンドラ:「【Die Luft ist kühl und es dunkelt】──!」
ローラ・S・カサンドラ:形代を消費して【反閇歩法】を起動します! 残り形代は2枚!
柊崎 リツヤ:「あのバカ……!」
牟田田 白金:「お嬢様、無茶です! それ以上形代を失ったら、今度こそ只では済みません!」
ローラ・S・カサンドラ:「ここで誰かが無茶をしなければ……どのみち全員共倒れですわ! 私がここで突破口を開きましてよ!」
三刀屋 宵子:「でも先輩、形代3枚以下は前線スイッチするべきですっ!」
ローラ・S・カサンドラ:「このままではどのみち全員あの世とスイッチする羽目になりましてよ!」
ローラ・S・カサンドラ:11-11まで移動して追います!
ローラ・S・カサンドラ:ここは『攻撃スタイル:強攻撃』でいきますわ!
ローラ・S・カサンドラ:「【Und ruhig fließt der Rhein】」
ローラ・S・カサンドラ:*高らかに歌いながら斧を振るうが、俊敏な動きに躱される!
双頭狗肉:*明らかにローラの攻撃を警戒した動き!
ローラ・S・カサンドラ:「喰らったら痛いのもわかるんですわね。なればこそ、貴方は私の攻撃を“避けざるを得ない”」
牟田田 白金:「私の式神と祭具では些か火力不足……奴の動きを邪魔してみますからその隙に攻撃を!」
柊崎 リツヤ:「布石が効いた格好だな。承った!」
牟田田 白金:「(皮肉られてる!?)」
2-3. 第3ターン
GM:では手番巡って第3ターン!
三刀屋 宵子:ここは……通常移動で近づきます!
三刀屋 宵子:5-9から8-11へ3マス移動!
三刀屋 宵子:9-11に祓串を刺しつつ……近接祭具を構えます!
三刀屋 宵子:【中型近接祭具】に持ち替え、『攻撃スタイル:精密攻撃』を宣言します!
三刀屋 宵子:『攻撃スタイル:精密攻撃』:自身の【巧】の値を参照し、「近接攻撃」を行う。攻撃成功時、1d6点の物理ダメージを与える。「近接攻撃」時の判定の出目に【6】が含まれていた場合、与えるダメージに【巧】*1/2点を加える。
GM:LW2000を背負った宵子は、背中に担いだもう一本の長物を取り出す
長さ1.6mほどの強化カーボンの柄の先端に刃を取り付けた近接祭具、薙刀型黒不浄だ
三刀屋 宵子:「はあっ!」*ブンッ!
GM:宵子は背中から降ろすと同時に薙刀を両手に構え、腰の捻りを加えた円弧の動きで界異の喉元を一閃する!
GM:ローラの一撃のような破壊力はないが、弱点を狙った正確な攻撃が確かなダメージを与えていく!
柊崎 リツヤ:「でかした!」
三刀屋 宵子:「私も前線に加わりますっ」
三刀屋 宵子:*重心を戻すと同時に足元へ祓串を撃ち込み
牟田田 白金:「(狙撃だけじゃなくて接近戦までやるとは……私より強いですね、間違いなく!)」
GM:ではリツヤさん!
GM:残り回避ダイスは5個だ 貫け!
柊崎 リツヤ:合点!
柊崎 リツヤ:通常移動! 16-13→11-13へ!
柊崎 リツヤ:更に【名伏】も起動! ここで畳み掛ける!
柊崎 リツヤ:『連撃』『両手利き』の3連撃だ!!
柊崎 リツヤ:「隙を食らわせてもら──なにっ!」
GM:飛び掛かったリツヤの身体を、影めいて素早く伸びた双頭狗肉の尾が打ち据える!
ローラ・S・カサンドラ:「あ〜っもう! 近づきすぎると死角からの尻尾にやられましてよ!」
柊崎 リツヤ:「そういうことは先に言え……!」*よろよろ立ち上がりながら
牟田田 白金:「(このまま私の祭具でちまちま削っても、ジリ貧か……!)」
ローラ・S・カサンドラ:「セバス! 機動力を何とかなさい!」
牟田田 白金:「む、無茶ですよぉ……! 一応やってはみますけど!」
牟田田 白金:10-10から10-11に移動!
牟田田 白金:そして10-12に祓串を設置!
牟田田 白金:そして10-12の祓串を起点に注連鋼縄を設置!
牟田田 白金:「気休め程度ですが……【障壁結界】!」
牟田田 白金:*結界を作りながら、もう片方の手で式神(術)を操作!
三刀屋 宵子:「本当に器用ですね……!」
式神(術):8-13から6-13に移動!
式神(術):距離が近いんで難易度はHだが……
式神(術):【中型遠隔祭具】:【巧】の値を参照して「遠隔攻撃」を行い、攻撃成功時、「4」点の物理ダメージを与える。
式神(術):こいつで2点ずつ削ってやるぜ!
GM:宙を舞う式神から骨の弾丸が放たれるが、片手間操作だからか狙いが甘く、双頭狗肉に掠りもしない!
ローラ・S・カサンドラ:「全然効いてなくってよ!」
柊崎 リツヤ:「全然当たっていないぞ!」
牟田田 白金:「ヒィ!」
ローラ・S・カサンドラ:牟田田、「実は優秀」なのか「ポンコツ」なのかずっとわからない
GM:では双頭狗肉!
双頭狗肉:えー、では移動せずに……
双頭狗肉:牟田田を八つ裂きにしようと思います
柊崎 リツヤ:え!!
ローラ・S・カサンドラ:む、牟田田ァーーーーッ!!!!
三刀屋 宵子:気合! 気合でよけて!!!
双頭狗肉:【近接攻撃】【上級戦闘術】【双頭咬撃】の3連コンボだ! 攻撃集中を宣言して難易度は4!
GM:形代紙は、過大なダメージを受けると複数枚を損失する。
GM:しかし、界異の巨大な爪が牟田田に振り下ろされる直前……宵子が祓魔術を割り込ませた!
牟田田 白金:「あわわわわ!!」
三刀屋 宵子:「まずい……守って!!」
三刀屋 宵子:「は……はァっ……!!」*加護をでたらめに押し固めて出力!
柊崎 リツヤ:「なっ!?」
柊崎 リツヤ:「本隊の現着か?! いや、それには早すぎる……?!」
GM:加護を空間に出力し、防壁とする祓魔術。
象られた壁は一瞬で砕け散ったが、勢いの衰えた爪は牟田田の形代1枚を灼くに留まる!
ローラ・S・カサンドラ:「まさか……新入りがやったと言うんですの?あり得ないですわ……」
柊崎 リツヤ:「新入りが!? ……祓魔術を使ったのか!?」
牟田田 白金:「ま、まさか術まで使えたとは……!」*必死で攻撃圏外に逃げ
三刀屋 宵子:*術の発動に不慣れなのか息を整えている
双頭狗肉:更に二回目の行動! 攻撃集中してリツヤを攻撃!
柊崎 リツヤ:来な!
双頭狗肉:【強攻撃】【上級戦闘術】【双頭咬撃】を使用!
GM:難易度5の3連撃!
柊崎 リツヤ:「(こいつの動きは読めてきた……! 牟田田に仕掛けた直後の攻撃なら……見切れないほどではない!)」
双頭狗肉:第二移動で結界を抜け、機動力を取り戻す! 手番終了!
GM:ローラさんの手番だ!
ローラ・S・カサンドラ:反閇歩法はまだ持続してる……とはいえ相手の回避ダイスは10か……!
ローラ・S・カサンドラ:ここは『全力攻撃』に賭けて……相手の回避を一気に締める!
ローラ・S・カサンドラ:10-13まで移動し、『全力攻撃』ですわ!
GM:大振りの一撃を界異が回避する!
ローラ・S・カサンドラ:「ちょこまかと……!」
牟田田 白金:「やはり結界によるサポートが必要か……!」
2-4. 第4ターン
GM:ターン巡って第四ターン!
GM:セッションも佳境ですし……ここはハードモードの開始を宣言します!
三刀屋 宵子:ここは期待度の低い攻撃でちまちまやっても仕方ないので……8-11から8-13まで移動して『強攻撃』で攻めてみます!
柊崎 リツヤ:いけえっ……!
GM:回避ダイス事故を狙いに行くか! 良かろう!
三刀屋 宵子:当たれば……!
三刀屋 宵子:【中型近接祭具】で攻撃! 『攻撃スタイル:強攻撃』宣言!
三刀屋 宵子:「……っ!」*大きく振りかぶって薙刀を横に!
GM:予備動作の大きさから、即座に気取られる!
三刀屋 宵子:8-13に祓串を刺してFAです!
GM:続いてリツヤさんのパート!
柊崎 リツヤ:一気に極めます!
柊崎 リツヤ:11-15まで移動!
柊崎 リツヤ:『連撃』『両手利き』を宣言! 先ほどまでと同じ3連撃!
柊崎 リツヤ:「うおおおおおおッ!!」*両手の祭具で連撃を仕掛ける!
GM:リツヤが四度目の連撃を仕掛ける。鍛え上げた彼の体力も限界に近く、息は上がり額には汗が滲んでいる! 無数の攻撃が界異・双頭狗肉の身体を削っていくが……まだ遠い!
牟田田 白金:手番もらいます!
牟田田 白金:まずは【戦術機動】!
牟田田 白金:8-15に移動して……9-15に祓串を設置!
牟田田 白金:9-15の祓串を起点に注連鋼縄設置いきます!
牟田田 白金:結界起動! 【回避妨害】
牟田田 白金:「(これで奴が取れる行動は、"足を止めて攻撃に集中"か"結界から逃れて我々を攻撃"か"完全に結界から逃げる"かの三択……!)」
牟田田 白金:更に式神(術)が動きます!
式神(術):7-11に移動して……『攻撃スタイル:連射』で攻撃!
GM:双頭狗肉が結界に足を取られた隙に、死角から式神が骨の弾丸を連射! タレットめいて浮遊する式神から放たれる弾丸が、双頭狗肉の背面を削り取る!
式神(術):「ガガガガガガガッ!」
牟田田 白金:「これが集団戦術ですよォーッ!!」
GM:そして双頭狗肉の手番だ!
柊崎 リツヤ:来い!
双頭狗肉:第一移動を放棄して攻撃集中!
双頭狗肉:そして三刀屋を対象に【影縫い】発動!
双頭狗肉:そのまま三刀屋ちゃんに【強攻撃】【上級戦闘術】【双頭咬撃】で3回攻撃だ!
GM:双頭狗肉がもう一度三刀屋ちゃんを狙うか、他の目標……そうだな お嬢様を狙うか ランダムに決めてみよう
GM:双頭狗肉の攻撃を、三刀屋が紙一重で躱す……しかし、それは実戦経験の浅さから来るペース配分ミスだ! 更なる双頭狗肉の攻撃が彼女に迫るが、攻撃回避の余裕はもうない!
双頭狗肉:【強攻撃】【上級戦闘術】【双頭咬撃】 最大出力でカマす!
三刀屋 宵子:ではリスポーンで10-1へ!
GM:巨大な爪に引き裂かれた宵子の身体が加護の光に包まれ、公園の入り口付近に転送される!
形代に搭載されたもう一つの破滅代理機能「緊急脱出」である。
三刀屋 宵子:「……っ! はぁっ……!」*緊張した
GM:それではローラお嬢様の手番!
ローラ・S・カサンドラ:ここまで来たら出し惜しみナシですわ!
ローラ・S・カサンドラ:形代1枚を消費して……【反閇歩法】を起動!
ローラ・S・カサンドラ:「野生の獣に非ず、知略と狡猾と悪意を以て狩りを行うその本質……」
ローラ・S・カサンドラ:「その所為かしら? 足止めの結界に捉われてもそこを動かず、新入りを殺すことに拘泥した……ちっぽけなプライドをお持ちなのは」
ローラ・S・カサンドラ:「後悔させて差し上げますわ……!」*祭具構え!
ローラ・S・カサンドラ:攻撃集中……からの『全力攻撃』!
2-5. 第5ターン
GM:第五ターン! 三刀屋チャン!!
三刀屋 宵子:はい!!!
柊崎 リツヤ:宵子ちゃん!!!
ローラ・S・カサンドラ:頼む!!
三刀屋 宵子:リスポで距離を取ったので……ここは狙撃します!
三刀屋 宵子:攻撃集中! からの『攻撃スタイル:狙撃』!
GM:【緊急脱出】で距離を取った三刀屋は素早くLW2000を構え直し、狙いをつけて引き金を絞る!
三刀屋 宵子:「ここから狙撃を再開します! 削り切ってください先輩!」
GM:リツヤさんの手番!
柊崎 リツヤ:ここで仕留める……! 最後の【名伏】を起動!
柊崎 リツヤ:『連撃』『両手利き』を宣言! 3連撃いきます!
ローラ・S・カサンドラ:「これが私の全力……ですわッ!」
GM:ローラが全力で虎の涙をスイングする! 凄まじい質量と速度が砂塵を巻き上げ、双頭狗肉の生存本能は全力の回避を選択する!
三刀屋 宵子:「……ここだっ!」
GM:一瞬の攻撃機会を見逃さず、公園入口の三刀屋が双頭狗肉を狙い撃つ。放たれた大型祓串が界異の片頭を貫き、穢れの粒子へと崩壊させる!
ローラ・S・カサンドラ:「ド上出来ですわ、新入り! ……さぁ、舞踏会はもうお開きの時間でしてよ!」
柊崎 リツヤ:「牟田田! 結界を破られるなよ!」
ローラ・S・カサンドラ:「セバス! ここがド踏ん張り処でしてよ!」
牟田田 白金:「無茶言わないでください!!」*半泣き
ローラ・S・カサンドラ:「柊崎、最後のエスコートは特別に貴方に任せて差し上げましてよ!」
柊崎 リツヤ:「姫君の頼みとあっては、無碍にもできまいなあ!」*構え
GM:リツヤはベルトに装備した名伏を起動する。バッテリー容量的に、任務中ではこれが最後の1回だ。
リツヤの姿が界異の疑似視界から消え、瞬く間に連撃が放たれる!
柊崎 リツヤ:背部に二回祓串を突き立て、最後に脚でさらに打ち込む!
GM:三号級界異"双頭狗肉"は狩りの対象であるはずの人間に斃されることに心からの憎悪を籠めるように、最後の慟哭を放つ!
野生に生きる獣のそれではなく、悪意と憎悪に満ちた咆哮が響き渡り――そして、後には何も残らない。
界異の身体は穢れの粒子となって、周囲に霧散していくばかりであった。
3. 祓滅
柊崎 リツヤ:「祓滅、確認だ」
三刀屋 宵子:「やった……! やりましたね、せんぱーいっ!!!」
牟田田 白金:「ヒィ……」
牟田田 白金:「や、やったのか……」*へたり込む
柊崎 リツヤ:「はァ────」ドカッとその場に座り込む
三刀屋 宵子:「大丈夫ですか!?」*駆け寄っていく
ローラ・S・カサンドラ:「ずいぶん賑やかな……パーティーでしたわね……」*木にもたれて座る
柊崎 リツヤ:「何を強がってる、ご令嬢はさっさと医霊班に診てもらえ」
ローラ・S・カサンドラ:「そういう貴方こそ、痩せ我慢がバレバレでしてよ……!」
柊崎 リツヤ:「こっちは今から第二ラウンドやったって一向に構わないが?」
ローラ・S・カサンドラ:「あら、ずいぶん元気が有り余ってそうですわね。あの世で犬っころとダンスの続きを踊りたいかしら?」
柊崎 リツヤ:「……ッ!」
ローラ・S・カサンドラ:「……ッ!」
牟田田 白金:「あわわわわわわ……」
三刀屋 宵子:「あ、あれ?」*駆け寄ってから急に疲労感を自覚した
柊崎 リツヤ:「……ちっ。 おい新入り」*タオルを投げる
三刀屋 宵子:「ふぁ」*タオルを慌てて受け取る
柊崎 リツヤ:「いいか、ちょっとくらい儀術が使えるからって調子に乗るんじゃないぞ」
柊崎 リツヤ:「この天才が先輩、お前は後輩だ」*ひとつずつ指差し
三刀屋 宵子:「……? ……はい!」
柊崎 リツヤ:「よぅし……」
三刀屋 宵子:「祭具をもっとうまく扱えるように頑張りますね! タオル、ありがとうございます!」
柊崎 リツヤ:「なんだよ、思ったより元気だな」*顔をしかめる
ローラ・S・カサンドラ:「耳を貸さなくていいですわ。この方、ぽっと出の新入りが大活躍した事実を受け入れられないんですの」
柊崎 リツヤ:「おい、天才の後輩に余計なことを吹き込むな」
三刀屋 宵子:「?」
牟田田 白金:「と、とりあえず帰りましょうか! 車を回して来ますよ」
柊崎 リツヤ:「へたり込んでる間に何か拾い回っていなかったか?」
牟田田 白金:「きっとうり坊もお腹を空かせています。急ぎ帰投しましょう! とにかく、可及的速やかに!」
三刀屋 宵子:「声でか……」
柊崎 リツヤ:「大声で乗り切る気か」
ローラ・S・カサンドラ:「ずっと思っていたのだけれど」
ローラ・S・カサンドラ:「その名前、もっとどうにかならなかったのかしら? そもそもプラチナム壱号って何ですのよ」
牟田田 白金:「私が昔売っていた商材です。界異を寄せ付けない……可能性が……理論上は……諸説ありますが……そういう商品です」
ローラ・S・カサンドラ:「いったいどこの馬鹿が詐欺商品の名前をペットにつけるんですのー!」
三刀屋 宵子:「うり坊のうーちゃん、で暫く通しますか」
柊崎 リツヤ:「異議なし、だ」
GM:品川-目黒にわたって発生した、大規模境界災害。
無数の一号級界異と、一体の三号級界異が出現。
三号級界異によって祓魔師7名が重傷を負ったが、足止めを指示された部隊がその界異を討伐。
それが後に記録される、品川-目黒結界祓滅作戦の概要である。
結界内の祓滅作戦で多大な消耗を負いつつ、部隊単独で三号級界異を足止めーーどころか祓滅を成し遂げた"行動予備班"は、中央神祇室からの注目を集めることとなる。
三号級界異の討伐に当たるはずだった第五班・第六班のメンツや独断気味な行動について、牟田田 白金は後日第三西会館を駆けずり回り何とか事態を収拾することになるが、それはまた別の話。
4. 査定フェイズ
GM:それではお待ちかね! 査定のお時間です!
三刀屋 宵子:ワーワー!
柊崎 リツヤ:ドンドンパフパフ!!
GM:まず、任務参加による予算割り当てとして各員一人あたり【予算】10を付与します~!
三刀屋 宵子:【予算】だ~!
ローラ・S・カサンドラ:能力値やスキル、アイテムを獲得できますわね
柊崎 リツヤ:報酬っていうか経験点の名前が「予算」なの味だ
GM:そして、追加目標の査定に移ります
今回のミッション「品川-目黒結界 界異殲滅作戦」には大きく分けて二つの目標がありました。
一つは前半パートである、一号級界異の殲滅。これは防衛ラインまで界異を通さない、という防衛戦でしたね。
こちらの目標は部隊全体で【予算】20を獲得します。
界異を一体防衛ラインから逃がすごとに-4するつもりでしたが……無事全部殲滅できましたね!
ローラ・S・カサンドラ:やりましたわ~!
三刀屋 宵子:一人あたり【予算】+5ってわけですね
GM:そして更なる追加目標! 三号級界異「双頭狗肉」の討伐チャレンジですね。第5ターン終了時までに倒し切れなかったら援護部隊の到着を描写して〆るつもりでしたが、見事討伐完了となりました。
こちらも部隊全体で【予算】20を獲得します!
三刀屋 宵子:つまり……一人当たりの【予算】は20!
柊崎 リツヤ:最大値だー!
ローラ・S・カサンドラ:当然でしてよ!
GM:そして成長に使える「余暇スロット」は4!
今処理を行うか、後日成長処理を行ってね!
4-1. 成長処理:牟田田 白金
4-2. 成長処理:柊崎 リツヤ
4-3. 成長処理:三刀屋 宵子
4-4. 成長処理:ローラ・S・カサンドラ
第1話のまとめ
西暦2045年、永慈3年。
現実世界である「現世」に対する隣接領域「幽世」が発見され、かつて幽霊や妖怪の仕業とされていた怪奇現象が「境界異常」と名付けられた時代。
現世と幽世の隣接点、境界。
二つの世界の均衡を見張り、人々の生活と命を守るために環境庁 神祇部と祓魔師達は存在する。
神祇部の擁する前線戦闘部隊、境界対策課 の「行動予備班」は政治的・性質的に"難"を抱えた人材が集められた人材の墓場と呼ばれていた。
600件超の事件を起こした正体不明の詐欺師、牟田田 白金。
名家の傍流にして何も持たず生まれた男、柊崎 リツヤ。
名門一族の異端者、ローラ・ザリア・カサンドラ・ド=ベルナウアー。
そして、未知のポテンシャルを持つ新人祓魔師、三刀屋 宵子。
戦闘スタイルも性格も背景もバラバラな4人は、ひょんなことから三号級界異の討伐という大金星を挙げ、祓魔師として俄に注目を浴びることとなる。
凸凹人材の揃った「行動予備班」を待ち受ける次の任務とは――?
そして、彼らを待ち受ける運命とは――!?
これは、正規部隊になれない"はみ出し者"達の物語。
難や事情を抱えつつ、それでも祓魔の前線に身を置く者達の物語。
狩衣を纏い、祭具を武器に魔を祓う。
現代で最も危険な職業にして、人知と未知の境界に立つ武装神職達。
人は彼らを、"タクティカル祓魔師"と呼ぶ――。
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