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鑿(のみ)の復元・解体と錆取り

DIY初心者が試行錯誤するシリーズ。
某フリマサイトで購入した格安の錆びついた鑿を使える状態まで復元する記事になります。

目次

想定している手順としては5つです。
1.解体
2.錆取り
3.口金と桂の調整
4.組み立て
5.研ぎ

この記事は錆取りを行うために金属と木製の部分を分け、錆を落として行く手順になります。

ちなみに購入した鑿はこんな感じ。
錆が少ないのもあるので、ひどいのが対象です。

1.解体

錆落としの溶液につけるので、木の部分を外します。

鑿の説明

境目がわかりにくいですが、青枠で囲んだ部分が口金(くちがね)です。
赤い矢印の先に角度が変わっている部分がありますが、柄の部分を手に持って玄翁で叩いて緩めて外しました。

緑枠で囲んだ部分が桂(かつら)です。
こちらはモンキーレンチを台に固定して、幅を桂が引っかかるようにしてセットしたら桂に当たらないように尻をたたきます。
固くて丸い棒があると楽です。

この2つはどちらも木が割れないようにするための部品になります。

問題は柄が折れている鑿。
モンキーレンチで口金を挟んで込を叩いてみましたが、この方法だと込が変形するし、なかなか外れないのでやめましょう。
口金を四角く変形するまで叩く方法もありますが金床がないため諦めて、残った柄の部分をドリルで削って外しました。

2.錆取り

形を保ってる鑿を解体すると4つの部品になります。

  1. 刃の部分

  2. 口金

この内、刃の部分・口金・桂が金属製なので錆取りをします。

錆取りの方法は色々ありますが、今回試したのはクエン酸溶液に漬け込む方法。
必要なのはクエン酸と水とお湯とバケツ。
割合はクエン酸:水=1:6ぐらい。

まずバケツに解体した金属部品を入れます。
ついで水を1.2リットルほどいれて、クエン酸を350グラム投入。
売っていたクエン酸が1袋350グラムだったので、それに合わせた量です。
最後にケトルで沸かした100度の熱湯0.8リットルを投入してクエン酸を溶けやすくします。
解けないクエン酸が残っていたとしてもそのうち溶けるので気にしなくて大丈夫です。

このまま気泡が出なくなるまで待ちます。
30時間経過してもまだ気泡がでてたので、納得できる程度いいかもしれないです。
ちなみにクエン酸で錆が取れるのは酸化還元反応によるものらしいです。
だから気泡が出ます。

あと反応が進むと硫黄臭がします。
屋内で行う場合は気をつけましょう。

約44時間ほど漬け込んで引き上げました。
100均のソフトスポンジでサビを落としながら水洗い。
いい感じに赤錆が落ちてます。
が、軟鉄の部分の黒いのが取れていたり、逆に鋼の部分が黒く染まっていたりするのはなぜなんでしょう?

ひとまず目的は達成できたので、錆取りはこれでおしまいです。

次は口金と桂の調整の予定でしたが、軟鉄の黒いのが取れたのが気になるので、タウニン鉄による錆止め加工を行います。

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