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今こそ、ビジネスの基盤「会話」を見直す時。加速する時代の生存戦略は「アジャイルトーク™」

現代はトレンドや価値観が急速に変化し、働き方も多様化している時代です。
コロナ禍を経て、Web会議やチャットなどの非対面コミュニケーションも定着しました。

企業は、課題解決と意思決定の迅速化、ワークスタイルにとらわれない体制作りを求められています。ますます人手不足になることも予想されるため、求職者にとって魅力ある企業でもあらねばなりません。

旧来のスピード感と体制で安穏としていては、時代に取り残されてしまいます。
最適なビジネスの在り方について考え、再構築すべき時が来ています。


「ちょっといい?」から始まるアジャイルトーク™とは?

私たちVOICHATが提唱している「アジャイルトーク™」とは、課題解決やアイデア創出につながるコンパクトな会話をタイムリーに繰り返すコミュニケーションメソッド。
簡単に言うと、場所や関係性を超えて、いつでも・どこでも「ちょっといい?」と声をかけ合うことです。

「ちょっといい?」から始まる会話こそ大事なのは当然だ、と思うかもしれません。
しかし、習慣化して実践するのは簡単ではなく、弊社が実施した「質問や相談を後回しにした経験があるか?」という調査でも、実に7割を超える人が「はい」と答えています。

この記事では、私たちがなぜ今、「ちょっといい?」という基本を見直そうとしているかについて順序立てて述べていきます。

型にハマった合意形成は時代にミスマッチ

繰り返しになりますが、今はとにかく移り変わりが激しい時代です。
検討している間に社会のトレンドが変わってしまった、競合他社や新進の企業に先行されてしまった、といったことも日常茶飯事。
現代のビジネスシーンでは機会を逃さないことが重要になっています。

そのため、従来のような定例会議や複数人の承認を必要とする意思決定のプロセスを前提にしていると、とても間に合いません。

会議や慎重な承認フローはその目的が明確であればもちろん必要ですが、ちょっとした課題やアイデアの共有の際に従来の定型的なコミュニケーションで対処していると、以下のような問題が起きます。

従来の定型コミュニケーションが抱える課題の一例

  • 課題発見の遅れ:
    ・部下が進捗遅れを言い出せず、チーム内でのリカバリの負荷が高くなる。
    ・クライアントからの指摘があって初めて、品質の悪さが表面化する。

  • 二度手間の発生:
    ・個人が自己判断で作業を進めてしまい、大幅な手戻りが発生する。
    ・最終決定の段階で決裁者が問題に気づき、白紙に戻さざるを得なくなる。

  • コミュニケーションの形骸化:
    ・意思決定がトップダウンになり、創造性やイノベーションが阻害される。
    ・テンプレ的なメールやチャットの文章作成に時間を取られる。

  • 理解・連携の不足:
    ・部下の適性を把握しきれず、 適材適所の人材配置ができない。
    ・部下が退職、休職して初めて問題を抱えていたことに気づく。

働く場所関係なし!遠回りコミュニケーションの“あるある”

リモートワークが普及する中で、ビジネスシーンでのコミュニケーションが注目されるようになりました。

  • 話しかけづらい

  • 相手の状況がわからない

  • 進捗を把握しづらい

  • 活発な議論ができない

  • チャットでのやりとりが面倒

  • フォローが手薄になり、部下が不安になる

  • 雑談が生まれない

など。
いずれも、「離れていて顔が見えないから」が理由だとされました。
準備もままならずコロナ禍でリモートワークに突入した企業がほとんどなので、これらの課題に頷く部分は多いでしょう。

しかし、翻ってコロナ前のオフィスワークを振り返ってみてください。

  • 不機嫌そうな人や忙しそうにしている人に話しかけづらい

  • 席が離れているメンバーが何をしているかわからない

  • ギリギリになるまで進捗遅れを報告しない部下がいる

  • 会議で発言する人が決まっている

  • 話せば済むことにメールを使いがち

  • 出張や外回りが多く、部下のフォローができない

  • 休憩室や飲み会で会う人としか雑談をしない

など、類似のコミュニケーション課題があったはずです。

そしてこれらは、先述した従来のコミュニケーションが内包する課題の多くと重複しています。
つまり、リモートだからコミュニケーションを取れないわけではなく、環境の変化をきっかけに問題に気づいただけだとも言えます。

リモートワークで自覚したコミュニケーション課題から目をそらさず、向き合うことが求められています。

アジャイルトーク™を基盤にすれば、チームはもっと強くなる

どんなビジネスも、質問して教えてもらう、アイデアを共有しディスカッションする、現状や結果を報告するといったコミュニケーションの上に成り立っています。たとえマニュアル通りに進める単純作業であっても、レクチャーや報告のプロセスは必要です。

つまりビジネスの基盤は、コミュニケーション。そして、数あるコミュニケーション手段の中で、最も速いのが口頭での「会話」です。

  • 会話で済むことにメールやチャットを使わない

  • 会話のための待ち時間やすれ違いを減らす

最速の手段である「会話」の在り方を最適化するだけで、ビジネスコミュニケーションは加速するはずなのです。

弊社が実施した調査でも、チームに自信を持っているリーダーほどこまめな会話を大切にしていることが伺える結果となっていました。

ここで、アジャイルトーク™に話を戻しましょう。
いつでも・どこでも「ちょっといい?」と声をかけ合うアジャイルトーク™は、まさに、

  • 会話で済むことにメールやチャットを使わない

  • 会話のための待ち時間やすれ違いを減らす

の実践です。

頻繁に会話を交わすことで、課題発見から課題解決までのサイクルがスピーディーになります。

そしてアジャイルトーク™がチームに定着することで、会議時間の短縮やテキストコミュニケーションの負荷軽減、気軽なコミュニケーションの活発化など、生産性やエンゲージメントを高める様々な効果が表れます。

アジャイルトーク™の効果の一例

  • 生産性の向上:
    ・意思決定スピードが加速し、PDCAを早く回せる
    ・情報の浸透により仕事の属人化を防ぎ、チームパフォーマンスを発揮しやすくなる

  • 顧客満足度の向上:
    ・品質の向上や作業スピードの加速により、会社としての信用度が高まる
    ・チーム内で情報連携が取れることにより、顧客の質問に迅速で正確な回答ができる

  • エンゲージメントの向上:
    ・頻繁な会話による生産性の向上が、仕事への自信やモチベーションにつながる
    ・気軽な会話により上司・部下間の親近感が育まれ、相互理解が深まる

  • 可能性の拡大:
    ・気軽な会話から、思いがけないアイデアやコラボレーションが生まれる
    ・部下のスキルや適性に気づき、より適切な人材配置に繋がる

VOICHATチームのアジャイルトーク™実践例

アジャイルトーク™の実践は、「各々がチーム全体のパフォーマンスを考えてコミュニケーションを取ろう」という、チーム内の意思の統一がスタートです。

ただ、会う機会が少ない、忙しいかもしれないと思うと遠慮してしまうなど、心がけだけでは超えづらい物理的・心理的ハードルがあることも多いのが現実です。
そのため、組織として、話しやすい環境を整えるための仕組み作りを検討する必要があります。

ここでは、弊社でのアジャイルトーク™の実例をご紹介します。

私たちVOICHATは13人のチームで、全員がフルリモートです。
プロ契約(業務委託契約)のチームなので労働時間の縛りはありませんが、原則として平日9:00~18:00、自社でサービス展開している音声コミュニケーションツール「VOICHAT(ボイチャ)」上でコミュニケーションを取りながら働いています。

  • メンバーの今の状況が可視化されている

  • 1クリックで会話を始められる

  • カメラがなく、会話の際に身だしなみやデスク周りを気にする必要がない

といった特徴を持つツールで、無駄な待ち時間も遠慮もなく、話したいときに話せる環境です。

そして、VOICHATを使い続けることで

  • 仕事中は、いつでも会話できるスタンバイ状態になれる

  • 話せないときや集中したいときは、それを周知できる安心感がある

  • メンバー同士の交流の様子が見えることで、連帯感や親近感を持てる

  • 話したほうが早いという実体験が積み重なり、話すことに慣れていく

といったマインドの変化も生じ、さらにアジャイルトーク™が促進される好循環が生まれているという実感も得ました。

自社製品の例なので宣伝のようになってしまいましたが、実はVOICHATは、企画からローンチ、そして今に至るまで、フルリモートで開発を続けているサービスです。
開発段階から実際に毎日使い、最適なコミュニケーションを追求してきたからこそ、自信を持って「実践例」と言えるまでになりました。

ボイシーズ(VOICHATメンバー)の声

この記事を書くにあたり、「アジャイルトーク™を意識するようになってから気づいたこと」についてボイシーズに聞いてみました。
アジャイルトーク™の効果と促進のポイントに分けて体験談をご紹介します。

アジャイルトーク™の効果

  • 定例会議を待つことなくいつでも話すことでPDCAが早く回り、ジャストアイデアから動き出すまでのスピードがかなり早くなっていると感じます。

  • 解決スピードが上がったことで、顧客を無駄に待たせることがほとんどなくなりました。待たせてしまう場合でも、その理由を明確に説明できるようになっています。

  • ちょっと話せば済むことを後回しにしない習慣が付いたことで、「週1回の定例会議では情報を整理して全員に説明する必要があることを話す」といった切り分けの意識も高まりました。

  • 必要な会話が手短かに済むので、頻繁に話していても作業効率は落ちず、むしろ悩んで手が止まることがない分、生産性が上がっています。

アジャイルトーク™を促進させるポイント

①"今"が伝わること

  • 話しかけるにあたっての無駄な遠慮をなくすには、全員のステータスがわかることが重要だと思います。今はフルリモートですが、オフィスよりもコミュニケーションが取りやすいと感じています。

  • カレンダー連携の機能もありますが、メンバーの予定を参照することはほとんどありません。会話のアクションを起こすにあたっては「チーム内での交流の様子」と「今話せるかどうかのステータス」がわかれば必要十分で、そこがポイント、という感覚です。

  • メンバーの状況がわかることで、外出先から電話する際の「電話したけど出ない」「折り返してもらったけど出られない」というすれ違いがなくなり、コミュニケーションロスが大幅に減っています。

②複数人で話しやすいこと

  • 方針が変わったり新規プロジェクトを動かしたりする際は、1人ずつ話していると時間がかかります。グループですぐに話せることで、初速がアップし、勢いや熱量が伝わりやすくなっています。

  • 顧客からの問い合わせ対応やトラブル発生時、すぐに関係者を集めて相談できるので、「誰に聞けばいいかわからない」という問題が起きず、最速で解決に向けて動くことができています。

  • ディスカッションが思いがけず発展した際、関係するメンバーを気軽に追加招集できると、意思決定やスケジュール調整がスピーディーになります。逆に、話に関係ないメンバーが途中抜けするのも生産性向上の面では有効なので、グループの形を柔軟に変えられることが重要だと思います。

もはや「リモート vs オフィス」を議論している場合ではない

コロナ禍の収束でオフィス回帰が話題になっていますが、これまで述べてきたように、リモートワークの課題の多くはオフィスにも存在していたものです。

また今後もオンライン会議がなくなることはまずないですし、人手不足でリモートワークの許容を避けられない企業は増えるでしょう。さらに近年は自然災害も多く、BCP(事業継続計画)の必要性も高まっています。

もはや「リモートかオフィスか」を議論している段階ではなく、企業はワークスタイルにかかわらず生産性を発揮できる体制の確立をしなければなりません。

リモートワークで課題を自覚できたことを好機と捉え、ビジネスコミュニケーションを再定義できる企業こそが、変化の激しい時代でチャンスを掴めるはずです。
そしてその鍵となるのが、アジャイルトーク™です。

「ちょっといい?」から始まる気軽な会話も、「アジャイルトーク™」という名前で明確に定義されることでチームに共通認識が生まれ、意識して実践しやすくなります。
さっそく今日から、アジャイルトーク™を始めましょう!

※アジャイルトーク™は、VOICHAT株式会社が商標出願中です。