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【2020年11月現在】新型コロナによる声優への影響(VoiceUtopiaニュース)

 みなさんこんにちは!VoiceUtopiaニュースです。今回はVoiceUtopia登録声優/その他の声優の方々にアンケートを取りまして、2020年11月現在の新型コロナによる声優への影響を記事にまとめました。声優の実情がわかるとても貴重な情報となっていますのでみなさん最後までご覧ください。

アンケートに答えていただいた具体的層

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今回アンケートに答えていただいた声優の約7割は関東地方出身でした。関東地方は日本全国的に見ても新型コロナの影響が大きいので、今回のアンケート結果でも新型コロナの影響が多分に出ていると想像されます。

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当アンケートには約半数が20代、その次に30代、10代の方も答えていだただきました。VoiceUtopiaの特性上、登録声優は若年層が多いのでこの結果となっていると想像できます。

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性別は若干女性が多いですが、男女ともに多くの方にお答えいただきました。

新型コロナによる声優への影響

さて、これから本題の新型コロナによる声優への影響に入ります。上記の声優たちがどのように新型コロナの影響を受けているのか、データとしてまとめました。

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新型コロナによる社会情勢が安定してきた今でさえ、声優業に新型コロナの影響はありました。半数近くの方が影響があると答えています。

これからあると答えた方が、どのような影響があったのか具体的に見ていきます。

スタジオ収録の感染リスクやそれに伴う宅録依頼の増加
(積極的にアプローチしているからという理由もあるが)商業案件のナレーションなど含めコロナ前よりご縁をいただいてる気がする
企業からの依頼が企画倒れなどで休止、延期、中止になりなくなった
コロナでおうち時間が増え、その時間で楽しめる作品作りが増えたのか、作品の依頼が増えた
自粛の影響で閲覧数は稼げるが、ファンの課金が減っている
舞台、ライブやイベントなどの中止
巣篭もり需要でライバーもリスナーも増えた気がする
ヒーローショーが無くなる、キャストを減らすなどで仕事の機会が減った
声を担当しているオリジナルゲームの製作者様がコロナの影響で7月以降から録音ができていない
舞台及びイベント、アフレコ現場の減少
Vtuberの台頭による声を使う現場の増加

新型コロナの流行により、いわゆるおうち時間が増え、外に向かっていた娯楽が内側に向いたため、配信などをしている声優にとっては露出機会が増えたと考えられます。一方で新型コロナの流行は人々の財布の紐を固くし、声優の利益につながる消費行動はコロナ前よりも消極的だったと考えられます。

また、在宅期間などで時間的余裕ができた声優などがVtuberへ挑戦したり、音声作品作りを始めるなど、リアルでない声を使った活動の多様化が加速しています。

そして、企業案件やリアルイベントなどは企業の事情や自粛ムードからマイナスの影響を大きく受けており、声優も直接/間接的に被害を被っているということがわかりました。

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声優業における収入の変化は、減少が15%と若干多いものの、変化なしは約80%で、新型コロナの声優収入への影響は限定的でした。コロナ禍にあっても収入を増やしている声優がいることは、筆者として非常に驚きでした。

これはリアルイベントなどの外での活動は減ったものの、在宅でできる声の仕事に幅が広がり、過去得ていた収入の代わりとなる環境を見つけることができたからだと想像できます。声優1:1通話サービスボイスユートピア / VoiceUtopiaも新型コロナの流行とともに登録声優の数を伸ばしているため、上記の傾向の一種と考えられます。

以下に収入に変化があった声優の理由を添付しました。

案件の基本単価が高めのものが増えた
新型コロナがなければもう少し頂けたが、製作者や他の出演者様のことを考え、金銭面で強く出にくい
舞台及びイベントの減少、アフレコ現場の減少。また、在宅で出来る仕事がない。レギュラーや権利収入を持っていなければ中堅、ベテラン声優出会っても収入源は避けられないと考える

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今回アンケートにお答えいただいた声優は声優業を本業副業趣味等で行なっており、それぞれの声優によって声優業の立ち位置が異なることがわかりました。

声優業が副業、趣味等と答えた方の本業は会社員、学生、派遣社員、接客業、デバッグ、アルバイト、公務員、主婦、コンサルタント など幅広くありました。

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声優業以外を含めた収入に変化があったか声優に聞いたところ、声優業のみで伺った時よりも増加の割合が増えました。声優業が他の業種と比較して新型コロナの影響を受けやすいということが目に見えてわかります。

まとめ

新型コロナが流行してから半年以上が経ちますが、声優業界への影響は非常に多く見られました。しかし、その影響が決してマイナス面だけではなく、プラス面もあるということが非常に印象的でした。新型コロナによって家にいる時間が増えた分、声優は在宅でできる声の仕事を探し声優ファンは家で楽しめる声のコンテンツを見つけていったからだということが分析できます。

声優業界は新型コロナで苦しみながらも、新しい声優業界の形を生み出して行っている、そんな現状が見て取れました。

文責:Keisuke SAITO