Voices Vol.24 『不登校』という言葉をなくす。
【プロフィール】
・長田光司(ラオスのジーコとして活動)
・親子オンラインスクール『cocowith』共同代表 (リンク)
・「先生、学校は行かなきゃいけない?」運営
・ブログ「コノミチ」運営
・フリースクールで2年間勤務経験あり
・元青年海外協力隊(ラオス派遣)
・教育学修士(保健体育)
『不登校』という言葉をなくす
これがぼくの目標です。
「『不登校』という言葉をなくす」とは、どういったことか?
そもそも『不登校』という言葉は学校に行くことが当たり前と思われているからこそ、『不・登校』と言われるわけです。
つまり、学校に行く以外の選択肢が様々あり、自由に自分にあった学び場を選ぶことができれば、
『学ぶ=学校に行く』ではなくなり、不登校という言葉そのものの意味が失われるということです。
ぼくはそのような社会の実現のために、これまで約5年間、
『先生、学校に行かなきゃいけないの??』というTwitterアカウントで不登校や学校教育に関して発信してきたり、フリースクールで働き、不登校の子と関わってきました。
そして、今年2021年4月に親と子が共に成長し、自立を目指す親子の学び場・居場所として親子オンラインスクール『cocowith』を設立しました
この親子オンラインスクール『cocowith』は、『不登校』という言葉をなくすためでもありますが、ぼくが2年間フリースクールで働いてきて感じたフリースクールの課題なども解決したいと思い設立しました。
そのフリースクールの課題とは何かというと、
①近くにフリースクールがない
②不登校支援は子どもだけなく保護者にも支援が必要
③学校依存からフリースクール依存になってしまっているというものです
①近くにフリースクールがない
近年では「学校に行かなくてもフリースクールに行けばいいよ」と言われることも増えてきましたが、不登校の子で実際にフリースクールに通っている子は不登校全体の中でも少数です。その理由の1つにそもそも近くにフリースクールがないという課題があります。特に地方ではなかなかフリースクールにアクセスするのは難しい状況です。
②不登校支援は子どもだけなく保護者にも支援が必要
ぼくがフリースクールで働き始めたばかりのとき、長年フリースクールを運営されている方から「不登校支援の9割は保護者支援だ」という言葉を聞きました。
始めはその意味が分かりませんでした。しかし、実際にフリースクールで働くにつれ、その意味が段々と分かってきました。いくらフリースクールの活動によって子どもが自信を取り戻しても、保護者の意識が変わらないと『不登校』は苦しいまま場合が多いです。そのためそのため子どもだけでなく保護者も一緒に子どもと成長していく必要があります。
③学校依存からフリースクール依存になってしまっている
「学校がダメだったからフリースクールに…」といったように、現在フリースクールは学校の受け皿的な役割となっている場合が多いです。
しかしながら、その学校の受け皿としてのフリースクールにも行けなくなった場合、その親子はまた学校に行けなくなったとき同じように、依存先が無くなってしまう状態に陥ってしまいます。つまり、依存先が学校からフリースクールに変わっただけで、根本的な構造は同じであり、「もしまた行けなくなったら…」という不安はぬぐえません。
それらの課題の解決のために親子オンラインスクール『cocowith』では従来のフリースクールとは大きく異なる特徴が3つあります。
それが
①完全オンラインで全国の親子が参加できる。
②子どもだけでなく保護者にも授業がある。
③短期スクール&コミュニティである。
それぞれの詳しく説明していこうと思います。
cocowithの特徴
①完全オンラインで全国の親子が参加できる。
親子オンラインスクール『cocowith』のサービスは全てオンラインなので、
日本全国、世界中、場所に関係なく参加することができます。また、オンライン上でいつでも会話をしたりすることができます。
②子どもだけでなく保護者にも授業がある。
親子オンラインスクール『cocowith』では、子どもだけでなく保護者に対しても週1回、傾聴やコーチングのスキルを学ぶ講座や自己理解を深めるカラーセラピーなどを受けることになっています。このように子どもだけでなく保護者も学び、親子が共に成長していくことで、互いに自信を持てるようになっていきます。
③短期スクール&コミュニティである。
親子オンラインスクール『cocowith』では、唯一の依存先としてでなく、あくまで多くある居場所のうちの1つとして使ってほしいと思っています。
そのため、cocowithはコミュニティをベースとしており、授業は3か月間の短期スクールを採用しています。
この3か月間で親子が共に自立していける基礎を育み、それ以降はコミュニティとしてcocowithを使用してもらうこととなっています。
つまり、cocowithに依存するのではなく、cocowithを通して自分のやりたいことや楽しみを見つけ、自らの力で進んでいくことをみんなでサポートするサービスとなっています。
この他にも一般的なフリースクールとは異なるようなシステムを色々と導入しているので、
是非、詳しい内容を公式HPから見てみてください。
最初にぼくは「『不登校』という言葉をなくしたい。」と書きましたが、
cocowithは、まさに『不登校』という概念をなくすような『新しい教育の形』だと考えています。
ここから先は
Voices
ー小さな声が明日を変えるー「不登校」「フリースクール」「オルタナティブ教育」 などに特化したメディア「Voices」です。NPO法人(フ…
本マガジンはNPO法人(フリースクール)の活動の一部です。いただいたサポートは子どもたちの支援や、活動資金に使わせていただきます。 本当にありがとうございます。