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一見もっともらしい「そんなバカは相手にするな」の危険性

ボイストレーナーの浜渦です。「そんなバカ相手にするだけ時間の無駄よ、放っておこうぜ」私はこの手の言葉に違和感を覚えます。いや本当は私だって放っておきたいし、twitterやfacebookならブロックしたくもなります。しかし、このネット社会で、この「バカは無視しろ」が世の中を疲弊させたようにも思うのです。

「バカは放っておけ」を放っておくと

1.放っておいた結果バカが無限増殖する
2.向こうは向こうで、こっちをバカと思っている
3.交流や議論のない対立軸の拡大
4.気づいた時には偏った、でもよりわかりやすく、声のデカい、よりバカな方の勢力が席巻する
5.もちろん自分ではバカと思ってないし、数が多いからそれが普通・常識だと思ってしまう
6.結果として少数意見の抹殺
7.なんでも対立軸にする全体主義的な世の中に

「そんな大袈裟な?」という方もおられるかもしれませんが「いやもうなってるじゃないの…」というのが、私の感想です。ついでに…

8.「なんだお前は賢いつもりか?」「そんなこと言っててても始まらない」「それ私のこと言ってんの?」で「こんなヤツ放っておこうぜ…」

平等に発言できるという不平等?

もちろん、身の危険を感じたり、めちゃくちゃな誹謗中傷の場合、ブロックも必要でしょう。いや、ブロックより警察や法廷かもしれません。

twitterなどで、素晴らしい活動をしてる人に難癖をつける人はいます。された当人が、それにきちんと抗議のリプライをしているのに「そんな奴に構ってるだけ時間の無駄ですよ」「あなたはそんな奴放っておいて自分を大切にしてください」などと、わんさかつくわけです。

もちろん皆さん思いやりからでしょう。しかし、放っておいては増殖するのです。ネット時代は、どんな人間にも平等に発言できる場があるという不平等があるように思います。…これはちょっと丁寧に説明しないと危険な言い方だとは思いますが…。

臭いものにフタでは解決どころか…

臭いものにフタで放っておいても「そんなバカ」と言われているセクションは、より憎悪や孤独を増殖するでしょう。いや、向こうもこちらを「こんなバカ」と思っているでしょうから、お互い様でないのに、お互い様ということになってしまうのです。

ですから、誹謗中傷やデマに対してはやはり毅然とした態度が必要でだと思います。

もし本当に思いやりで言うのなら

たしかにその労力はバカバカしいですが、もし思いやりで「バカは放っておいてください」ならば、そのあとに「こんな奴は私に任せておいてください」が続けば、それは本当にその人の活動を応援してるのかなあとは思うのです。

けれど、応援してるのと言っても賛同してるだけで、自分に責任や労力が降りかかるのはみんないやなんですよね。

真摯な意見や健全な批判すらブロックするような大臣がいるくらいですから…ますます難しいけれど…

寄り添うことと芸術

放っておくより、毅然とした対応を…でも最終的にはそんな無茶なを言ってくる相手の孤独感や境遇にまで寄り添えれば…言うは易し、ですね。

でも、音楽や映画、芸術はそれをやってきたと思うんです。ひとをつなぐことを。しかし、ものを言いにくい世の中、文化芸術にお金を割くのが無駄と思われる世の中になれば…それはいよいよ危機です。

話があっちゃこっちゃなのでこのあたりで💦

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