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【徒然】メイク動画が好きな話【メイクと油絵】

現在のみなさま、そして未来のみなさま、いかがお過ごしでしょうか?みなみです。三日坊主、と自己紹介にも書きましたが、本当になるところでした。

言い訳をすると、小難しいことを書こうとしていて下書きはしていたのですが、このご時世に疲れてしまって筆が進まなかったのです。というわけで今回は、あまり小難しくないことを書いて気分転換しようと思います。

「メイク動画」が好き

突然ですが、私はYou Tubeで「メイク動画」を観るのが大好きです。特に自分の見た目と違う性別の顔になる「女装・男装メイク」やドラァグクイーンさんのメイクなど、元の顔とまったく違う顔になるメイク動画が特に好きです。

私は性別も性自認も女性ですが、いわゆる女性のメイク動画はあまり見ません。おそらく私自身の普段メイクが「いざ寝坊してあと5分しかない時に適当なメイクをしてもバレないレベル」を基準にしているので、手間暇かけてメイクしているのを見ると「化粧は手間暇かけるもの!手を抜くなんて!」みたいなプレッシャーを勝手に感じるからかもしれません。いや、決してそんな動画じゃないんですけどね。受け取り手の意識の問題です。

とはいえ、私、大昔にはクラシックバレエを習っていたこともあって、メイクをすること自体は好きです。普段の自分とは違う自分になれたり、あまり好きではない自分の顔のパーツをメイクで補正することで自信がついたりすることの”気持ちよさ”はとてもよくわかります。なので「まったく違う自分になるためのメイク動画」が一番見ていて楽しいのかなと思います。

油絵とメイクには共通点があってだな

それともうひとつ、メイク動画を見ているといつも「顔をキャンバスにして絵を描く」というイメージを持つのですが、その感覚がめちゃめちゃ好きで、特に「変身メイク」みたいなレベルになるとすごく実感できるので、夢中になって見てしまいます。

私は子どもの頃から絵を描くことが好きで、高校時代は美術部に所属していました。とはいえ、私が好きだったのは「イラスト」「漫画」の類で、小学生の頃はとにかく漫画やアニメの模写をしまくり、中学時代は同人誌の世界にどっぷり浸かっていました。そんなわけで高校の美術部も、入学してみたら漫研がないので仕方なく入部したのですが、その高校の美術の先生が「美術年鑑」に名前が載っているような画家で、毎年現役の美大合格者を出すような先生だったので、結果的に3年間絵画や陶芸を結構本気で学ぶことになったのでした。

特にそこで初めて学んだ「油絵」がメイク動画とリンクする部分が多く、キャンバスに下地になるブラウンや赤など様々な色を塗ったり、形のベースを描いた上に光や影を描き込んだりするわけですが、これが「センス」がないとへんてこな絵になってしまうわけです。

光と影をあやつる

例えば光と影を描くとき、光の入る方向を認識して、画面全体の光の方向に矛盾が生じないように光と影を描き込んでいくわけですが、この「光の入る方向を認識」することや「光の方向に矛盾が生じない」ことがめちゃめちゃ難しいのです。そのために描く対象物をよく観察しろ、と言われるのですが、頭では理解していてもセンスがないと何が自然でどれが矛盾なのかを本質で捉えることができず、いつまでもへんてこな絵を描き続け、先生の毒舌ご指導を浴びることになるわけです。描いても描いても見えているものと同じにならない、あの焦りは今でも忘れられません。

というわけで、私は油絵がめちゃめちゃ苦手でした。苦手でしたが理論は理解していたので、あれから20年近く経った今、解説の少ないメイク動画を見ても、

「この人はエラが少し張っているのを気にしているからここまでシェーディングを入れるんだな。あの人だったらこんなに入れるとげっそりしちゃうな。横から見たときに変じゃないのかな。私だったらどういう風に入れるのが正解かな。」

とか考えられるようになったのだと思います。なんでも学んでおくと後々何かに活かせるものですね。(気になっちゃうとも言いますね。)

(余談)油絵が苦手だった美術部員の行く末

余談ですが、例の美術部の毒舌先生には、最終的に私の進路を決めてもらったと言っても過言ではなく、大変感謝していますし、美術部に入ってよかったなと思っています。

というのも、あれは高校2年生の終わり頃。授業でも部活でも油絵に四苦八苦していた私を見て先生は何の前触れもなく一言、

「君、絵画は向いてないね。」
(*絵画=油絵を含む、いわゆる絵を描くこと。)

と言い放ちました。もうね、ほんと、ぐさっと音がしました。だって美大に生徒を現役で何人も送り込むような先生にそう言われたら、もう抗えません。がーん・・・と頭の中で重い鐘が響き渡っていましたが、続けて、

「でも、デザインは向いてるよ。何か、そっちの仕事をしたら?」
(*デザイン=グラフィックデザインのこと。ロゴマークとか。)

と言われたので、とてもホッとして嬉しかったのを今でも覚えています。ただし現実的な私には、私ごときのレベルの腕でグラフィックデザイナーになっても飯が食えるとは思えず、いろいろ考えた末にファッションデザインの専門学校へ進学したのでした。ちゃんちゃん。

ここまで読んでいただきありがとうございました。引き続きよい1日をお過ごしください。

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