見出し画像

#1 R.I.P.ゴシップの海【曲紹介・感想】

※ボカロPの皆様の表記は原則敬称略です。ご了承ください。

はじめまして。ぐりーんといいます!
いつもはTwitterを通してボカロ曲を紹介したり、ボカロについて駄弁ったりしています。最近フォロワーさんのnoteの記事を通して #vocanote というタグを通してボカロ好きが日々ボカロについて語っていることを知り、僕も「はやくそれ(noteユーザー)になりたい!」と思うやいなやnoteに登録をし、これを書いている次第です。思い立ったら即行動です。

さて、この記事の主題はタイトルの通り曲紹介です。僕なりの感想を交えながらゆる〜く書いていきます。そして、曲紹介と並行しながらミクが10周年を迎えた今の見地からボーカロイドについて考え直す機会をここに設けたいと思っています。

早速ですが、今回紹介したい曲がコレ

cosMo@暴走Pの「R.I.P.ゴシップの海」です。初めて紹介する曲のサムネがアヘ顔ダブルピースってなかなかないですよ。でもこの娘可愛くないですか?

「ボカロ衰退論」の背景

なんだ急に関係ない小見出しが出てきたぞ、と思いますよね。実はこれが今回、曲紹介と並行して考えたいってやつです。「R.I.P.ゴシップの海」が発表されたのは2015年11月1日。正にボカロ衰退論が囁かれていた真っ只中のことです。

私事になりますが、僕が初めてボカロに触れたのは「千本桜」や「カゲロウデイズ」が発表された2011年。その後じんやkemuといったP達が独自の物語調の楽曲群をひっさげて台頭し、界隈の盛り上がりはこの上ないものになっていったと記憶しています。

14年に入ったころ、それらの大手クリエイター達がメジャーへ進出、もしくは事実上の活動休止状態になっていったのと同時にニコニコにおけるボカロ曲の再生数・マイリス数の伸びは大きく下がりはじめました。現にボカロ曲を聴いていた友人の多くの記憶は、「六兆年」「ロストワン」「ドーナツ」「脳漿」でストップしているということがしばしば。n-bunaやorangestarを知っている人が少ない。衝撃的でした。

2015年になっても再生やマイリスの伸びは落ち続けます。そんな折、cosMoは今までにはなかった「ド」のつくストレートな風刺曲を出します。「リアル初音ミクの消失」です。これまで「初音ミクの消失」を筆頭に、ボーカロイドに向き合った楽曲を発表し続けたcosMoだからこその曲。これでもかというほどに直球な表現の数々は話題を呼び、今ではハーフミリオンを達成するまでに伸びました。

だいぶ本旨から逸れましたが、その次に発表された「R.I.P.ゴシップの海」もまた、端から端まで皮肉をつめこんだ楽曲です。前作に比べて婉曲的な詞に仕込まれた毒。cosMoがこの曲を通して伝えたかったことは何なんだろう。という疑問に僕なりに向き合った感想をここから述べていくつもりです。

「人間様」が住む「ゴシップ」の海

OSTER projectも「ゴシップ」というタイトルで曲を出していますよね。大人の色気が滲み出たジャズミュージックたまらなく好きなので、あれもどハマりしました。完全に余談です。

曲が出された15年の代表的なニュース…と言われてもすぐに浮かばないんですが、最近はあの頃にも増してゴシップニュース増えましたね。芸能界の浮気うんぬんとか割とうんざりしてます。これも余談。

元々ゴシップという言葉は「god(神)」+「sibb(親族)」というところから来ていて、「名付け親」という意味だったらしく。そこに色々なニュアンスが付加された結果、ネガティヴな「噂話」という意味合いで定着したといいます。さて本題に繋がりそう。

改めて歌詞を読んでみたんです。曲の内容としては世の中がつまらないと感じていた不感症の「ボク」が「人間様」という最強に面白いコンテンツに気付いてアヘ顔ダブルピースをキメる、という流れです。
「あーでもないこーでもないと詰(なじ)り合う」「下手な勧善懲悪も霞むドン引きヒューマンドラマ」「消えない程度に傷めつけ、消えたら合掌」だなんて人間の汚らしい部分を取り上げて、面白い!と褒めちぎる狂った曲ですね。それがいいんです。

ただ、この曲を通して聴いたときに僕の中で腑に落ちないことがあるんですよ。
ボク」は何者なのか?ということです。
最初はただの「人間」(cosMoの心中)だと思っていたんですが、この「ボク」は「人間様」を「画面の向こうの無関係なコンテンツ」だと言っているんです。無関係な、というのはまあ距離置いてるのかなあくらいに思えないこともないんです。ただ、「画面の向こう」なんだなあと。で、いくつか可能性を疑ってみたんです。

PVのアヘ顔少女(cosMoが自分の心中を投影?)
・前作でリアルに消失した「初音ミク」(cosMo家のミクは「ボクっ娘」)
的な何か(娑婆や勧善懲悪などの宗教に関連したワードが多く登場)
・やっぱり人間(画面の向こう、というのはネット掲示板やテレビ番組などを見ての発言)

このへんかなぁ、なんて思うけれどわからない。皆さんはどれだと思いますか?あるいは…?

圧倒的な中毒性の理由

次にざっくり感想。cosMoの暴走成分が他の曲にはない形で毒を含んでドーッと流れ出したな。という印象です。もっと理論的な話が出来ればいいのですが。

cosMoの楽曲の個性にして最大の強みは曲調に「ゲームミュージック」っぽさがあるんですよね。きっとコードとかドラム使いとか研究すれば特殊な傾向があるんだろうなあ、とは思います。消失や激唱なんかはカラオケでもそこそこ歌われてる印象だけれど、これも高難度の音ゲーに挑む感覚に近い。早口だし、音程取りにくいし。それでいてスケールの大きな曲が多い。きっとcosMo自身が「音ゲーのラスボス」みたいな曲を本当に音ゲーに書き下ろしたり、オケだけで勝負する「インスト曲」を書いているから、それが普通の曲の壮大さと中毒性の秘訣に繋がるんだろうなって感じます。

総括

どうでしたでしょう。文脈もめちゃくちゃで内容もほぼ雑談でしたね。自己満足なのでそれでいいんです。これを機に曲だけ聴いてもらえれば嬉しいです。

最後になるけれど、僕が初めてちゃんと聴いたボカロのアルバムは他でもないcosMoさんの「初音ミクの消失」でした。僕にとっての原点だから最初はcosMoさんの曲を紹介したかったです。(ちゃっかりOSTERさんの曲紹介してるじゃんとか言わない)

そのうちアルバムについても語りたいです。
では今回はこんなところで…長文駄文失礼しました!そしてここまで読んでいただいた方、もしいらっしゃったら本当にありがとうございました!読みやすい文章が書けるように今後精進してまいります!

2018/3/17 半年越しに推敲しました!また、動画も埋め込み式にしました!他のnoteについても順次埋め込み式に変えていくので暫しお待ちを!

#vocanote #VOCALOID #ボカロ衰退論 #曲紹介 #感想

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?